放射性物質浄化の期待の技術開発
■放射性物質について
今日も先ほど東日本大震災の余震と思われるのがあった。今度は栃木県が震源だという。
こういう地震が起きるとすぐ「原発大丈夫か?」という考えが頭をよぎる。そして福島第一原発の状況は相変わらず予断を許さない状況だ。
そんな中東工大のチームがセシウムに汚染された水を浄化する技術を発表した。
■東日本大震災:セシウム浄化技術、開発 汚染水に顔料混ぜ−−東工大チーム
http://mainichi.jp/select/science/news/20110415dde041040015000c.html
一応東工大の教授が発表したものを報道しているのでこの報道がデマでないことを信じたいが、(先日の「ネット規正法」報道を始め最近マスコミもかなりデマの報道が目立つので..)セシウムは半減期が30年と長いため、この技術が実用化できれば朗報である。
但し、研究の現場で成功するのと実用の現場で成功するのは意味が違うので、すぐにセシウム浄化がこれで進むというわけではない。
ちなみにヨウ素が大量に出たという報道が出ているが放射性ヨウ素131の半減期(放射性物質が半分になる時間)は約8日、ヨウ素132は2−3時間、ヨウ素138は約八時間で半減期を迎える。つまり一時的な汚染なので多少量が多くても蓄積はされないのであわてる必要はない。
つまり一時的というのはヨウ素131は遅くとも3ヶ月には、ヨウ素132は2日には、ヨウ素1381週間には跡形もなくなくなる。いずれもキセノンやクリプトンという「ハロゲンガス(希ガス)」に変化するが、「ハロゲンガス」は化学反応し辛く、変化後有害な作用を行なうことは殆どないといっていい。
■http://www.ies.or.jp/japanese/mini/mini_hyakka/63/mini63.html
ちなみに131とか138というのは「原子核の重さ」をあらわし、これらを同位体という。同じ物質でも原子核の状況によって半減期が変わるのはそのため。いずれにせよヨウ素は一時的なものでそんなにあわてる必要はない。
一応大学は理系だったのでこの程度の知識は持っているがそれにしてもこの時期に同位体なる言葉をブログで書こうなどとは思いもよらなかった。
しかし今回プロトニウムが微量とはいえ検出されたのは深刻といわざるを得ない。プロトニウムは二万四千年といわれる。いくら微量とはいえこれはきつい。
とにかく今回の原発事故でとても印象が悪いのは、重要な情報を「小出し」にして事態が深刻であることが後になってわかってきた、という点。やはり東電の情報公開の体制に問題があるといわざるを得ないだろう。