坂の上の雲ー第一部終了
司馬遼太郎の名作「坂の上の雲」の第一部の放送が終了しました。
日清戦争が終わり秋山真之がアメリカ、広瀬武夫がロシアに留学するところで終わりましたが、やはりNHKが総力を上げて作っただけあって久しぶりに見応えあるドラマでしたね。前の「天地人」があまりにもひどかったんで余計に「坂の上の雲」が引き立っています。テレビ番組でこんなに満足感を得られたのはいつのことだっただろう、と思いますね。
この「坂の上の雲」は「戦争讃美の小説と誤解される」といって司馬遼太郎がなかなか映像化を承諾しなかったのですが、NHKの粘り強い交渉によってようやく司馬遼太郎の未亡人及び司馬遼太郎記念財団が映像化を許諾した、という背景があります。しかし途中脚本担当の野沢尚が自殺、海老沢会長の不祥事等がありかなり難産だったようです。しかし脚本を始めスタッフの意気込みが感じられる創りかたですね。まだ日本のテレビ番組制作の現場にこういう風土が残っていると感じたのは何か救われた気分にもなります。問題はこういう人たちが今テレビの世界では極めて少数派になっているという点ですが,,
ところどころ実際に司馬遼が書いている文節をナレーターの渡辺謙が語るのもいい。かなり原作に忠実だし、同時にこの小説を変な誤解に導くことを防いでいます。
いずれにせよ第二部は一年後になります。今度は日露戦争開戦から広瀬武夫の戦死までを描くようです。
私は地上波の番組は殆ど見ません。お笑いが出てくるバラエテイなど見るのが苦痛といっていいです。しかし久しぶりにテレビ番組で早く続きを見たいと思わせるものが出てきたと思います。
一年後が楽しみです