あえていう!! 日本国憲法は本当に押し付けられた憲法なのか?
さてネトウヨだけでなくいわゆる保守支持層の中で広く信じられている日本国憲法のイメージ
「日本国憲法は第二次大戦に勝利した連合国の都合で一方的に押し付けられた憲法である」
以前私はその見解はあまりに短絡的で一方的な見解であると述べた
■日本国憲法は押し付け」という改憲論
http://d.hatena.ne.jp/KyojiOhno/20080319/1205918551
わかりやすくまとめるとこういうことである。
改憲論者のイメージ(誤) | 歴史的事実(正) |
日本国憲法はGHQの案をそのまま明文化した | GHQと日本政府との間で激しいせめぎあい GHQが草案制作に関与はしたが最終的には法制局の入江俊郎次長と佐藤達夫第一部長が現行の憲法に近い明文を作成 |
日本国憲法は連合国の圧力のもと作成された | GHQのマッカーサーは何と連合国の極東委員会の影響を最小限にすべく連合国側を抑えている |
日本国憲法は正式な手続きなしに決められた | 憲法は悪名高き枢密院をはじめ帝国議会における審議を通して行われていることが記され、激しい議論が行われていた *注 |
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正直いって改憲論者の中で日本国憲法の成り立ちを深く研究した上で「日本国憲法は押し付けだ」という論拠を展開しているようには見えない。
実際改憲論者の中で国会図書館の中にあるこの極めて信頼度の高い資料を読んでいる人はどれだけいるのだろうか?
http://www.ndl.go.jp/constitution/index.html
たぶん殆どいないと推察される。なぜなら改憲論者の殆どが「勉強した」形跡が見られないからである。
ただ自分と同意見の人間の主張した意見と以前から伝えられている「イメージ」をそのまま無批判に鵜呑みにしているようにしかどうしても見えない。
ネトウヨなんかもそうだがヘイトスピーチに結び付くようなデマ、情報、そして自分たちの気に入らない人間を何でも韓国、朝鮮、中国と無理矢理結びつける等そういった根拠のない情報をほぼ無批判に鵜呑みにする傾向が強いが、これをみると改憲論者の殆どがそのレベルと同じなのではないか?
日本国憲法について正しい認識として
草案にGHQが関与したのは事実だが、日本国憲法の明文は日本人自身が作った
というのが史実である。認めたくない人もいるようだがそれが事実だ
もう1つある人が非常にわかりやすくまとめたので提示しよう。左が安部政権を支えている極右集団「日本会議」の主張、そして右が史実をまとめたものだ。
極右集団「日本会議」の主張 |
史実 |
私は何が何でも改憲がいけない、というつもりはない
しかし日本国憲法の成り立ちの史実をきちんと理解せず、誰かのいったことを鵜呑みにして「日本国憲法=連合国の押し付け」と短絡して改憲論を主張するのはいかがなものか、と思う