KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

都知事選所感。「民度の高かった(苦笑)」都民による都知事選終了ー今後が心配な山本太郎

昨日の都知事選 最終投票率55%(!)  前回を4.73%も下回るお寒い限りの都知事

そして結果もお寒い限りだ。開票率100%での最終得票率での主な候補の得票率

 小池百合子 (現職)  3,661,371

 宇都宮健児        844,151

    山本太郎         657,277

 小野泰輔         612,530

    桜井 誠         178,784

 立花 孝志          43,912 

事前の調査でもリベラル層から保守層にいたるまで支持を拡大したための小池都知事のこの得票数、前回の「7つの0」の1つも公約として果たしていない知事がこれだけの得票数で圧勝するとは、どこかのアホな政治家が「日本人は民度が高い」などとほざいたが、本当に恥ずかしいほどの民度が高い(????)といわざるを得ない結果だ。(ため息) 

もう1つ驚いたのは筋金入りのレイシスト桜井誠が5番目で何と178,784票(!!)も獲得している点だ。東京都民に一体何が起こっているのか。ナチス同様の人種差別主義者がこれだけの得票数を獲得するとはおおいに懸念すべきことが起きているようで、警戒すべきである。

それとあまりもふざけた候補が多すぎた。都知事選の本質を貶める候補でこれ何とかならないものかとも思うが規制する方法がないのが頭が痛い。

あと毎度のことながら「自分の気に入らない選挙結果」が出ると「ムサシ不正選挙説」をばらまいている輩がSNSに多数いるが、開票立会人を一度経験している私からすればそれはありえないことだとここで申し上げておこう。(開票ミスはあるが)

kyojiohno.hatenadiary.com最近思うに思うに「ムサシ不正選挙説」を唱える奴らって実は安倍親衛隊で投票率を下げるのが目的の安倍の別働隊ではないか?と勘繰りたくもなる。なぜならこの「不正選挙説」を拡散することで確実に投票率を下げる「成果」を上げているからだ。

 そもそも「ムサシ」といっている時点で既にシロウトでムサシはメーカー名で機械自体は「テラック」という。開票立会人になった時この噂の「テラック」を注視したが、投票用紙を改竄する機能はどこにもなかった。あるのは投票用紙を数える機能だけ。実際に「テラック」という機械を見たことも検証したこともない人間がデマを「さも見て来たかのように」拡散するのは困ったものである。いい加減こういうデマに流されるのはやめるべきである。この行為を繰り返す人間に明らかに一定の意図があるような気がしてならない

山本太郎の今後について

さて本題に入ろう。今回の小池優勢はメデイアから嫌というほど流れた。だが今回小沢一郎を始め周囲が止めるのもきかずに出馬を強行した山本太郎はもし「自分自身とれいわ新選組」の存在感をアピールするのが主目的だとしたらその目論みはこの選挙結果を見る限り失敗だったとみていい。

自らの存在感と集票力を示すのなら野党統一候補宇都宮健児氏を圧倒するくらいの得票数を集めないといけないはずだが、今回結果としては宇都宮氏と20万票近い差をつけられて3位。野党統一を実質的にぶちこわした点でリベラル層の多くが離反した結果といわれる。

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山本と宇都宮両方と得票数を合わせても小池の半分にもみたないことを考えると山本が野党統一候補に加わらなくても問題ない、などと山本太郎を擁護する人が主張しているようだが、問題はそういうことではない。これは結果論ではなく信頼関係の問題だ。

結論からいって立憲民主党を始め野党各党が今回の山本太郎の行動をみて野党共闘としてのパートナー、もしくはコラボレーター(協力者)として山本太郎を選ぶだろうかと考えると私は今回の行動と都知事選の結果から難しくなったのではないかと考える。

単純に自分のビジネスパートナーとなった場合どうするか、と考えるとわかるが、自分のビジネスパートナーもしくは協力者が自分の知らない間に結果的に自分と敵対行為に近い行動をとったらその人間をパートナーもしくはコラボレーター(協力者)として選ぶだろうか、という問題だ。私だったら怖くてこういう人間とは組めない。

昨年の参院選で台風の眼になったあと、特に野党第一党立憲民主党に対する山本太郎の態度には「上から目線」的な感じがあった。野党でもっとも議席の少ない政党が野党議席数の第一党に対して「自分の政策や条件を飲め、さもなければ協力しない」という態度をとり続けたのである。リベラル論客の多くはその要求をのまない立憲民主党の方に批判を矢を向けたが、冷静に考えてみるとこれは非常に失礼な態度である。

さらに既に衆院選では立憲民主党の候補がいる選挙区にれいわ新選組の候補をたてるという敵対行為といっていい行動を行い、さらに今回の都知事選での野党統一候補に対立する形での立候補。少なくとも立憲民主党との関係修復は極めて難しくなったといっていいだろう。

まして今回の選挙結果を受けて今までのような上から目線対応をとってもおそらくは相手にされない可能性の方が高い。野党共闘の仲間に入るのはこのままでは難しいといわざるを得ない。

政治家というのはよくも悪くもげんきんなものである。今回の都知事選が昨年の参院選のような台風の眼を維持すればよかったが、残念ながら今回は全くそれとはかけ離れた結果になっている。他の政党の山本太郎に対する態度は従来とガラッと変わるだろう。尚、立候補発表が遅れたことは理由にならない。

山本太郎は良くも悪くもぶれない。そしておそらく妥協を嫌う性格の人だと思う。一度こうすると決めたら絶対に折れない。しかし政治には時折妥協も必要である。だがどうも山本太郎という人間はそれができない、もしくはやろうとしていないのかもしれない。とにかく一度こうする、と決めたらテコでも動かない。そういう性格のように思う。そういう態度は上手くいっている時はいいが、一度つまずくと自滅に向かわざるを得ない

今回の敗戦の弁を見ても自らの今までの態度を改める素振りは全く見せていない。だが政界の「後見人」的な存在だった小沢一郎との間にも溝を作り、立憲民主党との関係も修復不可能なレベルになったとすれば山本太郎野党共闘の中に入ることは難しく、年内にあるといわれる衆院解散にも孤立する可能性がある。

せっかく無党派層を掘り起こす力がありながら、私には山本太郎が自らの能力を過信して自滅に向かっているようにしか見えない。

今のままいけば、の話だが

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