今度は2012年、 人はなぜ「世界滅亡説」に惹かれるのか?
さて、私がやっているmixiでは今こんな日記が流行っています。(笑)
「2012年12月21日(最後のミクシィ日記) 」
勿論近日公開される映画「2012年」にちなんだものですが、それにしてもついこの間ノストラダムスが落ち着いたかと思ったら今度はマヤ暦にちなんだ話。それにしても人はなぜこんなにも「世界滅亡説」に惹かれるのだろう?
ちなみにノストラダムスの「1999年 七の月、空から恐怖の大王が..」の章にも「世界滅亡」などとはどこにも書いていないのですが、「世界滅亡の予言」であるかのようにまことしやかに伝わってしまいました。そもそもノストラダムスの「詩篇」が本当に予言集だったのかもアヤシイ。誰かが勝手にこじつけて「これは予言に違いない」などと触れ回った可能性の方が高いですね。 今回も2012年もマヤの暦が切れていることから「世界滅亡」ということにいつの間にかなったが、マヤの文書を見ても2012年に滅亡などとはどこにも書いていません。
しかしノストラダムスの時もそうでしたが、こういう「世界滅亡」というのがブームになるとその言葉自体がたいてい一人歩きしてしまいます。そしていわゆる「世界滅亡」となるといわゆる「トンデモ系」を始めとする人たちが勢いづいてしまうわけです。私はヒーリングとかに関ってはいるけど、「トンデモ系」と呼ばれる人たちにはひどい目にもあっていますし、はっきりいって彼らは大嫌いだからいうけどだいたいこの手の連中が騒ぎ出すとロクなことはありません。ノストラダムスの時もそうでしたが「世界滅亡」という名のもとにカルト宗教の信者のような人間が大量発生します。
先日米誌ライブサイエンスは記事「実現しなかった、世界の破滅を告げる10の予言」を掲載ました。mixiやYahooのニュース欄にも掲載されたのですが、なぜか削除されてしまいました。情報の出所は中国の新聞というのは原因かどうかわかりませんが、ライブサイエンス自体はきちんとした雑誌なので信頼がおけます。
■実現しなかった「世界の破滅」10の予言―米誌http://news.livedoor.com/article/detail/4438421/
まあノストラダムス以外に19世紀を始めとして過去こんなにもあったのか、と改めて感心してしまいます。今度の2012年が終わってもたぶん誰かがまたでっちあげるだろうな。(笑) それにしてもネットだけでなくこの2012年からみでカルト宗教の動きもかなり活発になっているようで、NASAはあわてて異例の声明を出しました。
■2012年地球滅亡説は「でっち上げ」、NASAが異例の声明発表http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2662082/4877955
日本にも平安時代、末法思想なるものが流行りました。それにしてもなぜ、人間はこんなにも終末論に惹かれるのでしょうか?
これは私の勝手な想像ですが、世の中のシステムに対する不満の裏返しではないか、と思うのです。つまり今の生活は苦しい、今の人生はつまらない、何もかも思いとおりにならない、etc. 「こんな人生を送らなきゃならないのなら、いっそ滅亡してくれた方がすっきりする」などという思いがそうさせているのでは? と思います。。「自分も金持ちになりたい、成功者になりたい、だけどなれない、だから世の中は不公平だ、だったら滅亡してくれた方がいい」という安易な方向に思考のベクトルが向いているんじゃないか、と
そんな気がしますね。
そしてそういう人たちに対して「トンデモ系」と呼ばれる人たちが「商売の好機」というがごとく、終末論と不安を精一杯煽り暴利をむさぼる、そういう構図でしょうね。
面白いのは2012年滅亡説を信じている人も、自分が本当にその時に死ぬ、と思っている人は少ないです。
本当にそうなったらどういうことになるか、そこまで想像力が沸かないのかもしれないですね。
いずれにせよ2012年まであと3年、それまでこの終末論、耳にたこができるほど聞かされそうで、ちょっと先が思いやられます。