KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

アメリカ最高裁の中絶判決、日本国内の「昭和脳」とそれ以外の対決ー価値観の変化による社会の分断の世界的傾向

業務に忙殺されていたが、先週(先月の月曜日、日本時間の火曜日にアメリカの最高裁で時計の針を戻す判決が下った。

jp.reuters.com

いわゆる「ロー対ウェイド判決」という人工妊娠中絶を憲法上の権利と認める判決を「女性の権利」と認める判決に対して、アメリカ、とりわけ南部のキリスト教原理主義者を始め保守層がそれらを長年苦々しく思っていた。

そして2016年にご存じトランプが大統領に就任

トランプは実質的に人種の対立、SDGs、LGBTといったここ10年以内の新しい価値観を全て否定した。そしてそれらをアメリカの保守層は熱烈に支持し、大統領退任後、アメリカ議会襲撃事件という前代未聞の事件を引き起こしながらも未だにアメリカ保守層に根強い人気を保っている。

アメリカ国民の間には深刻な「分断」が起きている。それもかなり深刻な分断だ。

でもその「分断」はアメリカだけではないと思う、

日本でも「分断」は起きている。もっともアメリカと違いやや笑い飛ばしながらの分断だが、実質的にはかなり深刻であり、その「分断」を克服しない限り停滞、ところか衰退の道を歩んでいる日本という国を再生させることはできない。

note.com

私の文章で恐縮だが、上記の文章を引用させていただくと

そして日本の政治家、財界、官僚、が基本的に上記の「昭和」の発想でものごとを進めている傾向が非常に強いといえます。既にカビが生えてしまった古い価値観に日本のトップの大多数がこだわっている、というのが日本の現状です。

私はこれが日本という国が復活する際に大きな足かせになっていると感じています。「昭和」の時代とは相いれない価値観が日本以外では大多数になっている現状を考えますと、日本が現在あらゆる分野で世界から大きく後れをとっている元凶は、残念ながら「昭和の価値観」に固執している人たちがリーダーであり続けているから、と言わざるを得ないのです。

ここ 10年くらいに世界は劇的な価値観を変化に見舞われた。具体的には

・インターネットを中心とするメデイアによるグローバル、ボーダーレス化

・多様的価値観の受容ジェンダー、LGBTQ, 人種といった違いを尊重し、それによる差別を禁止)

・SDGs(無理のない経済発展、環境、とりわけ環境に対する影響を重要視、誰もが殿取り残されることのない社会)

 

これらは日本だけでなく全世界的に広がっている価値観の変化であり、この価値観のもとに新時代への取り組みを始める。

だがこの価値観の変化を受けれない、受け入れたくない層が存在する。それは日本もそうだし、アメリカもこの中絶の判決に見られるように新しい価値観を受け入れることを頑なに拒否する層が存在する。

心配なのはその分断が経済の発展は元より社会の発展の障害に全世界的になりつつあることだ。

日本の場合は「昭和脳」の人たちが社会のあらゆる分野でまだ仕切っている所が問題だが、この図のように笑い飛ばされるレベルではそのうちなくなっていくだろう。

昭和は確かに一時的には日本の最盛期を作ったが、今となっては時代遅れの価値感であることは疑いようがない。

これから世界のあちこちで「古い価値観を持つ層」と「新時代の価値観の層」の激しい対立がおきるだろう。そこをどう克服していくか。

これは人類全員が考えなければならない問題である。

 

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