KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

富士通のレポート「ネットは世論を分断するのか?」を読んでー分極化するのではなくネットはノイジーマイノリテイの意見を増幅しやすいのではないか?

今ようやく読み終えたのだが富士通総研から興味深い研究結果が発表された。

 

■結びつくことの予期せざる罠

-ネットは世論を分断するのか?-

私はネット時代に入って何事も両極化しているように見えて、そうした傾向に対して違和感があった。
右でなければ左、白でなければ黒
灰色のようなものは「中途半端」という悪いイメージが何となくネットに広がっているように見えていた。このレポートはそういわれていることを検証したものだった。

とりわけ最近私は全世界的に以下の傾向が顕著と感じている

1.人々が好みのニュース、情報、それこそ自分にとって都合のいい情報のみを見聞きするようになる傾向ーこれを「選択的接触という

2.SNSで自分と似たような人とばかり交流するようになり、意見が増幅される現状ーこれを「エコーチェンバー現象」という

これらによって政治的意見を始めさまざまな面で意見が分極化する、というふうに私自身も感じていたが、この研究レポートはその傾向について検証したものである。

結論からいうとFacebooktwitterでは分極化の一定の傾向はあると認めたものの、本研究レポートの調査はネットによって意見が分極化して社会が分断される、という結果に疑問を呈している。

研究レポートを見ると、ネットがネトウヨを始めとする「保守(個人的には彼らを「保守」の中に入れるには抵抗がある)」とリベラル派という元々政治的意識の高い人達がFacebooktwitterを使って意見を述べているので、ネット自体がネトウヨを始めとする「保守」とリベラルを分断しているとはいえない。

つまり数学的にいえば元々いた保守とリベラルがSNSを使ってネットの中で分断状況を作っているが、ネットがあったから保守とリベラルが分極化しているわけではないー必要条件ではあるが十分条件ではないーということらしい。

それはある意味正しいかもしれない。特にネトウヨといわれる人たちは全ネットユーザーの2%に過ぎないし、社会的にも圧倒的少数派だ。

だが最大の問題はこうした「ネットの少数派」はネットのあちこちで発言したり、成りすまし等で多数派工作をしたり等も含め、さらにネトウヨの同類が集まることによる「エコーチェンバー現象」によってあたかも彼らの意見が「多数派」であるかのように見えてしまう。という点であろう。

実際のネットユーザーの大半ではリベラルでもなく保守、ネトウヨでもない政治その他に対する関心の薄い人達である。それは世論調査で「支持政党なし」が50%を毎回超えている現状からもわかる。

つまり上記の研究レポートからいえるのはネットによって分極化は進んでいないものの

ネットでマイノリテイ―な意見が増幅されて、あたかも多数派であるかのように錯覚してしまう。

ということはいえるのではないだろうか?

上記のレポートでは「クレーム」についての研究もしており、いわゆる実際のクレームしたより、ナンセンスクレームや炎上をしかける人たちは全体1%に過ぎないというデータを提示している。

つまり 

ネットではノイジーマイノリテイーの意見が増幅される傾向が強い

ということはいえるかもしれない

これは私の予測だが一定の方向の意見を増幅する「エコーチェンバー現象」の影響が強いと考える。特に炎上をしかけたり、芸能人に難くせをつけて叩くような人間は基本的にヒマ人であり、そういうヒマ人は一定の場所に集結する傾向が強いからだ。実際「炎上」が始まると決まってその炎上を増幅させようとする輩が横から入ってくる。「炎上」場所はそういう「ネットのヒマ人」の集結場所になる。

それらを考えるとよくSNSのヘッドラインニュースで芸能人の誰々のブログなりSNSが炎上状態になったというニュースが広がるが、多くの場合報道する価値が果たしてあるのか疑問だ。(芸能ニュース的には「面白おかしく」伝えるいいネタなのでちょうどいいのかもしれないが..)  そのことに限らずマスコミも企業もそして社会全体もこういうノイジーマイノリテイが仕掛ける炎上、クレームに対していささか過剰反応し過ぎではないのか、と思う。

ネットはノイジーマイノリテイ―的な見解を増幅しやすい。そういう認識を広めることが大事なのではないだろうか?

西郷どんー幕末二人の巨人 論理と計算の大村益次郎と情に深い西郷隆盛

西郷どん せっかく江戸無血開城が実現したかと思ったら旧幕府軍による彰義隊の集結が始まり上野戦争が始まってしまいます。西郷はやむなく彰義隊を武力鎮圧しようとした時に出てきたのが長州のあの大村益次郎(写真)

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そう、司馬遼太郎原作で大河ドラマ花神」の主人公にもなった人物ですが、実はこの大村益次郎、ある意味で非常に日本人らしくないほどの冷静沈着、徹底的なロジカルな人間のため、情に厚いというイメージのある西郷と違い今一つ人気がありません。

風貌もこの写真を見る限り変わっており「火吹き達磨」のあだ名があります。

司馬遼太郎は小説「花神」の主人公に大村益次郎を選んだ理由に「人間には色々な才能があるがどの国の歴史にも軍事の才能を持ったものが一番少ない。日本においては源義経大村益次郎の2人」という理由を揚げています。

この中で義経判官びいきというのもあって人気がありますが、大村益次郎(旧名:村田蔵六)は元々は町医者ですが卓越した語学力で蘭書の翻訳作業から多くの軍事知識を得ていたようです。

戦いのプロである武士出身ではないことがかえって「型にはまらない」戦略が可能だったということもありますが、やはり元々卓越した軍事の才能があったということでしょう。その軍事的才能によって第二次長州征伐において僅か3000の兵で10万の幕府の大軍を破るという離れ業をやってのけます。

上野戦争では、戦いの全てが事前の構想どおりに進み、敵が退却する時間まで的中させて事前の発言通り僅か一日で終わらせています。
長岡、庄内、会津などの戦いでは、敵が降伏する時期まで的中させています。
さらに大村のすごいところは、銃砲弾の使用数や前線での諸経費まで予測しほぼ的中させていることです。

大村のすごいところは戦略を作る上で驚くべきほど綿密な計算を行い、作戦進行は常に冷静沈着でした。

結果として明治2年(1869年)、函館五稜郭で、榎本武揚らの最後の旧幕府残党軍も降伏し、戊辰戦争は終し、名実ともに明治維新が確立します。新しい明治時代の到来です。

さて戊辰戦争終了後、大村は注目すべき発言を行っています。

「奥羽はいま十年や二十年頭を上げる気遣いはない。今後注意すべきは西である。」と答えたように、西郷らを中心とする薩摩藩の動向が気になっていたようで、既に西南戦争を予想していたといわれます。

実際大村は西郷隆盛を全く評価していなかった一人であり、西郷を建武の新政後に反旗を翻した足利尊氏に見立てていたといわれます。そこまで西郷吉之助を警戒する理由はどこにあるのかわかりませんが、大村は人間のタイプとしては西郷とは真逆のタイプであることは確かでしょう。

日本人はロジカルな思考は決して得意ではない、と考えます。どちらかというと情で動く社会なので、その意味で大村は日本人には珍しい徹底的にロジカルなタイプの人間でした。それがある人たちとは相いれない部分があったと思われます。

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西郷吉之助自身は大村益次郎の能力を評価していたようですが、何にせよ後の西南戦争を予期していたとすれば、大村益次郎の見識はやはり並大抵のものではないといえるかもしれません

ある「不正請求」のスパムメールでSNSのセキュリテイのぜい弱さを実感した件

今朝がたこんなメールが私のところに来た。文章自体はいかにも「不正請求」の内容なので通常なら無視するところだが、このスパムメールには看過しがたい点があった

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何とこのメールの件名がかつて私がネットで使っていたパスワードをこれみよがしに使っていた。送りつけてきた私のセカンドメールアドレスとパスワードの組み合わせを考えるとかつて私の会社で昔アーチストを扱ってきた時に開設したFacebookの別アカウント(現在は閉鎖)からパスワードを盗み取った可能性が高いことが判明。

実はこのアカウントはいわくつきだ。

今から2年ほど前、「閉鎖した」つもりのこのFacebookのアカウントが何物かによって復活した。驚いた私はこのアカウントにアクセスしてパスワードの変更を行うことはできたが、なにせ6年前に閉鎖したアカウント、そのアーチストの誕生日をアカウント情報の確認データとして使用していたが、今更そんなことは覚えていない。結局そのまま放っておいた。そして今回のこの事態

パスワードは第三者が類推するのはほぼ不可能なものを使っているとタカをくくっていたがFacebookの不正ログインでいとも簡単にバレるということが判明した。それが上記の不正請求の件名になっていたのだ。これで強迫観念をうえつけようという魂胆で、おそらくはSNSのセキュリテイ―ホールから盗み取った可能性が大である。

ところでこのFacebook 実はアカウントの完全削除は意外にむずかしいことが判明。そもそも私は削除したつもりだったのだが、実は「退会」と「アカウント完全削除」は違うのだ。私は「退会」にしたがこれは『一時的にアカウントを閉鎖」するに過ぎなかったのだ。

アカウント削除方法についてはこのサイトを参考にした

keikenchi.com

上記のメールを受け取ったのは私だけではなく、かなり蔓延しているようだ

https://www.jpcert.or.jp/newsflash/2018080201.html

 人によって違うようだがFacebookMy Space とかが多いようだ。
いずれにせよSNSのセキュリテイのぜい弱さがこういう所に出たという事だろう。

きをつけなければならないのはアプリ、連動アプリを使うとそこにセキュリテイホールができ、そこから不正侵入することが可能になる、アプリは便利な反面、セキュリテイのリスクが大きくなるので必要最小限にすべき

とくにvonvon menametestのアプリはスパマーハッカーに個人情報を提供するようなものだから絶対に使わないように。友達が使っていると楽しそうだからついつい使っちゃうけどね

あとマメにログイン履歴をみること。身に覚えのない場所でのログインがあったらその場所をログアウト処理すること、パスワードもマメに変えるしかない。

SNSは確かに便利だけどやはりリスクもあるということは肝に命じておくべきだ

 

 

認めたくない人もいるだろうが残念ながら日本は既に後進国となっているーその原因と背景を考察

日本はG7を始め世界の主要な会議にも出席しているし、日本は世界でも裕福な国の1つで世界に冠たる先進国、などということを信じて疑わない人がいまだに多い。

だがそう考えているのはおそらく日本人だけかもしれない。まず「日本人は裕福」などという先入観が全くの嘘であることは次のデータをみていただくとわかる

<各国の平均年収比較(2015年)と価格・購買力平価>、単位ドル

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ひとことでいえば夏休みに1か月近くバカンスが取れて、サービス残業なんかしなくて、「人生は楽しまなきゃね―」とすぐに遊びにいってしまう人々ばかりの国々よりも、劣悪な環境で働き詰めの労働者ばかりの日本のほうが貧乏である、ということ、ちなみにもう1つ〇がしてある「エストニア」は旧ソ連に入っていた旧共産国である。日本人の中では「旧共産国なんて」とせせら笑う人がいるようだが、上記のデータをみるとそんな国をバカにするほど日本が裕福でないことがわかる。

日本がこんなふうになってしまったのは非正規労働力の増加、先日の「日本型新裁量労働制(通称残業代0法案)法案の自民党公明党強行採決を始めとする日本企業の人件費を大幅削減する流れに安倍政権が積極的に参加している、というのが背景にある

ひとことでいえば日本はもはや「低賃金で過酷な長時間労働をやってくれる国」になりつつあるっていうことだ。昔なら低賃金の海外に発注してコスト削減を図るというのが常識だったが、もはや逆になりつつあるということだ。

「民主政権より安倍政権の方が経済成長してる」という先入観をもっている人たちが多いが実は日本人の平均所得、が落ちてきたのは寧ろ安倍政権からである。結局安倍政権のいう「働き方改革」というのは安倍政権が日本の一般庶民に低賃金で犬のように働きなさい、ということに他ならない

実は日本が「後進国」になっているのはその所得だけではない。日常業務でも時代遅れ、どころか時代錯誤に近いことが大手を振ってまかり通っている。

次の記事

news.careerconnection.jp

実際私は海外の人とメールやスカイプとかで話をしている時に「まだFAXなんて使っているのか?」と驚かれたことがある。実際私の知る限りでは先進国を自称している国でFAXなんて使っているのは日本くらいだと思う。

まあ上記の記事の印鑑ー特に社判などの件についてはJpeg化してデータに取り込めばいい話だが、実際請求書を社判のjpeg入りでpdfとして提出したら「pdfではなく正式な用紙で提出するように」といわれたことが何回かある。

面白いことに大企業ほどこの傾向が強い。会社によっては先方の指定された用紙に記入して郵送するように要求されることがある。全く平成も終わろうとしているのに、昭和のままの方法をいまだに頑なに守っている会社が少なくないというのは驚きである。しかも理由がさらに聞いてあきれるー「うちの会社はずーっとこのやりかたをしてきましたから」「わが社の慣習だから」 慣習やしきたりというものが日本企業にとってビジネスのイノベーションより大事、ということらしい。

私の本業である音楽は尚、深刻だ。もはやCDという商品形態に固執するのは日本だけで欧米は既にSpotifyApple Musicを中心とするストリーミングでV字回復しており、音楽不況はもはや過去のものになっている。はっきりいって日本だけが取り残されている

Kyojiの音楽ひとりごと: 世界の音楽市場の足を引っ張っているのは、日本の音楽業界ー音楽のグローバル化を頑なに拒否し続ける日本の音楽業界

さらにもう1つ

Kyojiの音楽ひとりごと: 「音楽世界最後進国」の国から世界に追い付くための対策を始めます

それにしてもどうしてこうなってしまったのだろうか? 私が考えるに以下のことが考えられる

1.いまだにアベノミクスがまやかしであることに気づかず、日本人の平均所得を著しく下げたこと

アベノミクスは要するに日銀を中心に株価を実質的に操作して「景気が良くなっているように」見せているだけである。経済政策はほぼ財界のいいなりでありとりわけ日本人の平均賃金を著しく下げることに貢献した→平均所得がもはや先進国といえるレベルではなくなった ということだろう。問題は日本人の大多数が政治に無関心であり、うわべだけの株価操作だけを見て、安倍政権は民主党政権より遙かにマシ、などと思い込まされている(殆ど洗脳に近い)点である。いい加減に自分たちが騙されていることに気が付かないのだろうか?そこまで日本人の知性は劣化してしまったということだろうか?

 

2.日本人の経営者の高齢化→イノベーションや時代の流れに対応できず

以下のグラフは世界の経営者の平均年齢である。(2016年)

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 これを見ても日本の経営者の平均年齢は他の国と比べても突出して高い。特に経営者は実質的に人事と経理の実権を握っているから、商取引の慣習を変え辛い。先ほどの請求書をpdfによるメール送付でなく用紙で要求するケースも、多くの場合「経理部長」とか「社長」が紙での請求書を要求するために起きることが多い

また上記の記事にも書いてあるように…

「メールでの連絡はチェック漏れの可能性があります。次回からは、必ずFAXで、ご連絡願います!」

 

 全く意味がわからない。メールだとなぜチェック漏れの可能性があるのだろうか?紙による文書だって同じくらいチェック漏れがあるだろうに

ITスキルを使って煩雑化した作業を効率的にこなそうとしたら「ズルするな!」とキレられる職場もあるという

PCに精通していないおじさんたちにしてみると、こういった作業効率のアップのための努力は「卑怯なこと」らしい。結果日本の会社は恐ろしく業務効率が悪くなる。上司だけが発言して部下が一切発言しないという、どう考えても意味のない会議も相変わらず少なくないようだ。なぜ続けているかというと「決まりだから」だそうだ。先進国の企業が聞いてあきれる

残念ながらこういうケースもまだ少なくないようだ、

そして最後に

3.大企業の社長の大多数は「サラリーマン社長」である

日本の大企業の社長の大半は社長に就任すると同時に不思議なことに退任時期も実質的に決まっていることが多い。つまり社長になるのも予定通りで退任も予定とおりだ。海外の企業のCEOからすると理解できない仕組みである。

勿論例外もあるだろうが「サラリーマン社長」となると最初から決まっている任期を「つつがなく」過ごし「大きな問題もなく」任期を終えるということが至上命題となる。そうすれば安定した老後が過ごせるというわけだ。

そうなるとどうなるか?会社にとってのあらゆる「新しい試み」は「サラリーマン社長」にとってリスクになる。全てが「決まり通り」進み、「前例通りに」動くことが是とされる。その結果会社には一種の官僚主義がはびこる。その結果こんなおかしなことが起きる

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 実は企画がらみの仕事をしているので上記のような例に遭遇したのは一度や二度ではない。今の日本の「典型的な」ケース。縮図といってもいい

「今までにない斬新なアイデア」が前例のあるものであるはずがない こんな簡単なロジックすら今の日本人は理解できなくなっているほど日本人が劣化しているともいえるが、これはたぶんに「サラリーマン社長」の「大きな問題もなく」任期を終えるために徹底的に「前例主義」になってしまうわけだ。残念ながらこれはもはや日本企業の体質になってしまっているといえよう

上記の「経営者の高齢化」「サラリーマン社長」の状況は企業のビジネス環境の変化への対応に著しい支障をきたすことが増えている。ことに最近目立つのは政治や行政は勿論のこと企業でも「一度決めたこと」をあたかも宗教のドグマのように頑なに守る傾向が見て取れる。例え会社組織として「決めたこと」であっても社会の実情に合わなかったり、市場その他の環境の変化によってもはや誰の目にも変更が必要なのにもかかわらず「一度決めたこと」だから頑なにそれを変えない。

これらは思考の硬直化をまねき折角のビジネスチャンスや発展の機会を逃してしまうことにもつながる。事実そのことによって日本のビジネス環境は著しい閉塞状況、停滞状況を作ってきたのではあるまいか。

「経営者の高齢化」「サラリーマン社長」の関係か、最近の日本をみると「上の人間」ほど柔軟性に著しく欠け、目まぐるしく変わる企業環境に対する対応が遅れる傾向があるように思う。それも日本がなかなか復活できない原因ではあるまいか

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最後に上記引用の記事の締めの言葉があまりに適切なのでそれをそのままこちらの記事でも引用させていただく

どうも後進国には、二通りの経緯があるように感じる。一つは元々人、物、金が枯渇していて、にっちもさっちもならない国。そしてもう一つが、一時の成功にあぐらをかいて進歩をやめ、他国が切磋琢磨するうちにどんどん追い抜かされてしまった国だ。日本はまさに、後者に該当する国になってしまっているように感じてならない。

 昨今の状況を見るとこれに私も同意せざるを得ない

いい加減に騙されるのやめよう! 小泉進次郎は口先だけのええかっこC政治屋、父親と比べても器が大きく劣る

小泉進次郎というと「政界のプリンス」とか将来の自民党や日本を背負うといったたいそうなふれこみが強い。小泉純一郎元首相の次男という毛並の良さもあるし、イケメン的なマスクで特にオバサン連中に人気があるようだが、この男を「政界のプリンス」などというのはいいかげん辞めた方がいい

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沖縄知事選を終えたばかり、自民党が「無党派層」の獲得のために3回も小泉進次郎を送ったが、それが厳しい姿勢を沖縄にとり続けていた菅官房長官が進次郎氏と一緒に入って演説したり、例の安室奈美恵の引退にからみあたかも自分が安室奈美恵と親しいかのような嘘っぽい演説をする等、かえって失敗に終わった。辺野古のへの字も言わず、本来は権限のない携帯電話の値下げの話などを延々と喋り、『帰れ』と怒号まで飛び交う始末だったという

コロンビア大学留学などといっているが、この男、本当に将来の日本を背負うほどの器なのか。みんな外見に騙されていないか?

それは自民党の総裁選でどちらを支持するのかということで注目されながら「煮え切らない態度」を示した点もある。

youtu.be

小泉進次郎はことあるごとに時には安倍政権を批判するようなコメントを残しているようにみえるが、それにもかかわらず意味不明なことをやってきた

実は国会での参議院の6増法案でも全く意味不明のことをしている

www.asahi.com国会改革を訴える小泉氏は当初、法案に慎重な考えを示していながら「(定数増を)容認することはできないが、しぶしぶ賛成する」などという訳のわからないことをいっていた。

普通反対なら反対票を投じるだろう 全く意味不明、理解不能

誰かこれを解説して欲しい

これだけでも「口先だけの政治家」と思われても仕方がない

実際鳩山由紀夫元首相から強烈な皮肉のツイートが出ている

 父親の小泉純一郎は「自民党をぶっこわす!」といって今でも賛否両論はあるものの改革は断行した。良くも悪くも行動の人だった。

だが小泉進次郎は全て口先だけだ、口先だけのええかっこCしかしない薄っぺらな政治家だ。そして何もしない、できない、ことを見ても父親と比べても一枚も二枚も器が小さい

外見に騙されるな。こいつはかっこいいことだけいっても他の自民党議員となんら変わらない。

マスコミもそして一般市民もいい加減気づいたらどうなのか。

小泉進次郎「政界のプリンス」とかいって持てはやしているのは頭が悪い証拠だ

沖縄知事選玉城デニー氏が当選!!  安倍政権に打撃

まあとにかく今回の翁長雄志前知事の死去に伴った沖縄知事選 

安倍政権が応援する前宜野湾市長の佐喜真淳の選挙キャンペーンは実にえげつないものと言わざるを得なかった。

沖縄県民に恫喝、脅迫じみた締め付けでマイクロバスで会社ごと投票に連れていったり、投票を強制して報告させたりといった選挙戦を行い、 小泉進次郎があたかも安室奈美江と友達であるかのような応援演説

さらに菅官房長官の携帯電話料金を4割値下げ」など、知事の職権では実現不可能とされる公約を発表したり(後で修正)沖縄県民を愚弄しているとしか考えられない発言まで行った。

さらにデニー玉城知事に対するフェイクニュース、デマも目に余るものがあった。デニー氏に対し徹底的な誹謗中傷やデマの流布を行ったネトウヨ連中との闘いを余儀なくされた。

だがトンデモ陰謀論とも思える連呼とセットに佐喜眞氏を応援することで、常識的な感覚を持った有権者の多くは、むしろ佐喜眞氏へのネガティブイメージを持つに至った可能性があると古谷経衡は述べている。

news.yahoo.co.jpしかしそれらのえげつない安倍政権の選挙キャンペーンにも関わらず、故翁長雄志前知事の指名によるデニー玉城氏が見事当選することができた。これは民主主義の勝利といっていい

6月の新潟知事選挙の雪辱を果たしたといっていいだろう

news.line.me

名護市長選挙に於ける渡具知武豊氏の勝利の方程式を踏襲したといいながら6月の新潟知事選挙以上にえげつない選挙戦を繰り広げた自民党公明党。そういった県民に対する安倍政権特有の強権的な進め方がかえって反発を呼んだといっていいだろう。これらのやりかたをみるとまさに人を人とも思わぬやりかただ。

笑ったのは佐喜真氏の敗北が伝えられた直後の佐喜真候補陣営の事務所の写真だ

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 ガラガラ!!
まさしく「金の切れ目は縁の切れ目」

所詮 金による選挙の本質はこういうものだろう。もらえるものがないとわかるとさっさとその場を離れてしまう。

今回安倍政権は沖縄知事選に総力戦で闘いながらの敗北、上記写真に「接戦」などと書いてあるが8万票も差が付いた選挙を「接戦」と伝えるマスコミはなんだかなあ、と言わざるを得ない。そこまでして安倍政権の顔を伺いたいのかとマスメデイアの安倍政権べったりの姿勢に呆れるばかりだ。いずれにせよ安倍政権には総力戦の結果の敗北だけにかなりのダメージを与えることになろう。明日の内閣改造での石破派の扱い方によっては政局も流動的になる可能性がある

さて、玉城候補の当選は喜ばしいことだが、これから安倍政権の圧力が相当加わってくることは間違いない。

本当に大変なのはこれからだろう。

頑張ってほしい

大谷投手が肘の靭帯手術(トミージョン手術)-そもそもトミージョン手術とは

今年からロサンジェレス エンジェルスに所属した大谷翔平選手はかねてから肘の靱帯損傷が判明していたが、本日シーズン終了後に右肘内側側副靱帯(じんたい)の再建術(トミー・ジョン手術)を行うことが決まった

■トミー・ジョン手術へ…大谷4番で適時打/詳細

www.nikkansports.com

二刀流にこだわる大谷選手としても現行では殆どピッチングができない状況のため非情に残念ではあるがやむを得ないと考える。

メジャーリーグをある程度見ている人は「トミージョン手術」というとある程度わかるが日本ではあまり聞かない人が多いと思うので解説する、そもそもこの「トミージョン」とは、よく勘違いする人がいるが手術した執刀医の名前ではなく、最初にこの靭帯再建手術を受けた投手の名前である。

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トミージョン投手(ドジャース時代)

メジャーリーグで通算288勝した大投手といっていいトマス・エドワード・ジョン・ジュニア投手で主にホワイトソックスドジャース、エンジェルス、ヤンキースでプレーした選手で

MLBオールスターゲーム選出 4回:1968年, 1977年, 1978年, 1979年
最高勝率2回:1973年, 1974年
実働年数:26年(歴代3位タイ)
通算勝利数:288勝(歴代26位, 左腕投手では歴代7位)

といった堂々たる成績を残した大投手といっていい。

大投手なのに自分が最初に受けた手術の方で名前が残ってしまうという何とも皮肉な話である。

このトミージョン投手が1974年7月17日のモントリオール・エクスポズ戦で、左肘の腱を断裂する大怪我を負う。マウンドから一目散にベンチに駆け戻り、当初選手生命はおろか、日常生活にも支障を来しかねないほどの大怪我と診断され、再起は絶望視されたが、当時ドジャースのチームドクターだったフランク・ジョーブ博士が考案した、損傷した靱帯を切除し他の正常な腱の一部を移植するという手術を受ける。

 

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損傷した靱帯を切除したうえで、患者の反対側の前腕下腿、臀部、膝蓋腱などから正常な腱の一部を摘出し移植することで患部の修復を図る。移植した腱が靱帯として患部に定着するまでには時間がかかるため、術後には長期に渡るリハビリを行う必要がある。まず、おおよそ2か月をかけてひじの可動域を元に戻していくトレーニングを行い、日常生活において支障なく腕を動かせるようにした後、軽めのウェイト・トレーニングを開始する。徐々にウェイトの量を増やしていくのと並行し、腕全体を強化するための様々なトレーニングを始め、日常生活や通常の運動ができるまでに回復したと判断された時点で投球を再開することになる。通常、ここまでの回復に約7か月を要するため、実戦復帰には12か月から15か月が必要とされている。個人差はあるが一般的には術後18か月で故障前と同レベルの投球ができるようになると考えられている。

しかも実戦復帰後も球団によって厳しく球数を制限されるため、完全復帰は翌シーズン以降になる。3シーズン目にようやく完全復帰、復調する投手も少なくない

ちなみに日本人で初めてこの手術を受けたのがロッテの村田兆治投手だ。その成功をみて荒木大輔投手を始め多くの日本人ピッチャーがトミージョン手術を受けるようになった。

大谷投手のピッチングが見られるのは早くて再来年のシーズンの後半、場合によってはさらに一年後でないとみられなくなる可能性がある。

このトミージョン手術を受ける投手は1980年ー2000年代前半から急増し、1996年と2012年を比較するとちょうど8倍に増えているという。この原因についてMLBメジャーリーグ機構)は調査中だが、私見では球速が増加傾向にあり、中でも平均球速と最高球速の差が小さい若手投手がトミージョン手術を受けるケースが多いと思う。

トミージョン手術を受ける投手は一般に速球派投手が多いといわれる。確かに私は昔のメジャーリーグの投手の急速を見ても現在のメジャーの投手の球速は早いと感じている。昔は150キロ投げればかなりスピードボールのピッチャーと思われたが、今メジャーでは150キロ投げる投手などザラである。140キロ後半までだと「遅い」といわれるくらいだ。現在メジャーリーグでいわれる"Hard thrower"(球速が早いピッチャー)というと160キロ周辺を投げるピッチャーのことをいう。大谷投手も160キロなげるが、現在160キロかそれに近い速度を投げるピッチャーでないと"Hard thrower"といわれない傾向がある。そうした背景もトミージョン手術が増えている原因になっているのではないか、といわれる。

ただ1960-80年代初頭には当時"Hard thrower"といわれたステイーブカールトン(主にフィリーズ)そして”火の玉ーRyan Express"といわれたノーラン ライアン(エンジェルス、アストロス、レンジャース)そしてミラクルメッツの立役者のトム シーバー〈メッツ、レッズ) いずれもその時代を代表する速球派投手だが、トミージョン手術をしていない。彼らの調整法に何か学ぶものがあるのではないかとも思う。

トミージョンの成功率は技術の進歩もあって上がってはいるものの、最低でも2シーズンは棒に振るほどの負担の大きい手術でもある。メジャーリーグ機構として、日本のプロ野球としてもトミージョン手術を防ぐ、トレーニング方法や投球フォームのチェック等の研究をするように望むものである

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