KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

自殺大国と失敗に不寛容な社会は連動している。

先日のこのブログの話の続きだが、


■自殺大国日本ー成人19%自殺考える。
http://d.hatena.ne.jp/KyojiOhno/20080517

まずはこの画像

Suicide in Japan Death be not proud A rash of suicides horrifies Japan

英語です
http://www.economist.com/world/asia/displaystory.cfm?story_id=11294805
と題されたエコノミスト紙の社説である。

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トイレ用洗剤と入浴剤を混合して硫化水素を発生させる簡易な自殺方法で今年に入って4月までにおよそ60人の命が奪われた。その多くは10代〜20代の若者だ。刺激臭のする無色のガスは容易には消散しないため、発見した人や救出にあたる人たちは危険に晒され、少女の母親は入院し、近隣住人約100人は自宅から避難しなければならなかった。
これは最近日本で流行っている不気味な自殺方法だ。

日本は富める国々の中で最も自殺率の高い国である。理由として日本特有の文化的要因も考えられる。日本社会では“恥”とされる大失敗や経済的破綻からはめったに立ち直ることが出来ない。
自殺原因は経済的理由の方が多い。経済不況に陥った1990年代半ばに自殺率は急増し、その後僅かに景気回復することもあったが高い自殺率が続いている。自殺した人の遺書の5通に1通が金銭的理由が書かれており、約半数は失業者だ。
残された家族が保険金を受け取れるようにして命を絶つ者もいるため、保険会社はそれにブレーキをかけるべく契約後2〜3年内は保険金を支払わないようになってきている。同じ理由でJR各社は鉄道自殺者の家族に対してJRが被った損害額や後始末費用を請求するとしている。

昨年、日本政府は9年間で自殺率を20%削減する目的でカウンセリング・サービスやホットラインを設けた。 しかし、これは単なる一時凌ぎに過ぎない。
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「再チャレンジ!って言葉消えたね」

ちなみに2ちゃんねるではこんな書き込みも

「まだ安倍ちゃんや官僚が自分たちのために使ってるよ

ちなみにまだこの時点でも政治家は「改革を続ける」といっているが小泉の流れによる「改革」とは何か、具体的に揚げるとこういうことだ。

1.富裕層に一層富が集まりやすいようにする。
  (例:株の一定の投資額以上に対する減税措置 法人税減税)
2.富裕層以下の国民は生活レベルを中流より下にして、人件費を下げる。
  (例:派遣法などの労働法制の規制緩和実力主義の推奨)
3.上記の二つにより富裕層の資産を増やし、富裕層の投資効率を最大にする。
4.格差は固定する。効率的な社会運営ができるように階級流動は極力避ける。
 (例:日本育英会の廃止、生活保護費カット、定率減税廃止)
5.低所得者層の不満は当面は自己責任論を喧伝する事で相殺する。  長期的には愛国心教育をする事により、不満の矛先を避けやすくする。
 効率的な社会のため、国を担う有識者は基本的に富裕層のみで構成する社会を目指し、下層民は低コスト労働者として教育する。下層民は愚鈍であっても従順であれば問題はない。
 (例:日本育英会の廃止、生活保護費カット、定率減税廃止、愛国心教育
6.コストを下げるため、社会福祉やインフラ不備の不便は自己責任とし、公的扶助は基本的になくす。 (例:障害者自立支援法年金受給年齢引き上げ、後期高齢者医療制度) 

これらは事実であり、悪意で曲解したところも誇張もない。これを読んで腹を立てたのならそれはあなたが小泉改革というものをいかに誤解していていたかという証拠だ

実際に以下に多くの人がまだこの時点でも小泉純一郎なる人物を誤解しているかは先月の世論調査であきらかだ。日本人の知的水準が疑われ世界中から物笑いのネタにされるだろう。

■「小泉元首相 衰えぬ国民的人気」という世論調査
http://d.hatena.ne.jp/KyojiOhno/20080420/1208679516

そしてなぜ自殺が多いか、その原因として

・ マスコミが煽り立てる
・自殺への宗教的/倫理的タブーの不在
・再挑戦を許さない社会システム
ちなみに1997年以前には自殺はそれほど多くなかったというデータもある。

これも見てもいかに日本がいま間違った方向に進んでいるかがわかるだろう。

「労働力の替えなんていくらでもありますから、失敗したやつは退場したら? 」

というのが現実。 一部のエリートとそれを支える大多数の貧しい労働者。それがこの国の本当の姿。

ある人がいってました

「日本では失敗は死を意味する。中国みたいだなw 」

決してこの言葉は今誇張ではないかもしれない

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