私のいる音楽や映像の世界には半世紀に一度くらいの大きな変化の波が起きている。詳しい事情は以下をお読みいただくとして
■CDはもはや絶滅するーストリーミング経由で取って代わるはずだったアナログレコードに逆に「取って代わられる」ことに
kyojiohno.cocolog-nifty.com具体的な変化として
1.メデイアの変化
パッケージの時代からインターネットのストリーミング中心の時代
2.グローバル、ボーダーレスの時代
コンテンツの制作工程からリリース、発表まで国境に関係なく全世界に広がる
3* グローバル化、ボーダーレス化に伴う業界の構造の変化
日本は特に欧米とは業界の構造が「ガラパゴス」といわれるくらい違うため、グローバル、ボーダーレスの時代に対応し辛い
1.と2.は想像つくと思うが、問題は特に3番目である。
この3のために業界の構造改革の必要性が出てくるのである。
しかしこの傾向は何もエンタテインメントの世界にとどまらない。
日本のあらゆる産業についてもいうことができる。
まずこの3をうまく乗り切れるか、トランジションがうまくできるかどうかで今後の日本の運命が決まるといってもいいのだ。
なぜならこれらはインターネット、それに伴うSNSといったツールが世の中そのものを大きく変えているのだ。これはLine等での友達との連絡とかよくある炎上といった次元の話ではない。価値観そのものが変わっているのだ。つまり今まさに全世界的に革命といっていいことが起きている。
今まで多くの政治家が「改革」などという言葉を打ち出していたが私がみるところ殆どが改悪の範疇に入り、結果的には以前の既得権益の構造をそのまま温存したものになっている。だからいつまでたってもよくならないのだ。
グローバル、ボーダーレスの時代に世の中全体が動いているのだが、そもそも日本人はグローバリズムというものを甚だ誤解している。
多くの場合、アメリカを始め全世界が「金太郎飴」のように同質化する、あるいは何でもアメリカを始めとする欧米の「マネをする」ことがグローバリズムであるという勘違いをしている。
実は違うのだ。いや、確かにグローバルなプラットホームというのは存在する。そして大多数の日本人はそれを会得していない、もしくはその存在すら知らない。だがそんなものは「手段、手法」に過ぎないから簡単にそんなものを会得することができる。
そうではなく、「従来の既成概念にとらわれることなく自由な発想とオリジナリテイをもって世界の市場の打ち出していく」ということである。
それには「誰とでも同じになること」ではない。日本人は島国根性と村意識が強いから突出した個性を嫌う傾向が強い。最近、特にこの傾向が強くなっている。社会全体に著しい同調圧力が存在し、それが社会全体に浸透していることに強い危機感を覚える
だが違うのだ。グローバリズムとは外国をただ真似し、外国とただひたすら同調することではない、そこを大多数の日本人は勘違いしている。そしてそれだと日本独自のプロダクトなど生み出せるはずもなく、国際競争では間違いなく負けるであろう。
私が尊敬する経営者の方の文章を引用させていただく
しかし、日本の政府も企業も、この価値感変化に、まるで対応出来ていません。
ですから、すでにそれができている国に勝てるはずもありません。
国際競争力は低下する方向です。
大手企業は、この状況を、リストラクチャーでしのいでいますが、
構造改革でどうにかなる世界ではありません。
リボーンが必要です。
その際には、旧世代の価値感の人達は、みんな「選ばれない」でしょう。
そのとおり、リボーン {生まれ変わること)が大事なのである。
私の観るところ大多数の日本人はいまだ全世界が「革命」といっていいほどの価値観が変容していることにきづいていない、
きづいていないから過去の手法に固執する。
まだ僅かだがそれに気づき始めている実業家や指導者もいる。
だが私がみるところ財界のトップの大多数はいまでにこの変化にきづいていない、仮に気づいていてもどう対応していいかがわからないのかもしれない。
私のいるエンタテインメント業界もリボーン しなければならない。そうしないと業界として生き残れない。
くりかえす、今は半世紀に一度、いや100年に一度くらいの大変革の時代が到来している。
しかし逆にこれはチャンスでもあるのだ。
従来の価値観に縛られた人たちのいうことを聞く必要はないと思う。自分が感じる変化に対応して、明ける2020年、生きていくことをお勧めする。