KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

今度の解散は「国民愚弄解散」首相の権力維持のために使われる血税

既にニュースでも報道されているように先ほど、衆議院が解散された。

二年前の自公の圧勝から2年に満たない衆議院、しかもそもそも違憲状態といわれたにもかかわらず、違憲状態が全く解消されない状態での選挙突入

そもそもそこからして暴挙である。

そして今回の衆議院解散、建前上は「消費税10%先送りに関して国民の信を問う」などといわれるが、こんなものは解散の単なる口実に過ぎないことは明らかである。

安部政権の今回の解散の目的は、先日の拙ブログの記事にもかいたが以下の説が最も納得できる説明である。

■【記者の視点】解散風の真相 逆算で透ける最長任期=論説委員・渋谷 文彦 | カナロコ

https://newspicks.com/news/699740/

今年や来年の政治日程を超え、安倍晋三首相が宰相として権力を維持できる期間から逆算してみると、まったく別の風景が見えてくる。ここで総選挙に勝てば、安倍首相は18年9月までの最長の任期に、手をかけることができる算段だからだ。

詳しくは拙ブログの記事をご覧いただきたい
■安部政権が衆院解散しようしている理由
http://d.hatena.ne.jp/KyojiOhno/20141115

しかし[[そもそもアベノミクスがうまくいっていればそもそも「消費税10%」を先送りする理由など、どこにもないはず]]。これは普通の知的水準をもっていれば中学生でもわかる理屈である。

そのためか安部政権は今回の解散はアベノミクスが失敗したからではない、というイメージ作りに懸命である。

■「アベノミクスは失敗」の批判当たらず (NHKニュース-数日前の記事にも関わらずなぜかリンク切れ)

だが菅や安部首相がなんといおうと、今日本は間違いなく景気後退に入っている。殆ど断言できる。たぶん今月末くらいに10月の景況判断が出るだろう。その時にはっきりするはずだ。

私は音楽家とか自営業者とか言ってるけど早い話が「下請け」「孫請け」の零細業者だ。景気が悪くなるときは真っ先に影響を受け、景気が良くなる時は一番最後に影響を受ける。

その私の実感で言えばもう7月から雲行きが怪しくなってきて、9月からほぼ間違いなく後退局面になっていると感じる。そして10月以降はもう完全に不景気といっていい。

つまり安部や菅が何と言おうが、日本国民の大多数が「藁をも掴む」思いで期待したアベノミクスは間違いなく失敗に終わっている、といっていい。

だから消費税10%を先送りしたのだ。そしてそもそもうまくいっているのならば今回の解散総選挙すらないはずである。

いろんな状況を考えると、今回の衆議院解散総選挙、私は今回ほど国民をバカにした酷い解散はないのではないかと思う。

これはいろんな観点から見て一般の日本国民を心の底から愚弄しているのが見て取れる。いくつかの理由を揚げよう

1.景気後退に入っている時の解散、それでいて経済政策の誤りを認めず国民の大半がその説明に納得すると考えていること

そもそも景況判断が傾いている現状では本来は選挙などやっている場合ではないはずだ。手をうつべきことを今やらないと来年以降のあらゆることが手遅れになる。そして何度も書くがアベノミクスの経済政策が全て結果が出ているのであればそもそも消費税10%を先送りする必要などない。 にもかかわらずアベノミクスの失敗を認めず、アベノミクスに国民がまだ期待していると思い込んでいる点

2.年末での選挙でしかも野党が弱体化のまま、投票率が低いことを見越しての選挙

2年前の衆議院選挙とほぼ同じタイミング、年末なので投票率が低い可能性が高いこと。つまりどうせ組織票以外の浮動層の大半は野党も弱くて選択肢がないし、選挙に行かないだろう。と見過ごされている。しかも第三極の一角であるみんなの党(結局は第二自民党である「じみんな党」に過ぎなかったのだが)の解党で寧ろ与党は余計に有利となる。そういった関係でB層を始めとする一般庶民は投票所に足を運ばないだろう。政治、選挙に大半の国民は無関心だ、そしてそれでいいのだ。と与党陣営は考えている。

3.消費税10%を「先送り」というだけで国民の大多数が支持すると考えていること

念のために書くが安部政権は消費税10%に上げるのをやめたわけではない。「先送り」するだけである。つまりこれは安倍首相のフリーハンドでいつでも上げられる(一応「2017年4月」としているがこれだってわかったもんじゃない)何よりも消費税を「先送り」することで国民は安倍首相を「いい人」だなどと思うだろう、などという国民を子供扱いするような思惑が見て取れる。そして日本人のIQは下がったのか実際そういう印象を持っている人も少なく内容である。

4.「集団自衛権」や「原発」は争点にならないだろう、という思惑

今回、アベノミクスや消費税の話ばかり、マスコミは取り上げまだ国民コンセンサスを得られていない「集団自衛権」と「原発再稼働」の議論があさっての方向に向かっている。昨年の都知事選でなぜかこれが争点だったが、普通に考えれば国政選挙で「集団自衛権」と「原発再稼働を取り上げないで、いつ取り上げるんだ。という点を国民は突っ込んでこないだろう、とタカをくくっているように見える。

5.何よりも安部晋三の権力基盤の強化が主目的の選挙で国民の血税700億が使われ、誰もそれに疑問を持たない

今回の選挙のタイミングが実に不自然であり、本音は安部政権の不埒な目的ーつまり総選挙に勝てば安倍政権が18年9月までの最長の任期に手をかけるようにすることが主目的ーである可能性がきわめて高い。今回の選挙はその安部政権の権力基盤強化のために国民の血税700億円が使われる。そしてそのことに疑問を持つ人間が殆どいない、という点である。

実際国民の大多数は、なぜ今解散総選挙? 

と感じるのが自然な反応だと思う。それは安倍晋三の権力基盤強化が目的であるとしたらどうだろう?

以上の5つの点からも

国民は徹底的に安部政権にバカにされているのだ。

そう「集団自衛権」と「原発再稼働」だってまだ決着がついているわけではない。野党もなぜこれをもっと強く打ち出さないのだ?

何よりも選挙に行かない、ということは
安部政権にバカにされたままでいいよ、。
ということを自分の行動で示すことになる。

本当にそれでいいのか?

いいんだろうな、たぶん。 若い世代でもいくらいっても行かない奴はいかないだろう。

残念ながらよほどのハプニングがない限りこのまま来月14日に選挙投票が行われても昨年のような自公の地滑り的な大勝の流れは変わりそうにない。

投票率も低いだろう。下手すりゃ50%切るかもしれない。

政権にこれだけバカにされ、愚弄、侮辱されても少しも怒らない国民

それが今の日本人である。

そしてそのあとどうなるか、

安倍晋三が本性をむき出しにし、安倍晋三による独裁化、ーいわゆるアベノファシズムが本格的に国民に牙をむいてくるだろう

選挙後の安倍の顔はこうなる

日本が太平洋戦争で敗戦したあと、「俺たちは政府に騙された」といって平気な顔をしていた人物が多かったという。

映画監督の故伊丹万作(故伊丹十三の父)の言葉はそれに対してこういったという。この言葉は現代日本人にそっくりあてはまる

「政府に騙された」といわれて平気でいられる奴らはこれからも騙されるだろう、いや既に騙されているかもしれない」

まさに今の日本国民がそうなのではないだろうか?

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