滅亡カウントダウンー日本衰退の原因2-日本社会を未だ牛耳る昭和脳ー価値観の変化に対応できずIT後進国の元凶
日本が衰退する原因、いろいろあるが次はやはりこれだろう
「昭和脳」なる言葉が頻繁に使われてから久しい。
正直どこの会社でもこの「昭和脳」の人間が存在し、どこでも煙たがられている。そして昭和脳の人間がが会社の上司とか重役以上の人間だともう最悪である。
昭和脳とはだいたい以下のような傾向の発想をする人間だといわれる
・根性論、根性さえあればどんな問題も解決できると信じている 体育会系的
・ルールよりも人情、感情で動く
・所属する会社、社会への優先順位・忠誠度が高く自分や家族は二の次
・男尊女卑の思考、LGBTを始めとする多様性など言語道断だと考える
・自分の考えが絶対的に正しく他の価値観を受け入れない、思考が硬直しがち
・IT音痴、パソコン音痴が多い
見逃している点もあるかもしれないが、だいたいこんな傾向を持っている。
日本だけでなく世界全体としてここ10-20年くらいに価値観がドラステイックに変わった。日本人同士で話をしているとなかなか実感がわかないかもしれないが、20年前とは明らかに価値観が変わっていっている
具体的には
1.ボーダーレス化ー 国境に関係なくコンテンツ情報行き来しコミュニケーションが取れる時代
2.多様性(デイバーシテイー)ー性的嗜好、人種、文化の違いを認め尊重すること
3.SDGs(持続可能な開発目標) ー貧困や飢餓、健康や教育、さらには安全な水の供給等全ての人が取り残されない社会を目指す 。海や陸の資源を保護しつつ持続可能な利用を行う。気候変動にも対策
この3点が全世界に共有され、新たな価値観として世界中に広まった。
ところが当然ながら昭和脳の人たちはこの3点による価値観の変化を理解することができない。
例えば、1のボーダーレス化。
いまだに情報源は地上波のテレビ中心でインターネットの情報を基本的に信用しない(というより情報のリテラシーが低い)そのため1のボーダーレス化を実感することができない
2の多様性ー基本男尊女卑の価値観で育っているためLGBTなど言語道断と考えている
3のSDGs ー高度成長や「モーレツ社員」の価値観で育ったため「持続可能な成長」なる概念を理解できない人が多い
まあ世代によるギャップならそれまでだが、問題はこの昭和脳の人たちの多くがいまだ会社でもお役所でも政治でも現役として仕事している点
もっというと政治、行政、財界のトップ。この殆どが昭和脳の人たちによって仕切られている、というのが最も大きな問題なのだ。
当然のことながら日本のトップはここ10年くらいに起きた価値観の大変動など理解することなどできまい。
それがこの国の政策、進む方向をおかしくさせている。
昭和脳の人たちは「日本の最盛期」といっていい80年代末のバブル時代を経験していて、それゆえ昭和時代を自らのアイデンテイテイのように考えている人が多い。ちょうどアメリカが停滞していた80年代にアメリカの最盛期だった1950年代を懐かしむ傾向があった。(映画「バックトウーザーフューチャー」参照)「昭和脳」の人たちにとってバブル時代がそれに相当する時代なのだろう。
だが成功体験は人をダメにする。一度このやり方で成功したのだからこれからも成功するはずだ。という風に考えてしまう。しかし1980年代と2020年代は時代背景が根本的に違うから同じ発想など通用するはずがない。だが「昭和脳」の人たちにはそれが理解できない。
そしてそういう発想しかできない昭和脳が日本の世の中を仕切っているため特に情報産業、IT関連の停滞は深刻である。
例えば役所関係や大手銀行とかに多いのだがインターネットの申請やウエブの作業が、いまだにInternet Explorer でないとできない所が少なくない、マイクロソフトがとっくの昔にサポートを終了したブラウザだ。いつの時代のサーバーを使っているのかといいたくなる。
日本社会が「昭和脳」によって牛耳られていることが日本のデジタル競争力を大幅に落としているのは間違いない。
またIT化が進んでいるはずなのに企業の業務処理能力も落ちているのを感じる。
どうもリストラしている時にIT処理能力があるが上司へのおべっかが下手な人間をリストラして上司のおべっかが上手な「昭和脳」でIT音痴の人間を残しているケースが少なくないようにみえる。そもそも上司も昭和脳なのでIT関係の知識をロクにもっていないケースも多いという
日本が真に復活するには申し訳ないが政財界と行政のトップから昭和脳の人が全員引退していただくしかないのだ。
そして昭和脳が日本の政財界から払拭されない限り日本の再上昇はない。これは断言してもいい。
だが今の日本にそれを断行できる人間はいそうにない。
日本の教育、そして昭和脳 でも日本衰退の原因はまだあるのだ。
それは次回