先ほどの王子駅の「ニューヨークスタイルピザ」で満腹になり腹ごなしも兼ねて仲間とウオーキングをしました。
王子駅といえば江戸時代からの桜の名所で知られる「飛鳥山公園」があります。今まで場所の名前は知っていましたが一度も行ったことがありませんでしたのでいい機会と思い、散策しました。
王子駅は都電が路面を走る数少ない場所だそうです。
飛鳥山公園のある入口。何と山の上に登るモノレールがあるんですね。しかも無料です。知りませんでした。
飛鳥山公園は山桜は咲いていましたが、3月20日現在はまだ六分咲きの状態でした。
この飛鳥山公園の記述によりますと、江戸時代の八代将軍吉宗の時代に吉宗が桜を植樹し、江戸市民に開放したのが始まりで以来、江戸庶民のお花見の名所になったと記されています。真ん中の石碑には吉宗がこの飛鳥山を公園として開放した旨が記されています。
調べてみますとこれも「享保の改革」の一環だったそうです。
歴代将軍も花見に飛鳥山に出かけたようです。
昔はこの王子駅周辺は江戸でも郊外にあたる地域だったようですね。
以来ここは上野公園とともに桜の名所となっているようです。
この「飛鳥山公園」は明治に上野公園・芝公園・浅草公園・深川公園と共に日本最初の公園に指定されました。
そしてもう1つこの「飛鳥山公園」で特筆すべきは 旧渋沢栄一別邸が国の重要文化財として保存されています。
渋沢栄一はご存じのとおり明治から昭和にかけて活躍した経済人で日本の資本主義の父とも呼ばれます。当時の日本人としては非常に合理的な考え方の持ち主でもあり、今日本の代表する数多くの企業の設立に関わり、企業の利益を社会に還元し、企業の社会的役割の重要性を説いた人物です。「私利を追わず公益を図る」との考えを、生涯に亘って貫き通し公共への奉仕精神は後世から高く評価されました。
昨今の数字や効率、リストラに明け暮れる日本の大多数の経営者が忘れてしまった概念ですが、最近の日本社会の閉塞は渋沢栄一のような経営者が少なくなった点も大きく影響しているような気がします。
アメリカ新自由主義的な発想で数字と効率しか見ない、血の通っていない経営者が今多すぎます。そしてそれを絶賛する新自由主義派のエコノミストたち。フリードマン経済学の評価が世界中で低くなっている一方で日本だけがフリードマン派の経済学者がいまだに幅を利かせている感じがします。彼らは渋沢栄一のような経営哲学とは相いれないものを持っています。
今日本には渋沢栄一の再来、こういう社会奉仕、社会的責任感の強い経営者が多くなることが待たれているかもしれないですね。