アメリカのデモと世界同時不況ー新自由主義、市場原理主義の弊害
既にニュースでご存じの通り、アメリカのデモは拡大する一方である。
■米デモ拡大、収まる気配なし 大統領批判も
http://bit.ly/nu3vnn
オバマ大統領は雇用対策の法案を提出しようにも、新自由主義者の多い共和党の反対で成立の見通しが全くたっておらず、手詰まりの状態のようである。
そもそもアメリカの民主党の政策への批判から、時計の針を戻すように新自由主義者、市場原理主義者が大半を占める共和党に議会の多数を与える、というところからしてアメリカ人というのは相変わらず右でなければ左という単純な発想しかしないのか、とも思うが笑いことではない。今日本でも同じことが起きようとしている。
確かに今の民主党は結局官僚に篭絡され、「自民党政権」よりひどい、という声も聞かれるがだからといって原発と族議員政治を推進する自民党に安易に政権を返すなどという発想もいかがなものかと思う。
どうも、日本のエリート層を始めマスコミ、知識層の中に根強く残っている新自由主義、自由貿易思想だがここに問題があるような気がする。というのもこの「自由貿易主義」「新自由主義」的な方向にいわゆる先進国がベクトルを移してから経済の面で本当にロクなことがおきていない。過剰な新自由主義は結局リーマンショックを引き起こしたし,今政府の中で検討されているTPPにしても「経済活性化の切り札」(実は新自由主義政策を提唱するときも全く同じことがいわれた)といわれているがどうもこれも眉唾のような気もする。つまり
新自由主義の幻想と同じように、TPPを始めとする自由貿易論も幻想なのではないか、
いまだにネットでは根強い「ネット万能論」「IT革命論」などというのもそうだったが、どうもこういう類の幻想に日本のエリート層、政府、官僚、みんな惑わされているように思う。ユーロやドルの暴落も表面的には財政赤字が原因のように見えるが、市場原理主義による貧富の格差が基本原因である。日本も格差がある、とはいっても欧米のそれと比べるとまだいいほうである。
それと
IT技術で情報革命が起こり新たな産業革命が起きる
インターネットは既存のメデイア全てを凌駕する
何となくこの2つの議論、レベルが同じような気がするのは私だけだろうか?
え? まさかITって万能だと本気で思ってますか?