NHKの大河ドラマ「麒麟が来る」が当初の予定より1週間遅れて明日からオンエア開始。
とうの原因を作った沢尻エリカはいまだ事務所をクビにはなっておらず寧ろエーベックス側の沢尻に対する手厚い保護が「やはり政権と何らかの裏取引があったのでは」という様々な憶測も呼んでいる。
いずれにせよ大河ドラマのキャスト・スタッフには大変な迷惑がかかったことは事実である。
さてその話はさておき、今回のタイトル「麒麟が来る」だが「麒麟」とは仁政を行う王の元に現れるとされる伝説の動物であり、戦国の世にあっては戦をなくしてくれる王を示唆している。
だが我々は明智光秀がどのような人物だったかは周知のはずである。「本能寺の変」にて織田信長を討ち、「3日天下」のあと山崎の戦いで秀吉に敗れたという人生を歩むのである。
明智光秀 (? - 1582)
特に明智光秀=本能寺の変、明智光秀=裏切り者というイメージが強烈であり3日天下で終わったとはいえ「戦国の世を終わらせる『麒麟』」のイメージとはやはりどうしてもつながらない。そこを今回の大河はどのように描くのか、興味あるところではある。NHKによると
最新の研究成果も踏まえ従来と異なる新たな解釈で戦国時代の物語を紡ぎ、光秀の謎に満ちた生い立ちにもスポットを当て、英傑たちの父親の時代をも描き斎藤道三、足利義昭、織田信長、徳川家康らの蠢動から活躍を見せてゆく群像劇として制作する
としている
ここで気になるのは「最新の研究成果を踏まえ従来と異なる新たな解釈」という点だ。
明智光秀の出生や若い頃の情報で信頼できる歴史書からの記述が殆どなく謎のままである。信長の家臣になる前は斎藤道三や朝倉義景に使えたのは確からしいし、一時足利義昭にも使えたようだが、はっきりとした光秀の形跡は信長家臣になって以降の話。
そうあまりにも謎が多すぎる人物なのだ。本能寺以前の10年くらいしかはっきりとした人生はわからない
いずれにせよ戦国の世を終わらせ世の中に「麒麟」を呼んだのは徳川家康であり明智光秀ではない。これは史実として明らかである、
そのため今回のこの「麒麟が来る」というタイトルがどうしても頭の中で明智光秀とつながらない。何かこじつけをしない限り、だ。
だがひょっとしたら、という点がある
それは「南光坊天海説」を今回の大河の光秀像に盛り込む、という点である。つまり「光秀は小栗栖で死なずに南光坊天海になった」という異説がある。天海は江戸時代初期に徳川家康の幕僚として活躍した僧だが、前半生は謎の多い人物だ。
確かに「光秀の首」というのも首実検で誰だがわからないほど腐敗していたし、死体も本当はどこにあるのかもわからない(諸説存在する)だから確実に死んだという証拠もあるわけではないのだ。
勿論歴史学者でこの説を取り入れている人は私の知る限りいない。それゆえまだ「トンデモ説」の域を出ないという評価が普通だが、まさかここの部分まで描く、なんてことはないだろうと思うがどうだろう?
ただ光秀=天海説をとれば「麒麟が来る」というタイトルはすんなりうけいれられなくもない。とはいえまだ歴史学では認められている学説ではない。
いや、違うよな、 たぶん.... いくらなんでも、と思うが、まあ明日からの大河、どう描かるか、楽しみではあります。