平清盛ーいよいよ来週は「平治の乱」
えーちょっと「平清盛」関係の記事が続きますが...
今週は事実上「平治の乱」のカウントダウンのドラマでした。前回の記事で「平清盛の天地人化」を危惧した私ですが、由良御前の死のシーンにしてもなかなか感情移入できるように描かれていると思います。でも確かに清盛のシーンは少なかったですね。これってたまたまなのか、それとも先日のサイゾーの記事が正しかったのか...
■NHK低視聴率大河『平清盛』“主役切り”で出番激減の松山ケンイチとざわつく周囲(日刊サイゾー)
http://www.cyzo.com/2012/06/post_10836.htm
いずれにせよ「平治の乱」は藤原信西の急速な改革についていけなかった公家の「信西憎し」で二条親政派と後白河親政派が手を結んだことが原因ですが、元々藤原信頼にせよ藤原経宗や藤原惟方にせよ信西のようなビジョンを持っているわけではなく、信西を殺害したあとはまた両者は元々の対立関係にもどっています。
今回源義朝が藤原信頼に味方するのも、藤原信頼が「武蔵野守」だった関係で東国に基盤を持つ義朝と元々深い関係があったという点もあります。
しかしこの藤原信頼に味方したのが源義朝の人生最大の失敗となってしまいます。後に義朝が「日本第一の不覚人」と罵倒する大失態を信頼は犯してしまいますが、その詳細はまた後程。
この「平治の乱」は二条親政派と後白河親政派が「成り上がり者」の信西憎しと思っただけなので本来「私闘」に過ぎなかったのですが、結果はご存じのとおり最終的には清盛によって二条親政派と後白河親政派も一掃されてしまい、平氏の一人勝ちになり平氏政権の足がかりとなります。歴史的には「古代」から「中世」にうつるいわば「第二段階」に入るものということができます
その時の清盛のしたたかさ、絶妙な戦略がどう描かれるか、ここも「平清盛」の前半の佳境になりますが、例の視聴率問題で世間の「無責任な言動」に翻弄され、こういった肝心な部分をおろそかに描く、なんてことはないように願います。
「平治の乱」は一日で終わってしまう保元の乱とは違い、全てが決着するには二ヶ月くらいかかりますから、七月丸々一ヶ月くらいはかけて欲しいものですね。
いずれにせよクオリテイの高いドラマであり続けて欲しいと思います。