日本で誰も問題にしないTPPの秘密交渉の海外の紛糾
もうだいぶ「古いニュース」となっているので例によって忘れやすい日本人でTPPなんて言葉すら忘れている日本人もいるかもしれない。
私はマスコミのTPPに関する論調に関してはずーっと違和感をもっていた。
ひとことでいえばこのTPPに関して「都合のわるいこと」を一切報道していない、という点。そのひとことにつきる
つまり TPP 妥結 = ものがどんどん安くなる
とか TPP = 自由貿易 = 日本経済復活
といった論調。朝日から産経までほぼ全てのマスコミがこの論調である。
しかし実際のTPPは以前の記事にも書いてあるように恐ろしい協定がたくさんある。いろいろあるが要はTPPの協定は国内法より優先される、という点である。
マスコミで私が知る限りこの点を論じているところは皆無、だと思う。しかしこれがこのまま実施されれば大変なことになる。
何せ日本はメデイアリテラシーは世界最低の国である。マスコミの論調を無条件に鵜呑みにする人間が大多数であるがそもそもこのTPPの協定自体、どう考えても不自然なところがある
1. そもそもTPPの協定自体が各国が国内で論じる以前に詳細まで方針が決まっていること。その協定の詳細な意味は殆ど議論されることなく、勧められているがこのTPP協定自体を決めたのは一体だれなのか? という点
2.そしてTPPの協定、交渉内容は「秘密交渉」ということになり一切公開されない。アメリカも日本もそして各国の担当議員も誰も交渉内容について知らない。それが今後の各国の生活、産業に多大な影響を与えるにも関わらず、である。
とくに2の「秘密交渉」について「おかしい」「不審だ」という点で海外では紛糾している。
■TPPにヒラリー氏さえ慎重論、米国議会の紛糾は他人事ではない
http://diamond.jp/articles/-/73439
■ニュージーランド国民の大半が秘密TPP交渉を終わらせたいと考えていることが世論調査で判明(Poll shows most NZers want to end secret TPPA negotiations
http://itsourfuture.org.nz/poll-shows-most-nzers-want-to-end-secret-tppa-negotiations/
ところが日本では不思議なくらいにこのことが問題にされていない。
本当に一部の専門誌だけである
■秘密主義のTPP交渉が民主主義を空洞化 メディアは踊らされ、国民は知らされず
http://diamond.jp/articles/-/40879
実際推進派のエコノミストは秘密交渉や諸問題には一切ふれず、TPP = 自由貿易 = 日本経済復活の一点張りである。まるでカルト宗教に洗脳されているようだ。
TPPがさまざまな面でアメリカ有利にできていることは明らかだ。それは本来秘密交渉であるはずのTPP交渉の中身がアメリカ議会では公開され、日本の国会議員には公開されていないことでもわかる
■極秘のはずのTPP交渉内容が米議員に全面公開! 日本はまた「不平等条約」に泣くのか
http://www.excite.co.jp/News/politics_g/20150420/Shueishapn_20150420_46654.html
にも関わらず日本人は能天気なものである。新自由主義エコノミストのTPP = 自由貿易 = 日本経済復活をほぼ鵜呑みにしているのだから
これを見ると下の図がある程度真実なのでは、と思わざるを得なくなる
日本人は情報に対してあまりに受け身に過ぎ、100年に一度という生活が大変革するかもしれない事態に対して能天気にTPP信仰を信じ切っている。
このままいけばとんでもないことにこの国はなってしまう、というのに
実におめでたい国民といわざるを得ない