コロナウイルスに関するパニック、正直私もあまり書きたくないのだが一連のコロナウイルスに伴う社会現象を見るにつけ、日本人の情報に対する民度の低さ、そしてそれに伴う行動を見た上でのレベルの低さを見て、日本人の端くれとして呆れるばかりとなっている。
一連の騒ぎでみてきたことは
1.日本人はパニックに極端に弱い
2.日本人はデマを信じやすく踊らされやすい
3.今の日本人は社会や国のことよりも自分のことしか考えていない
の3点が見えてきた。
どう酷いのか書く前に、ネットではデマがあふれているのでまずそういうデマを忘れていただいてまずはお医者さんが流す確かな情報を参考にしていただいた方がいいと思う
日本人のレベルの低さを示した現象
1.一向にとまらないマスク不足とトイレットペーパー不足
9割近くを中国で生産されているマスクはともかく、誰が流したのかわからないが「マスクとトイレットペーパーは同じ材質だからいずれトイレットペーパーもなくなる(実際には違う)」というデマが拡散されてから、ドラッグストアやスーパーでのトイレットペーパーの爆買い、買占め現象が一向に止まらない。これは地上波テレビで製紙会社の業界代表が「紙は十分にあります」と述べているにも関わらず一向に収まる様子がない。SNSで空の棚とかがシェアされたのをみただけでパニック状態になる人が多いので私も空の棚の写真は控えるが、スーパーのイオンは圧倒的な量のトイレットペーパーの入荷の様子をSNSで公開した
うちの近くのスーパー、店長の話だと通常の倍仕入れたという
マスクも同じだ、
SNS等で
「通常ではウイルスは空気中に飛んでないので、マスクは感染防御的にはあまり効果がないと言われています。(ま、たとえ空気感染するとしてもN95マスクのような密閉されるタイプのもの以外のマスクは意味ないみたいので、推奨できません」
という情報が流されているにも関わらず、いまだに
そう3月8日現在 いまだにスーパーもドラッグストアもマスクやトイレットペーパーが入荷しても数分で売り切れてしまう現象が続いている
これはバカなのか、情弱なのか、それとも転売目的の業者がやっているのかわからないが日本人の知的レベルを疑わざるを得ない現象だ。
目撃者の話だと年配者が多いとの話ー石油ショックでトイレットペーパーを買いあさった世代がまた同じことをしている可能性があるとのこと。
2.デマや情報に対する姿勢の根本的な誤り
東日本大震災の時もデマは酷かったが今回も酷かった。だが何が酷いというとデマそのものよりもデマの伝わり方が酷い。例えば今や有名になったこのデマ
「コロナウイルスは27度のお湯を飲むと防げる」
27度を「お湯」と考える人も人だが、問題はそのデマに対する日本人の姿勢だ
4,50代の二人ともグループでメッセ回ってきたと。勿論彼女たちは「回した人今頃後悔してるかな」と言ってましたが。厄介なのは、疑いもせず人のためにとにやってると思っていること
オフィスでこの情報が流れてきて「それデマだよ」といったら「折角親切に情報をあげているのにィ!!」といって職場で仲間はずれにされた。
これが真実だとすると愕然とする。普通デマの情報なら「デマ」と教える方が親切ではないかと思うのだが、どうやらデマを流した方は逆に考えるらしい。親切心で伝えた人には例えデマであってもそれを信じるべきだ、という考えだ
「お友達からの情報」に対しては「思考停止になれ」というある種暗黙の了解みたいなものがあるようだ。
私はこれは特殊な例だと思いたかった。だが特殊な例でないことは次のことでわかってしまった。
会社で、例の「26度のお湯を飲め」の文書が回覧されてきた。
— フリスクP (@FRISK_P) 2020年2月26日
ソースを付けてデマですと返信したところ「善意で情報を回してくれているのに失礼だ」という理由で上司に目茶苦茶怒られた。
善意だろうがデマの拡散はダメだろとブチ切れそうだったけど、大人なので素直に謝罪。
サラリーマンって辛い。
かの山本一郎氏もこんな体験をしている
デマだと指摘したというだけで村八分ー
親切心で伝えた情報を間違った情報だと指摘することは情報を伝えた人に失礼で悪いことである
私はこのロジックが理解できない。
要するに上司だろうが、友達だろうが彼らから伝わった情報に対して全て「思考停止になれ」ということである。つまり例えどんなに間違った指示であってもそれに対して一切の思考を停止し、そのまま受け入れるべきだ
一体いつのまにそんなことが「正しいこと」だという風潮になったのだろうか?私もサラリーマンをとんでもない昔にやった経験があるが、こんな風潮があったという記憶はない
間違った情報を修正する、正しい情報を替わりに教えてあげる、という行為の一体どこが間違っているのか?
私には理解できない、誰か教えて欲しい
私の考えが間違っている? 日本人はここまで劣化してしまったのか、
ここまで思考停止が当たり前の国民になってしまったのか...
正直絶望的な気分になった。
何でこんな酷い国になってしまったのだろう? 誰がこんな国にしたのだろう?
3.学校一斉休校に対する国民の反応
私が書くよりニューズウイークのこの記事を読んでいただいた方がいい。ほぼ100%私はこの記者の意見に同意する。
安倍首相は、官邸主導で、全国の小中高校の一斉休校を要請した。
最悪だ。
目的が間違っている。
感染拡大を抑えるということだが、子供の感染率は低いし、それよりも高齢者のスポーツジム利用自粛要請の方がまだましだ、という例で明らかなように、手段の優先順位が間違っている。
《中略》
私にとっての最大の驚きは、官邸のこの意思決定に対する人々の反応だ。
もちろん、メディアも国民もほとんどの人が一斉に反発した。
それは酷いと。
だが、人々の反応は、官邸の酷さの上を行った。
人々は、子供が家にいたら働きにいけない、と反発したのである。親が困る、と強く反対したのである。
これに対し、官邸はこれまた見事に大きな誤りで反応した。公設の託児所、学童は閉めません。こちらは全力で対応し、ご両親が安心して働けるようにします、と。
小中学校よりも、託児所、保育園、学童の方が濃厚接触による集団感染のリスクは高い。そちらは親の反発を避けるために全力で開ける、というのは二重に間違っている。
《中略》
しかしそれよりも、親が働きにいけない、という人々の反発の方が何倍も誤っており、これが日本が終わりであることを明示している。
ここで本当に大事なのは、一斉休校によって子供たちの教育がおろそかになることだ。
卒業や単位、進学について問題が生じないようにすると官邸は言う。そんなことは二の次だ。重要なのは、教育そのものがおろそかになることだ。
授業がなくなる。
学校教育で最重要なのは授業だ。
その授業がなくなって 子供たちが学ぶ機会が減る。それについての批判が全くない。
親たちや、町を歩く人々も、卒業式ができなくて可愛そう、友達とこのまま離れ離れになるなんて、と同情する。
そんな情緒的なことはどうでもいいのだ。
勉強する機会を失う。
これが学校を閉鎖することの問題のすべてだ。
人々が、その点については、驚くほど、全く無視しているのは、日本においては、教育というものをまったく重要だと思っていないことを現している。
だから日本は終わりなのだ。
そう共働きの家庭で子供が家にいるのは困る、とかそういう問題ではない。
問題はこの国の根幹をなす子供の教育について子供たちの将来やこの国の行方についてではなく、自分たちの仕事の都合ばかり言っている点だ。
教育の中身に関心のない国なのである。これが、今回の休校要請騒ぎで明らかになった。この点は実に深刻だ
日本人は政治ばかりではない、教育の中身に無関心なのだ
無関心と思考停止 それが今の日本人の特徴である
この絶望的な民度の低さは何なのだろう。恥ずかしいほどレベルが低い国民である。
日本が一時、先進国の仲間入りしていたのは奇跡かもしれない
後進国に転落すべく転落したのである