菅政権の末期症状
■与野党双方から菅首相の任命責任を問う声
http://news24.jp/articles/2011/07/06/04185852.html
実は私は例の内閣不信任案騒動の時は、不信任に賛成する動きを見せた野党や鳩山や小沢の方にかなり批判的だった。被災地を放っておいてこんな政治パワーゲームをやっている場合ではないだろう、という考えを持っていた。
とはいえ、確かに以前から菅首相の人事には首を傾げざるを得ない部分はあった。その最たるものが与謝野薫を経済相に任命した点、与謝野といえばタカ派中のタカ派で日本の政治の「黒幕」的存在といわれる中曽根元首相にもっとも近い人物で、本来なら民主党とは水と油のような存在であるはずである。鳩山元首相が菅と対立し始めたきっかけはこの人事であるといわれる。いわゆる中道左派的な民主党と保守右派的な「立ち上がれ日本」、どう考えてもいっしょになれるはずはない。
だが「経済再建を優先」と菅首相は譲らずこの人事を強行した。これがそもそも民主党がおかしくなりはじめたきっかけである。
そして今回のこの松本龍復興担当相の辞任、元々社会党で部落解放運動の先頭にたっていた人物だが、一方で大建設会社のボンボンであったことが今回の発言の「上から目線」的な聞いて呆れる発言を連発させる結果となった。正直この人事はさすがの私も呆れた。
菅首相は故市川房江の秘書で市民運動から首相になった私の知る限り初めての例である。だから正直がんばってほしいとは思ったが、今回の政権運営は極めて残念である、といわざるを得ない。
もう1つの懸念があるのは、あくまで噂だが政権に「金光教」が暗躍している、という点である。菅首相の奥さんが「金光教」なのは有名な話だが、今回目には見えない形でその「金光教」関係者が首相の近くにいて人事に影響しているという話がある。菅首相の不可解な人事はその影響の可能性もある。また「金光教」はこれまでさまざまな面でマスコミや政治を動かしてきたという噂もあり、事実だとすれば非常に懸念すべき事態である。(特に「無神論者」には容赦がないらしい、ちなみに私は「無神論者」ではないが...)
創価学会は公明党という政治団体で表に出ているだけ、良くも悪くもわかりやすい面はあるが「金光教」は表に出ず、暗躍して政治やマスコミを動かしている、というのであればこちらの方がやっかいで恐ろしい。「金光教」が一体何をしようとしているのかわからないが、日本をおかしな方向に導く可能性は充分にあるといえる。
いずれにせよ菅政権はもうそんなに長くはないだろう。足もとの関係者からも見限られていては仕方あるまい。被災地がいまだ悲惨な状況で、いまだに仮設住宅にすら入れない被災者が多いことを考えるとこんなことをしている場合ではないのだが、この状況で復興が進むとは考えにくい。