鳩山氏立候補見送りで見えてきた民主党ー変質と解体
夜になって大きなニュースが飛び込んできました。
いまから3年と二か月前「政権交代」を旗印に民主党の政権奪回を果たした鳩山元首相が今回の衆議院選挙に立候補しない旨を伝えました。
■鳩山元首相 衆院選に立候補しない意向
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121120/t10013641751000.html
民主党の鳩山元総理大臣は、来月の衆議院選挙を巡って、党執行部がTPP=環太平洋パートナーシップ協定の推進など、党の方針に従うことを公認候補を決める際の条件としているのは受け入れられないなどとして、立候補しない意向を固め、党幹部らに伝えました。
民主党執行部は、来月の衆議院選挙を巡って、消費税率の引き上げなど、党の方針に従うことが条件だとして「『党議を踏まえて活動すること』などを宣誓する」などとした公認申請書に署名するよう求めています。
こうしたなか、鳩山元総理大臣は、20日、党幹部らに対し「消費税率の引き上げやTPP=環太平洋パートナーシップ協定の推進に反対する考えを変えるわけにはいかない」などとして、公認申請書には署名できないという考えを示しました。
そのうえで、鳩山氏は「民主党の公認候補として立候補したかったが、執行部が公認しないというならやむをえない」などとして立候補しない意向を党幹部らに伝えました。
鳩山氏は、21日にも野田総理大臣と会談し、こうした考えを伝えることにしています。<以下略>
小沢一郎が離党する時に行動を共にしなかった時点で変だなとは思っていましたが、やはり民主党を背負って政権を国民の選挙で奪還したいきさつから自ら党を離れるということはできなかったようです。おそらくは苦渋の決断だったのではないでしょうか?
鳩山氏が今後どういう行動取るかはわかりませんが、これではっきりしたのは民主党のリベラル系の人は離党するか引退するかの選択を迫られており、鳩山氏は後者を選んだ、ということのようです。
よくも悪くも民主党はかつてのリベラル勢力の結集ではなく民主党=松下政経塾=新自由主義者の集まり、とはっきり色分けができるようになったかもしれません。
ここで見えてきたのは民主党の完全なる変質、そして解体ーそれも空中分解的解体
という姿が見えてきたということでしょう。
今日の野田首相とオバマとの会談を見てもあくまで民主党と野田氏としてはTPP交渉参加を強行する構えのようです。TPPに反対するものは去れ。ということらしいがそれで選挙に勝てるかは別問題です。といいますか選挙の真ん前で自分が権力の座にとどまるかどうかもわからないうちに(たぶんとどまる可能性はほぼ0)あんな口約束しちゃっていいのかな、と見ていて思いましたね。オバマ大統領も内心呆れていたんじゃないでしょうか?
とにかくはっきりいえるのはTPPに反対もしくは疑問に思っている人は決して民主党に投票しない方がいいということだ。
え? 維新の会?
石原一派との数合わせのため消費税も原発も態度がウヤムヤの玉虫色になった。TPPですら歯切れが悪くなったし、企業献金に関しては当初の主張内容から大幅後退 維新八策(橋下を支持する方、あなたこの存在を知っていますか?)をもうすでに「大幅に修正」するそうです。
結局数合わせのため政策など二の次という態度がばれてしまったわけですが、
まさか、皆さんの中にまた橋下と維新の会が「日本を劇的に改革する」などと本気で思っている人はいませんよね?
そういう人がいたら悪いですがちょっと知的水準を疑いたくなります。