小泉今日子の共産党出馬デマにみる世間の共産党に対する見方の変化
私はいまだネットで根強く残る「芸能人は政治発言するな!」とバッシングする行為を明確に批判してきているが、面白いことに芸能人が選挙に出馬することに対しては「芸能人の政治発言」ほどのバッシングは起きない。
いわゆる「タレント議員」なる存在が少なくないというケースもあるし、アメリカでは元俳優が大統領になったケースすらある。(i.e. ロナルドレーガン)
だがたいてい自民党か野党第一党からの出馬というケースが多いが、今回デマだったとはいえ小泉今日子が共産党から衆議院選に出馬するという情報がまことしやかに流れた。これに対して小泉今日子は明確に否定し、あたかも真実であるかのように報じた「アサヒ芸能」の記事に激怒した。
まあ三流芸能誌の記事なのでたぶんデマだろうな、と思ってはいた。
但し私は今回のこのデマ流布の内容に注目している。要は「共産党から有名人が立候補」などということがネット含め現実味が出てきたことに大きな社会の変化が起きている、ということだ。ちょっと前なら考えられなかったことだからだ。
つまり世間一般の人が「共産党」という政党に対しての認識に大きな変化が起きていたという点は注目すべきことではないのだろうか?
ちょっと前なら芸能人にこういう噂がたっただけで芸能人生命に関わる、くらいのことだった。今はそうではなく今回はこの誤報に対して寧ろ期待をしている人がネットに少なからずいた、という事実である。
だいたい「反共」というのは冷戦時代の産物であり、冷戦自体はもう30年くらい前に終わっている。若年層では冷戦といっても何のことかわからない人も増えている。そのくらい昔のことなのだ。
だから前原とか玉木とか誇らしげに「反共」なんて叫んでいるのをみるとこいつ、冷戦時代で頭とまっているな、と思うわけだ。