KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

歴史

「どうする家康」視聴者撤退宣言ー奇をてらいすぎた自己満足的脚本で自滅の大河ドラマ

「どうする家康」まあ今まで我慢しながら見ていましたが、忍者軍団のゾンビ的来襲のシーンとかwww まあ面白いという思う人もいるんでしょうが、やはり「今までにない大河を」という意気込みはいいとしても、やはりそれにこだわりすぎて歴史ドラマのあり方を…

どうする家康 第一回目を見てさまざまな懸念。今回は一年通してみることができるか?

ここ数年、結構見ごたえがある大河ドラマが続いていたので、今年はという期待ももったのだけれど、本日第一回の「どうする家康」をみていささか正直言って不安になった。 実は徳川家康については歴史オタとしてもかなり集中的に今までも詳細に読んだ来た。勿…

平家、源氏、北条、鎌倉殿の13人ー滅んだはずの氏族ーでも僅かに生き残り子孫を残していた者たちがいた。

今年度の鎌倉殿の13人、三谷幸喜氏の練りに練られた脚本もあり面白いドラマであったと思いますが、まあそれにしても容赦なく粛清、滅亡の様子が描かれてだいぶげんなりしたのではないでしょうか? 大河ドラマは歴史を素材にしたとはいえ基本的にはフィクショ…

鎌倉殿の十三人最終回ー粛清の義時から日本史上三大宰相の泰時の時代に

鎌倉殿の13人ー今回で最終回でした。クライマックスは衝撃的とか意外なもの、とかいう情報が飛び交ってましたし、脚本の三谷幸喜氏は「ハッピーエンドにはできない」という風にいってましたが、なるほどこういうクライマックスだったとは。基本的には歴史家…

承久の乱ー真の意味での歴史の変曲点

鎌倉殿の13人、いよいよ最大の佳境である「承久の乱」の場面が来ました。日本史の教科書にも必ず載っているこの承久の乱ですが、来週は「#俺たちの泰時」が大いに活躍する回ですが、最終回でもあり、今確認しましたが15分拡大版だそうです。 クライマッ…

実朝暗殺と公暁撲殺ーそして誰もいなくなった源氏嫡流

鎌倉殿の13人 史実だから仕方ないですが今回で三代将軍実朝が甥の公暁に暗殺されてしまい、これで河内源氏の嫡流は滅んでしまいました。実朝暗殺から公暁の撲殺まで伝わっている史実と描かれ方は違いますが、ドラマなので細かいところの重箱の隅をつつくのは…

巴御前の鎌倉殿13人の伝承はどこまで史実なのか?

久々鎌倉殿の13人の話題です。 ドラマでも人気者だった和田義盛が和田合戦にて最期を迎えてしまいます。最期の描き方は史実と違いますが、いずれにせよ鎌倉時代の御家人同士の争いで最も悲劇的なできごとの1つといえます。 今日の和田合戦のエピソードを見…

鎌倉幕府内でなぜあれほど殺し合いが起きたかー基盤がぜい弱な武家政権

久々「鎌倉殿の13人」の話題 鎌倉幕府が成立して以来、頼朝が死んでからの御家人同士の争いが本当にこれでもか、というくらいに続きました。 梶原景時に始まり比企能員、二代将軍源頼家の暗殺、そして京都で時政とりくの息子北条政範の死がきっかけで、畠…

梶原景時追放!! なんと善児を「置き土産」に。いよいよ義時が頼朝に優るとも劣らぬほどダークサイドに陥り殺戮を繰り返す

頼家の代に入り「鎌倉殿の13人」の合議制が敷かれて僅か8カ月、ついに梶原景時が追放されます。以前も書きましたが梶原景時は元々頼朝の信任厚く、源平合戦の時には義経の監視役として、鎌倉幕府成立後は侍所別当として御家人を監視する役を受け持ってい…

鎌倉殿の13人ー頼朝の死の謎ー暗殺説も絶えない殺戮の限りを尽くした男

鎌倉殿の13人、いよいよ今回で頼朝が死にました。 義経、範頼という実の兄弟から叔父にあたる源行家、従兄にあたる木曽義仲とその子の義高、さらに奥州藤原氏、平家といわば殺戮の限りを尽くしたといっていい源頼朝(もっとも先週亡くなった源範頼は「実は…

上総広常殺害でダークサイドに堕ちた頼朝、これから兄弟親戚を始め殺戮の限りをつくし義時もそれにつられて....

先週の鎌倉殿の13人、佐藤浩市演じる上総介広常が謀殺されて「頼朝ひでえ!!」とか「大泉が悪いww」といったつぶやきがTwitter でトレンドになりました。 特に「謀反の疑い」といいながら後ほど、鎧から願文が見つかりましたが、そこには謀反を思わせる文章…

鎌倉殿の13人ー呪われた源氏の嫡流

鎌倉殿の13人、先週の義経の登場に続き今回は源範頼、義円等次々と頼朝の兄弟が集まりました。我々は義経や範頼のこの後の悲劇の結末が訪れることを知っていますから、これからそこの部分がどう描かれるのか見ものです。 ご存じの通り清和源氏の中でとりわ…

「鎌倉殿の13人」源平合戦の謎ー梶原景時はなぜ源頼朝を見逃したのか

「鎌倉殿の13人」 先々週から源平合戦が始まってますが、この源平合戦には多くの謎があるのですが、今日はその中の1つ 頼朝挙兵後、頼朝軍が伊豆国目代・山木兼隆を殺し、それに対し大庭景親は頼朝討伐に向い、大庭の一族の梶原景時はそれに従い、石橋山の…

「青天を衝け」最終回終了 一年間見ての感想 渋沢栄一の合本主義とSDGs

最近ネットやSNSで歴史関係の記事等が増えていることもあり、大河ドラマ、歴史ドラマに関する記事が減っていますが(汗)とりあえず今日は一「青天を衝け」の視聴者として単純に一年間見せてもらった感想を書きます。 まあネットによくあるドラマの内容を重箱…

私なりの徳川慶喜論ー青天を衝けをみて

最後の征夷大将軍となった徳川慶喜。 この人ほど歴史上の評価が分かれる人も珍しいだろう。聡明ではあったが、自らに忠誠を誓った兵を棄てた臆病な将軍という評価もするだろうし、一方では大政奉還をあえて行い、薩長の討幕の動きをいなすといった芸当も行う…

「青天に衝け」からー名君になり損ねた将軍ー徳川家茂

前回の「麒麟が来る」でも名君になり損ねた将軍として足利義輝について述べましたが 今日の「青天を衝け」で僅か20歳で逝去した徳川家茂についても述べさせていただきます。 死因は脚気といわれていますが、歴代徳川将軍の死因でも多い病気です。脚気とは現…

青天を衝けー攘夷運動の果ての天狗党の乱の悲劇、時代に取り残され単なるテロリストに過ぎなくなった水戸藩士

大河ドラマ「青天を衝け」ーこの大河ドラマについては初めての記事です。最近はネット、SNSで歴史関係の記事が多数ある関係でこれに関する記事は書くのをやめていましたが、今日水戸藩の天狗党の乱と平岡円四郎の死を描くにつれ、1つ幕末のこの悲劇について…

大河「麒麟が来る」終結ー全体の感想

とにかくコロナを含めいろんなことに振り回され、最終回が異例の年越しとなった大河ドラマ「麒麟が来る」が無事最終回を迎えた 歴史ドラマは実在の人物を扱うものの、所詮はフィクションである。それはわかっている、しかも歴史の資料はどれが信頼できるもの…

ドラマの都合で「悪役」にされてしまった摂津晴門ー本当はどのような人物?

「麒麟が来る」で摂津晴門役を半沢直樹なみに悪役を派手に演じきった片岡鶴太郎さん、たぶん今回で見納めでしょうが、取りあえずお疲れ様でした、ということで。 今回あらかじめ「麒麟が来る」の最大の悪役、という風に事前に伝わっていましたが、それはあく…

歴代最弱の政権の室町幕府ーその理由

室町幕府自体は初代将軍となった足利尊氏が1336年に創始してから、最後の将軍の足利義昭が京都を追放される1573年の間(但し義昭は1588年まで『公卿補任』していたので義昭の将軍辞任の1588年まで室町幕府が続いていたという説をとる人もいる)240年以上、建…

明智光秀 謎の越前時代ー本当にただの浪人だったのか?

9月は個人的にちょっといろいろあってブログ更新どころの話ではなかったんですが、8月末より「麒麟が来る」が放送を再開し、この時代について書きたかったことがなかなか書けませんでした。 さて、長良川の戦いで斎藤道三に味方したため、美濃を追われ朝倉義…

麒麟が来る-親兄弟を殺害した斎藤高政(義龍)のコンプレックスの塊人生

麒麟が来る、いよいよ斎藤道三と嫡男高政(後の義龍)の戦いに発展します。歴史に詳しい人ならこの顛末を理解していると思いますが、結果的に弟(しかも同母弟)を殺し(たぶん実の)父親も殺します。 戦国時代で親兄弟の殺し合いは珍しくありません。信長も…

麒麟が来るー染谷将太の織田信長にやはり違和感ー信長は最凶のヴィラン(敵役)であってほしい

麒麟が来るー先週から(厳密には先々週から)光秀に次ぐ主役といっていい織田信長が登場しました。事前にキャストは知れ渡っていて、実は発表当時からこのキャステイングには首をかしげていたんですが、やはり今日の織田信秀に叱られたり、不機嫌に怒ったり…

麒麟が来るー帰蝶(濃姫)実は謎の多い信長の正室

ここのところコロナウイルスばかりの記事で私も少し気が滅入ってきたので久々大河ドラマ「麒麟が来る」の話にしましょう 今日は斎藤道三の長女である帰蝶が織田信長の正室として嫁ぐところまでが描かれましたが、実は戦国の三傑といわれる信長の正室にしては…

麒麟が来るー室町幕府末期に名君になりそこねた将軍足利義輝

麒麟が来る 鉄砲の仕組みをもっと知るために京都の本能寺(明智光秀の人生を考えるとなんと因縁深い!)に出かける若き日の十兵衛光秀。その後因縁となる本能寺で光秀の盟友としても活躍する細川藤孝(後の幽斎)と一瞬剣を交えますがその時闘いを辞めさせた…

麒麟が来るー戦国下剋上 守護、守護代、国衆から成長した戦国大名

「麒麟がくる」 久々の戦国ものですが戦国時代中期で戦国下剋上が本格化する時代を描いています。先週も守護代の斎藤道三が守護の土岐頼純を毒殺するシーンがあり、twitterでは本木雅弘が緑茶「伊右衛門」のCMをやっていることから「伊右衛門」がトレンド入…

大河ドラマ「(戦の世を終わらせる)麒麟が来る」で明智光秀の人生と今1つつながらないことが引っかかるーもしかして光秀=天海説を採用?

NHKの大河ドラマ「麒麟が来る」が当初の予定より1週間遅れて明日からオンエア開始。 www.nhk.or.jp とうの原因を作った沢尻エリカはいまだ事務所をクビにはなっておらず寧ろエーベックス側の沢尻に対する手厚い保護が「やはり政権と何らかの裏取引があったの…

いだてん総集編をみてー一年間見なかったことへの後悔が出てしまった。実に質の高いドラマであったー

今年の大河ドラマ「いだてん」 白状するが私も今年は全く見なかった。 過去最低の視聴率といわれ、「あまちゃん」で一世を風靡した宮藤官九郎をもってしても視聴率の回復がなく、残念ながら史上最低の視聴率となってしまった。 私が「いだてん」を見なかった…

NHKスぺシャルの「かくて“自由”は死せり ~ある新聞と戦争への道~ 」を見て

さて明日は終戦記念日、12日の月曜日にオンエアされたNHKスペシャル「かくて“自由”は死せり ~ある新聞と戦争への道~ 」が興味深い番組だったのでそれについて述べる www6.nhk.or.jp 日本は戦前「大正デモクラシー」という民主主義が一時定着したものの、そ…

明治維新ー変化がドラステイックすぎてあまりにも大きな代償、犠牲によって成し遂げられた「革命」

西郷どんー最終回が終わりましたが明治維新150年にあたる今年、結局「明治維新とは日本人にとって何だったのか」について考える機会にしたいと以前述べました。 日本の歴史上「価値観」が大きく変わった時期がいくつかありました。その中で特に大きなものと…

google.com, pub-3062244771962944, DIRECT, f08c47fec0942fa0