KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

平清盛と藤原信西

平清盛、今日も見ました。今日はプライベートの面でちょっといろいろあって、気が滅入っていたんですが平清盛を見て少し元気になりました。(^^)

もっとも今日は後々、保元の乱やその他政治情勢の多大な影響を与えることとなる、藤原得子こと美福門院の登場や同じく保元の乱で同じ平氏ながら袂をわかつことになる平忠正との対立等将来を暗示することが次々と起きました。しかし何といっても平清盛の今後に大きな影響を及ぼす高階通憲(たかしなのみちのり)−後の藤原信西でしょう。

平安末期は公家貴族の政治は完全に制度疲労を起しておりそうした状況にも関らず、摂関家は自らの反省もすることなく相も変わらずの旧態依然の体質を保っていたわけですが、どんなアンシャンレジームでも改革をしようという人間は必ずいます。信西もその1人ですが下級貴族だったためになかなか日の当たる所には出れなかったことが、おそらく改革のモーテイベーションになったようです。これはちょうど戦国時代の下克上や幕末や明治維新の改革の中心が下級武士だったこと等、彼らが這い上がるためには改革のモーテイベーションを上げるしかなかったという事情に似ています。
 この後信西は清盛にとっても重要なブレーンとなります。特に宋の言葉(この頃は北宋から南宋に変わっているので現在の広東語に近いかもしれません)に堪能だったことが清盛の日宋貿易の推進に役立つこととなります。後白河法皇の側近になったことから保元の乱でも大活躍しますが、改革があまりに性急だったことから、アンシャンレジーム側から暗殺されてしまいます。この時藤原信頼というこれまたどうしようもない公家の男が主犯格で結局これが平治の乱となります。

平治の乱では最初中立を保っているように見せかけた清盛ですが、内心は信西を失ったことに対する怒りはかなりあったんじゃないでしょうか?

いずれにせよ阿部サダヲ扮する藤原信西も今後が楽しみです。

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