KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

NHKスぺシャルの「かくて“自由”は死せり ~ある新聞と戦争への道~ 」を見て

さて明日は終戦記念日、12日の月曜日にオンエアされたNHKスペシャル「かくて“自由”は死せり ~ある新聞と戦争への道~ 」が興味深い番組だったのでそれについて述べる

www6.nhk.or.jp

日本は戦前「大正デモクラシー」という民主主義が一時定着したものの、それが崩壊して軍国主義から破滅の道を進んで行った経緯についてのドキュメントである。 現代日本にも共通する点が多く、ある意味背筋が寒くなった。

そこには民主主義を徹底否定する「日本新聞」という存在があり、発行部数は少なかったものの、様々な社会運動を通して結果として日本社会を一変させるような影響力を持った。「日本新聞」の論説委員の中谷武世は国粋主義的風潮をさまざまな場所に顔を出すことで広げて行ったし、事実上暗殺等のテロも肯定していた人物、その中谷は岸元首相ー安倍晋三の祖父ーと懇意にしており思想的にもずいぶん共感していたという。

f:id:KyojiOhno:20190815004955j:plain

中谷武世と岸信介

安部晋三は「日本新聞」の危険な国粋主義的エッセンスをかなり受け継いでいると考えて間違いない。 

その中で「日本新聞」が特に激しく批判していた長野県飯田市のリベラルな音楽教師が当時の社会的風潮に流され変貌してしまう様が取り上げられていた。欧米のリベラル、民主主義、というか、ヒューマニズムを実践していた当人までもが、深刻な貧困と飢餓の蔓延を目の当たりにして、あっさりファシズムに転向する怖さを描いていた。そう昭和の初期の大恐慌が民主主義からファシズム軍国主義に社会全体が転換する様をこの番組は描いていた。実に恐ろしいと思った。

今この時期の日本に現代の日本はあまりに酷似していると感じる。

20年近いデフレにより日本人の多くが貧困に陥り、「日本新聞」は現代ではあそこまで酷くないかもしれないが、産経新聞に近いといっていい。阿比留みたいな記者もいるし(もっとも阿比留とを比べたらいくらなんでも中谷武世に失礼か、あそこまで知能は高くないしな)そして何よりも「政府にとって不都合な表現」「ネトウヨが気に入らない情報」を流すとヒステリックに叩く風潮など、戦前のこの時代とあまりに共通し過ぎている。

今日本は戦前と同じ過ちを犯そうとしていることがはっきりわかる番組だった。

今のNHKの報道局は実質的に安倍政権の広報だが番組制作はまだ健全なところを残しているのが一連の終戦をテーマとした番組でもわかるのがまだ救いである。

思ったのは早く安倍政権を倒さないと本当にこの国は取り返しのつかない。戦前のような破滅に向かってしまうという危機感を新たにした。次の選挙では何がなんでも野党に勝ってもらいこの政権を倒さないといけない。もうあまり時間は残されていないかもしれない