KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

障害者が明るくがんばる姿をー「涙の数だけ笑おうよ」

もう二か月も前だがまだ記憶が生々しい神奈川県相模原市の障害者支援施設において殺傷事件。この犯人はナチスドイツ時代の極端な優生思想に酷似した動機によって犯行に及んだた可能性があるが、決して特異な事件と考えてはならない。

この事件の発生によって障害者に対する偏見というものは社会に確実に存在し、実際この社会から障害者を排除しようとする思想がなお根深く残っていることを測らずも証明してしまったからである。実際一部ネトウヨと思われる人間から犯人の植草容疑者を支持するとも受け取れる発言をしたものさえいる。この事件がきっかけで精神医療が保安のための道具として強化される可能性もあり。逆に障害者、精神異常者に対する偏見が助長される危険性すら感じる

相模原市の障害者支援施設における事件とその後の動向に対する見解 公益社団法人
日本精神神経学会 法委員会)
https://www.jspn.or.jp/uploads/uploads/files/activity/sagamiharajiken_houiinkaikenkai.pdf

そのような風潮に異を唱え、ぜひそのような偏見を取り払ってほしいという意味もこめて、小生が関わったドキュメンタリー映画を紹介し、是非皆さんに見ていただきたいと考える次第である。本来なら私の音楽ブログの方に掲載すべき記事だが、先々月のあの痛ましい事件を背景に一般社会ネタとして投稿する必要性も感じたためである。

気っぷのいい語り口で将来を嘱望されていた林家かん平が、脳溢血で倒れたのは、1990年の10月、師匠林家三平(先代)の追善興行の打ち上げの夜でした。症状はかなり重くて、右半身不随を落語家の命とも言える言語に障がいが残りました。

3年に及ぶ厳しいリハビリの入院生活を繰り返し、高座に復帰します。元気な時のような滑らかな口調の落語は出来なくなっていましたが、好きな古典落語はそれなりに味のある喋り口調で演じていました。

しかし25年の歳月は、いくらリハビリの励んでいても体力、気力の衰えは隠しようがなく、高座も座布団から車椅子に変わり、得意としていた古典落語も、思うように喋れなくなってきていました。



なんとか噺家を続けたい・・・



そんなある日、朝のテレビドラマを見ていたかん平は劇中の主人公が言った台詞に強く胸を打たれます。それは、
頑張っていれば、きっと神様がご褒美をくれる
という言葉でした。

以来、落ち込んで心が折れそうになった時、いつもこの言葉を思い浮かべるようにしました。

そして、かん平は一念発起し、得意の古典落語から新作落語に挑戦してみようと決意します。老いと病いという現実に立ち向かいながら、それがどんなにハードルが高くても頑張ろうと。

やがて、その頑張りが彼の生きがいになります。



この作品は、車椅子の落語家林家かん平が体験する過酷なリハビリ生活や同居する母の介護、さらに仲間たちとの暖かいふれあいの中で、創作落語を作り、高座で演じるまでの日々を一年に渡って撮影したものです。その生き様を通して同じ障がいを持つ人はもちろんのこと、多くの人々に感動と生きる勇気を伝えたいというのが願いです。

予告編  

これがいよいよ明後日 9月3日角川シネマ新宿 シネマ1を皮切りに劇場公開!!

監督・出演

ナレーター:津川雅彦
企画・製作:萩野和仁
プロデューサー:安西志麻
製作補:原田雅昭
撮影:杉浦 誠
音楽:大野恭史
トランペット演奏:牧原正洋
監督・編集:竹藤恵一郎

配給会社:オフィス・シマ

ドキュメンタリー映画で、本人は障害者、かん平師匠の母親は寝たきりという客観的にいえば悲惨な状況でも。この映画には暗さはない。寧ろ随所にでるかん平師匠のギャグが笑わせてくれるし、「明るく逆境をはねかえしている」様子が見て取れる、そのため逆に見ている人に勇気と希望を与えてくれる映画ではないかと考えている。

※初日9月3日は『涙の数だけ笑おうよ 林家かん平奮闘記』公開記念 林家かん平師匠高座付上映!!

【 実施日時 】
 9月3日(土) 11:00の回、上映後にかん平師匠の高座予定
http://www.kadokawa-cinema.jp/shinjuku/news/828.html

上映時間
9月3日初日のみ
1回目 11:00(終了後 かん平師匠の高座)
2回目 14:00

9月4日からは以下の予定です。
1回目 11:00
2回目 13:00

劇場情報

東京 角川シネマ新宿 03-5361-7878 2016年9月3日(土)
大阪 シネ・リーブル梅田 06-6440-5930 2016年9月24日(土)
名古屋 名演小劇場 052-931-1701 2016年9月17日(土)
厚木(神奈川) アミューあつぎ映画.comシネマ 046-206-4541 2016年9月17日(土)
福岡 KBCシネマ 092-751-4268 2016年10月公開
札幌 ディノスシネマズ札幌劇場 011-221-3802 2016年10月公開
京都 京都みなみ会館 075-661-3993 秋公開
神戸 元町映画館 078-366-2636 秋公開
仙台 櫻井薬局セントラルホール 022-263-7868 2016年10月9日(日)

是非このドキュメンタリー映画を見て、日本社会が潜在的に持っている障害者や身障者への偏見を吹き飛ばしてもらえれば、と思う次第である。