KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

TPPが民主主義を破壊する! 自民圧勝で取り返しのつかない事態に

まずはこの本をご紹介しよう

TPPが民主主義を破壊する!

この本自体は当ブログでTPP関連の記事を書いているので内容自体に特に新しいものはない。TPPをアメリカ対日本という国単位で見るのではなく世界中の7割の富をもつ僅か1%のグローバル企業のための政策である。TPP得をするのは大企業、グローバル企業のみで他の99%の人間はこのTPPによって奈落の底に落ちる。これは決して大げさなことではない。

そもそも自由貿易で経済が発展しないことはない、などと東大の伊藤某教授を始め新自由主義論者のエコノミストがいうが、たとえば関税が全くないEUを見てみよう。EUはそれによって飛躍的な発展を遂げただろうか?

今EUから聞くのはギリシャキプロス、下手すればドイツからくる「経済危機」のニュースのみである。新自由主義者の論法によれば自由貿易によって「経済危機」に陥ることはありえないはずである。 しかし現実に起こっている

何よりもこのTPPで問題なのはISD条項とラチェット規定である。これはいかなることも「非関税障壁」として規定できその国の法律よりもTPPの国際裁判の規定を優先されるシステムである。

そもそもTPPはまさに絵に描いたような新自由主義的システムである。しかし新自由主義政策で潤うのは一部の人間のみで、社会の格差で大多数の国民が貧困にあえぐ結果になるのは小泉政権の時に経験したではないか。このTPPがもたらす影響は小泉政権の比ではない。

なぜTPPが民主主義を壊すか?

民主主義は多数派の支配で少数派は多数派に従うべきだ、などと考える人たちがいる。いわゆる保守系の人によくいるタイプだがそれは大きな間違いである

民主主義は多数派の「独裁」ではなく少数派への配慮を怠らず少数派の意図も汲み取るのが民主主義である。

そこを勘違いしている人間が多すぎる。

TPPの一番いけないところは「弱者への配慮」の政策を全て「非関税障壁」と認定できてしまう点である。少しでも「弱者への配慮」的な政策を出せばたちどころにアメリカのグローバル企業に国際裁判を起こされるだろう。そして九分九厘グローバル企業が勝利するだろう。それがTPPだ。極端にいえば弱者は死ねといっているのに等しい

そしてやはりあろうことか、安部政権は「例外項目」を含め一一切何の条件も出さずにTPP交渉を終えた経団連かアメリカの圧力に屈したのか、国内ではあれだけ威勢のいいことをいっていて実際海外に行くと腰砕け、安倍は国内には強いが海外には弱いという姿をそのままさらした

鶴岡公二首席交渉官が日本の立場を述べたものの、重要5品目に関して具体的な主張をしなかった日本側の対応に各国が首をかしげている

しかし投票に行かなかった人間や自民党に投票した人はこれにとやかくいう資格はない。

日本人は「自民圧勝」で取り返しのつかないことをしてしまったかもしれない


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