KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

北京オリンピック開会式

正直今回のオリンピックは今ひとつ気分的に盛り上がらない。

チベット問題、中国国内にどれだけ人権を抑圧されている人たちがいるか、また香港の多くの映画や文化人が一連の人権抑圧事件に抗議したために当局に拘束されていること(なぜか日本のメデイアは全くこのことを伝えない)、その点を考えると今回のオリンピック、どうしても見る気がしないし、開催期間に何かが起きるのではという懸念がどうしても払拭できない。

とはいえ、家族が見ているという点もあり開会式のイベントは見てしまった。サラブライトマンがなぜ出ているのかよくわからないが全体な演出は綿密に実によく考えられたものだった。中国に関していろいろいっているが、十年前の浅利慶太の「長野オリンピック」の趣味の悪い、面白くもおかしくもない演出を思い出し、こと開会式の演出に関しては日本は完全に負けていることは明らかだ。いろいろ問題はあるにせよ文化の基盤がしっかりしている中国と基盤となる文化を自らの手で絶滅させた日本、残念ながら両国の文化レベルは既に屈辱的なほど差がある

最近の日本人の文化やクリエーターに対する無理解、(世界遺産に平気で落書きする、全てのコンテンツはタダであるべきと主張する人々、プロのクリエーターの存在意義自体を否定する人々etc etc)それを見るにつけ日本は「コピー大国」の中国をとても笑える立場にはない。こんな状況で2016年に仮にオリンピックに決まったとして、また名前はあっても既にクリエーターとしては終わっている人を使って開会式を(浅利慶太だけは勘弁して欲しいーでも電通と浅利って仲いいから可能性はあるんだなあ)やったら恥の上塗りになる。

日本は完全に文化の面では後進国である。今までもそうだったしこれからもそうだろう。

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