通り魔、引きこもり、心の闇
また起きてしまった通り魔殺人
犯人は「引きこもり」がちだったという。
先日私が関わった映画「俺たちの世界」(http://peijafilm.nightfall.jp/) が海外の映画祭で上映されたが。この「引きこもり」という言葉は英語に当たる言葉がない。また「通り魔」というのも正しいニュアンスを表現した言葉がないのだ。それもあって海外ではこの映画大きな関心を得ることができた。そういずれも日本独特の現象だ、といったら意外に思う人が多いだろう。
(注:実はこの映画」監督が引きこもり経験者で、主演の俳優は通り魔で刺された経験を持つ)
実は日本社会ではいまだに「引きこもり」やリストカット等に走る人たちを「特殊な人たち」と考える風潮がある。またそういう状況に陥った人たちに救いの手を差し伸べるシステムが殆どないといってよい。
これが欧米社会ならカウンセラー、心理学者(英語ではこういう人たちを"シュリンクー精神的に傷ついている人たちを包み込んで(抱きしめて)あげるように救いの手を差し伸べる、ということからこの俗称となった)が当たり前のようにカウンセリングするが、日本ではカウンセリングに対する偏見がまだ根強いため、なかなか定着しない。(アメリカでは歯医者と同じくらいカウンセラーがいるといわれる)
今なぜ「引きこもる」人が増えているのか、なぜ「通り魔」事件があとを絶たないのか。この問題、原因に日本社会はまだ真剣に取り組んでいない。こういう人たちを「特殊な人たち」と決め付け、ただ事件を「臭いものにフタ」をするがごとく忘れてしまう。この繰り返しである。条件と環境がそろえば誰もが「引きこもり」になる可能性があるにも関らず、である。
拙ブログ「若者の夢を奪ったのは誰かー映画「俺たちの世界」公開に当たって」
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2007/07/post_e2dd.html
今回の事件も結局「臭いものにフタ」されるのではないだろうか。だとすればまだまだこういう事件は続くだろう。恐い
刃物男が通行人を次々に切りつける 1人死亡、7人負傷
http://www.asahi.com/national/update/0323/TKY200803230086.html
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http://mytown.asahi.com/ibaraki/news.php?k_id=08000000803220001