国民に多数が国葬に反対にも関わらず安倍元首相の国葬を強行の構え、統一教会との関係も曖昧のまま酷い内閣改造ー岸田ってもう少しはまともだったと思っていたが...
岸田氏が菅辞任による新総裁就任時には「人の話を聞く」とか「普通にしゃべれる」首相が出てきたといわれ、少しはまともな人間が首相になったという向きもあったが、実態は安倍や菅の実質的な傀儡であることは明らかであり、そんなに期待はしていなかった。
しかしそれを割り引いても、宏池会という自民党でもリベラル派に入る(いわゆる「保守本流」といわれているが)ため少しは庶民の声も聞き、安倍や菅よりはマシな人物だと思っていた。
だがそれは思い違いだったことがここ1カ月くらいで明白になった。
大きくわけると2点ある。
安倍元首相の国葬を強行
そもそもこの安倍元首相の国葬はどこから出てきたのかわからない。森友、加計、桜を見る会を始め黒川検事長の人事介入等、数々の疑惑をかかえた安倍晋三元首相をいくら首相在任が歴代最長とはいえ、国葬にまでする必要性が一体どこにあるのか?
そして国葬に当たる人物かどうかは以下の世論調査が全て証明している。
・安倍元総理の国葬 「反対」45%で「賛成」42%を上回る JNN世論調査
・安倍元首相の「国葬」に反対53.3%、賛成45.1%…共同通信世論調査
わずかに賛成が上回る読売新聞の調査も世論はほぼ二分といっていいデータになっている。賛成49%、反対46%(読売新聞)
そもそもこれだけ世論が分かれていること自体、国葬というものを強行することに意味があるとは思えない。日本を危機から救った吉田茂元首相以来だが、その人物と同等の成果を安倍元首相がしたとは思えない。
統一教会との関係を断つことに消極的
安倍元首相の暗殺で測らずも表沙汰になった統一教会の「霊感商法」の問題。この問題自体はかなり前に大きく注目されていたが、いつの間にか話が表に出なくなった。一部の芸能人を交えた問題ならまだしも、問題は多くの自民党代議士と統一教会が非常に濃密な関係にあったという点だ。しかも自民党の改憲案が統一教会の提案する日本国憲法改正案とほぼ一致する等、政策にもかなり大きな影響を与えている可能性も示された。
数多くの元閣僚、7人の現役大臣が統一教会との関係があったことを認めた、つまり現役閣僚がカルト宗教といっていい統一教会の影響下にあったわけでこれは普通に考えても由々しき事態である。
そして岸田首相は統一教会との関係を一刀両断に断ち切る、とまでは言っていない。
その結果が今回の内閣改造、惨憺たる有様だ。
これらのことから自民党や岸田政権が統一教会との関係を明確に切らないのは、統一教会とのしがらみが想像以上にあるということだろう。おそらく本音は統一教会と自民党の関係をお茶を濁す程度に治て後は有耶無耶にしようとする魂胆があるように思う。
だが私が昔からの保守支持者から聞いた話だと統一協会の件は長年の熱心な自民党支持層も今回の件はもあきれていて、かっての消えた年金問題に匹敵する位の一大事であるという認識のようだ。もし自民党が統一教会との関係遮断を出来ないなら、政権交代してでも統一協会を倒さないと言っているという。もしそれが事実なら自民党支持者も抱きこんで統一教会の件を徹底救命させる圧力を加え、場合によっては自民党が解体する事態に追い込むことも可能かもしれない。とにかく今回の統一教会の件は過去のもりかけさくら、とはかなり違うようである。
それにしても岸田はいまだ国葬に固執し、統一教会と自民党との関係も何とかうやむやにしようとしている姿勢がみてとれる。もしかしたら今回の統一教会の件と国葬の件は裏でつながっているのではないかとすら思える。
いずれにせよ政治手法は安倍や菅と大して変わらない。つまりこの支持率51%はまだ高すぎるといっていい。