KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

統一地方選挙前半戦野党惨敗と山本太郎の「新党」立ち上げ、について

さる7日に行われた統一地方選挙立憲民主党が全国で30議席を増やしたものの、総じて野党は惨敗といえる結果だった。これは例の「新元号」に伴う安倍政権のパフォーマンス、「新しい時代が来た」というイメージ戦略に流された人が多く、安倍政権の政治利用が功を奏したという見方が広がっている。確かに知事選では(とりわけ北海道では)そういった面があったかもしれないが、総じて県議会、政令指定都市の市議会等は政党云々よりも「地元のしがらみ」とか人間関係といった関係で投票するケースが多いので、知事選はともかくそれ以外ではあまり政権のイメージ戦略は私は関係ないと思う。(また全国の選挙区の4割が無投票という悪弊もある)いずれにせよこれでは投票率など上がりようがない。

この結果は新元号云々より、やはり野党、とりわけ立憲民主党や国民民主党の地方組織がぜい弱であることが原因だと考える。(とはいえ北海道知事選の惨敗は野党にとっては痛い)

関係があるとすれば21日に行われる大阪と沖縄の衆議院補欠選挙だろう。これはモロ国政だからだ。こちらは今まで数々の失言で問題を起して辞任は遅きに失したといわざるを得ない桜田五輪相や忖度発言でこちらも辞任した塚田副大臣等の政権への打撃が与党への逆風になることも期待される。とはいえ決して楽観は許さない。

私の地元では市議会議員選挙で定員26に対し立候補者は32名、6名落ちるわけだがなんとかして自公系をできるだけ多く落としたいものである。

とはいえ7月の参議院選挙、場合によっては衆参ダブル選挙になる可能性が高いといわれているが、やはりまだまだ野党、とりわけ野党第一党立憲民主党も一昨年できたばかりでまだまだぜい弱な点は否めない

さて、今野党共闘ということがだいぶ前からいわれ、一部のリベラル筋から立憲民主党の枝野党首が野党共闘に消極的、あるいは野党連携のジャマをしている、等の言説をまきちらしており、何となくそういうイメージができあがりつつある。

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だが枝野氏は野党協力に決して否定的だとは思わない。だが政策も一致していない段階でただ数合わせだけで野党を離散集合させることには反対で、枝野氏自身が何度もいっているように2009年の民主党政権のように「数は増えたけれども政策議論は薄まり、09年に政権は得たものの中身はスカスカ。そのため、野党=自民党と官僚体制にブロックされてあえなく敗れた、その失敗は繰り返したくない」ために安易な共闘はしない、というのは理解できる。

しかし一方では参議院の一人区では野党協力を徹底的に行う、とも繰り返し云っており現在32ある一人区で残念ながらまだ沖縄を含め3つしか完全な野党共闘は実現できていないが、既に自民党は32人区で前候補を選定しており、選挙対策で後れをとっているのも確かなので一刻も早くつまらん意地の張り合いはやめて32区だけでも野党統一候補をまとめるべきである。

その際はカギをにぎるのは共産党である。どうも立憲民主党も国民民主党も「最後は共産は降りる」とタカをくくっている感じが否めない。だがそれをやれば確実に失敗する。

自民党と同じく全国津々浦々で候補が出せる政党は実は共産党のみである。だから野党共闘するためには共産党にもそれなりのメリットー例えば共産党しか候補が出せない富山とか徳島とかで共産党候補を野党統一候補として認める、とかすればいいが立憲も国民民主党もいずれも難色をしめしている。特に国民民主党共産党嫌いで有名な連合に特に近いから共産党応援など到底できない、というのが本音のようだがそこは曲げるべきだろう。そんなことをいっていた参議院選惨敗は必至である。

みんなわかっている

野党共闘すれば勝てるとか限らないが、野党共闘しないと勝てない、のも事実である。

ちなみに衆参ダブル選挙だと衆議院は289の選挙区すべてが一人区である。全選挙区で統一候補、各党の「住み分け」をやらないと厳しい。32区の選挙協力どころの話ではない。(私は衆参ダブル選挙の可能性は6割以上あると考える)

とにかく候補調整を急げといいたいのだが、そんな折山本太郎議員が自由党を離党し新党を設立した。(勿論政党であるためには2人以上いないといけないのでまだ正式には政党ではない)

自由党が国民民主党統一会派を組んだことで、山本太郎の公約である「原発廃止」の政策と違う国民民主党と動くことは難しいのは明らかだ。だが自由党を離れ実質的に無所属になればそれもいばらの道だ

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山本太郎新党

是非応援してがんばってほしい、といいたいところだが、正直いって

「具体的に何をしたいのだろう?」

というのが見えていない。

新党の「れいわ新選組」の政策である「消費税の廃止」や「辺野古基地の建設反対」「原発の即時禁止」なら立憲民主党の方がその政策に近い。だが山本氏が立憲民主党に近づいたり、興味を示している様子は全くない

また元々一匹オオカミ的な山本氏は例えば立憲の岡田氏のように他の政党のパイプをもっているわけではない。だから野党共闘の仲立ちができるわけでもない。

政治家の意気は感じるが、空回りに終わらないといいな、という心配も出てくる

いずれにせよ7月の選挙

野党が勝てる要素が現段階でみえず、心配である

 

 

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