KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

安倍政権の主な支持層である「ミレニアル世代」「さとり世代」が日本を滅ぼす可能性

ジェネレーションギャップの本質が変化している

まず最初に断わっておくが私は男女とか性的志向は勿論の事、こういう世代とかで結果的に差別につながるような言質には反対である。だからこの記事のやや「世代ギャップ」に対して「今の若い者は..」的な発言には寧ろ嫌悪感を抱くものである。

だがいわゆる「さとり世代」とかいわゆる「ミレニアル世代」を見るとジェネレーションギャップというものが今までのジェネレーションギャップの本質と全く違うことがわかる。

だいたい今までの「世代ギャップ」はどちらかというと若者が従来の体制や価値観に疑問を持ち、旧体制を壊しアナーキーになる傾向がありそれが「保守的な」年寄りと対立する、という構図だった。だが今の「ミレニアル世代」「さとり世代」とそれ以上の年齢層はそれとは違う。

ひとことでいれば「ミレニアル世代」「さとり世代」の方が「体制肯定派」となり30以上の世代の方が「体制否定のアナーキズム」に傾倒する、という全く逆の構図になっている。具体的にいえば前者に安倍政権の支持者が圧倒的に多く、30以上は安倍政権の支持者は少なく50以上では安倍政権支持者は完全に少数派となる

f:id:KyojiOhno:20190417134007j:plain

f:id:KyojiOhno:20190417134040j:plain

自分たちに不利になる政策を行う政権を支持する不思議

冷静にロジックで考えてみると安倍政権が若者のための政策を進めているとは到底いえないことは明らかだ。

自民党を含むこれまでの政権は、税収が増えた分を借金返済にまわして財政再建に充ててきたが、教育無償化といった「現世利益」に寄りすぎたバラマキは将来への借金のつけまわしになりかねず、若者たちの将来不安にこたえることにならないのは明らかだ。

自民党が野党時代に発表した党憲法改正草案に明記された「国防軍」をとってみても、徴兵制は採られないとしても、兵力として期待されるのは若者だ。

ここで見えてくるのは戦争が起きれば真っ先に駆り出される若者たち、そしてアベノミクスのもとで不安定な非正規雇用が拡大し、影響を被るかもしれない若者ーつまり安倍政権の政策でもっともあおりを食らう可能性が高い世代が安倍政権を支持しているという構図である。

これを見て私はあることを思い出した、

小泉政権の時、小泉政権新自由主義政策で「捨て去られるかもしれない」層が小泉政権を熱烈に支持していた、という構図。いわゆる「自己責任廚」が最も多かった当時の20-30代若者が最も小泉政権を熱烈に支持し、そして小泉政権の政策で切り捨てられた人たちの支持によってその政策が推し進められた。

小泉政権自体はもう10数年前のできごとで「ミレニアル世代」「さとり世代」はそのことを知らないだろう。だがそれだけに彼らが同じワナにはまることが心配される。

小泉政権の時もそうだったが、小泉政権も安倍政権もイメージ的なセンセーショナリズムから「自分たちに新しい時代が来る」というある種の錯覚を与えたために本来は自分たちのためにならない真逆な政策を「自分たちをよくする政策」と勘違いして支持してしまったことが原因だろう。

「ミレ二アル」「さとり世代」の特徴

この世代に共通する傾向をまとめると

1.強いものにひかれ、今ある現実を受動的に肯定する。変化を極端なほどに忌み嫌う

2.異論や反対することを極端に嫌う。他人と違う意見を述べることはよくないことだと考える

*(とりわけ「さとり世代」に顕著)他人からいわれないと、命令されないと何もしない、自分で自発的に企画したりものごとを作る、という発想がない

4.極端なほどの没個性。「他人と違う」ということを嫌う、自分と異質な人間を受け入れない。同調圧力に極端に弱い

*(とりわけ「さとり世代」に顕著)何か問題が起きても自分が当事者なのに他人事のようにふるまう。自分のやったことに責任を持とうとしない

 むろん「ミレニアル世代」「さとり世代」の全ての人間がこれにあてはまるわけではない。いやもっというとこの世代のかなりの割合が上記5つにあてはまらない人間であることを私は心の底から願っている

上記の5つはいずれも問題だが私が特に心配なのは上記の**である。この世代が各企業の中心を担う時代になっていた時に企業とトップが「他人から命令されないと何もできない」「問題が起きても他人事」のようでは企業自体が機能不全に陥ってしまう。そんな会社が。日本の大多数になってしまったら日本は崩壊し、滅びてしまうだろう

また上記*はまさに今の安倍政権の閣僚やその安倍の雰囲気が伝染してしまった官僚組織の最近の傾向そのものであり、これが「ミレニアル世代」「さとり世代」が社会の責任ある世代になった時にその病気が日本中に蔓延する、など考えただけで恐ろしい状態になる。

その時に日本という国は機能不全に陥ってしまうだろう。

日本という国が滅んでしまう時になってしまう

google.com, pub-3062244771962944, DIRECT, f08c47fec0942fa0