KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

「総理は安倍以外いない」とすっかり洗脳され著しく劣化した日本国民ー森友加計の国民を愚弄した回答にも支持率下がらない背景

先日の柳瀬唯夫元首相秘書官の参考人招致の素人でも嘘とわかる証言、さらに森友、加計の事件解明に対する与党の極めて非協力的な態度明らかに「都合の悪い」ことを画そうとしている、 これらを見ても本当に国民を愚弄しているとしか思えない対応を安倍政権は取り続けているにも関わらず、何と支持率大幅下落どころか寧ろ上がっている世論調査まである。

共同通信毎日新聞共同 5月13日)

支持する  38.9%(1.9ポイント高) 支持しない 50.3% (2.3ポイント低)

備考:柳瀬氏の答弁については、共同調査で75.5%が「納得できない」と回答

JNN(5月13日)

支持する  40.6%(0.6ポイント高) 支持しない 57.7% (0.7ポイント低)

備考:柳瀬氏の答弁については、JNN調査で80%が「納得できない」と回答

・NNN(日テレ)(5月20日

支持する  32.4%(5.7ポイント高) 支持しない 50.6% (2.8ポイント低)

備考:柳瀬氏の答弁については、NNN調査で78.4%が「納得できない」と回答

 

朝日新聞(5月20-21日)

支持する  34.1%(5.1ポイント高) 支持しない 51.1% (4.1ポイント低)

備考:柳瀬氏の答弁については、NNN調査で83%が「納得できない」と回答

   カジノを含むIR(統合型リゾート)実施法案については支持しない人が67%

・読売新聞(5月18-20日

支持する  42%(3ポイント高) 支持しない 47% (6ポイント低)

備考:柳瀬氏の答弁については、NNN調査で77%が「納得できない」と回答

   働き方改革関連法案 60%が「成立させるべきではない」

   カジノを含むIR(統合型リゾート)実施法案については支持しない人が69%

・FNN(フジサンケイ)(5月21日)

支持する  39.8%(1.5ポイント高) 支持しない 48.5% (5.6ポイント低)

備考:柳瀬氏の答弁については、NNN調査で76%が「納得できない」と回答

   働き方改革関連法案」 57.9%が「反対」

上記の世論調査を改竄、とかインチキという人がリベラル系にいるが気持ちはわからんではないが、これだけ各社が同様なデータの傾向を示している以上、支持が若干持ち直し不支持も支持を上回っているとはいえ下がっているというのが全般的な傾向なのだろう。電話調査は全て直接コンピューターに入力し直接計算されるのでそこにはあまり人為が加わる余地はない

それにしても公文書の改竄、自衛隊日報やその他の文書の隠蔽、さらに佐川元長官や柳瀬氏の国民を愚弄した答弁(柳瀬氏に関しては7-8割が「納得できない」と回答しているにも関わらず)、そして事件の実態解明に極めて非協力的な与党、このように「何処まで国民をバカにしたら気が済むのか」ということをしておきながら支持が持ち直すというのは正直私の理解の範囲を超えている

さらに今国会の一応目玉となっている働き方改革関連法案、カジノを含むIR(統合型リゾート)実施法案も5-6割の人が反対している。いずれも与党が強行採決してでも成立させる素振りを見せている。それでいて支持が上がるというのは明らかに矛盾している。

先月の当ブログの記事

kyojiohno.hatenadiary.com

この状況に対して政治学者の白井聡氏は次のように書いている

dot.asahi.com ここでは徹底的に対米従属姿勢を取る安倍政権は、結局米国が天皇にとってかわる「国体」になっているという。つまり皇居にいる天皇よりも米大統領天皇のように扱っているという。確かにそういわれると思い当たることが多々ある

以下の部分を引用する

GHQは日本を円滑に統治し、親米国へと作り変えるためには天皇制を残すべきと決めました。それは、熱心な研究の末に彼らが得た結論でした。その結果、「米国に支配されている」という事実が曖昧なものになっていきました。

 やがてそれは、長い時間を経て「自発的に米国に従属し、かつ、そうしていることを否認する」という日本人を生み出しました。日本が世界に類をみない対米従属の国であるのは、被支配の事実を今の日本人がちゃんと認識していないことです。

支配されていること、つまり不自由を自覚するところから自由への希求と知性の発展が始まりますが、そもそも支配されているとの自覚がなければ、何も始まらず、奴隷根性だけがはびこります。「支配の否認」を続けている限りは、日本はこの閉塞感から抜け出すことも、さらなる破局を逃れることもできないでしょう。

<中略>

「国体」は、人間の思考を停止させるます。本来であれば、冷戦が終わった時期に独立についての議論が再び起きて当然でした。しかし、そうはならなかった。なにせ、被支配の現実が見えなくなったのですから、支配から脱しようという発想も出て来ようがない。こうして、もともと対米従属は敗戦の結果余儀なくされたものであり、復興のための手段であったはずが、自己目的化するに至ります。そうなると、自分の頭で考える能力も意欲も失われてきます。

<中略>

 いまも政府は、「核・ミサイル・拉致の包括的解決」を訴えていますが、朝鮮戦争を平和的に終わらせようとは政府の誰も言わない。つまり、「戦後の国体」の支配者層は、朝鮮戦争が終わることを望んでいないのです。終わってしまうと米軍駐留の理由のひとつが消滅してしまうからです。ことほど左様に、何が何でも自発的従属を続けたいということなのです。

<中略>

天皇は退位に関する会見のお言葉には「私は象徴天皇とはかくあるべきものと考え、実践してきました。皆さんにもよく考えて欲しいと思います」との呼び掛けが含まれていました。穏やかな姿の中に、とても激しいメッセージが込められていたと私は理解しています。

 つまり戦後構築された新たな「国体」とそれに伴う権益を得てきた人たち(これには自民党日本会議、経済界の一部も含まれよう)によって思考停止させられた日本人の一部が安倍政権の支持を支えている。ということのようだ

支持の理由の第一位が「他の内閣より良さそう」というのも安倍が「国体」によって自分たちの権益を満足させられる、という錯覚を植え付けられ、とりわけ前回の民主党政権のイメージを悪く刷り込まれてしまっていることが背景になっている。実勢冷静に経済データを分析していると民主党政権は今考えるとそれほどひどくはない。だが「国体」を推進している人たちによって、思考停止させられた日本人の多くがそう洗脳されてしまった、ということらしい

要するに白井氏のいう「国体」によって思考停止、権力への徹底従順を洗脳された国民が日本国民の3割―4割もいるということだ。その中には自民党日本会議、財界、20代の若者の大半(いわゆる「ゆとり」世代)ネトウヨ等も含まれる。

 

もう1つ最近の傾向を見るにつけ、こんな記事も目に入った「自由を捨てて「権威への服従」を自発的に選ぶ心理について」

togetter.com

この中で歴史研究科の山崎 雅弘氏の自分の手にした自由を自らの意思で捨て、「上の言うことに疑問を抱かず、ひたすら服従する道」を選んだ戦前のドイツ国民をこのように分析している

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 ドイツでは、ヒトラーナチスがいかにしてドイツ国民の心を掴んだかという説明をあちこちの博物館で目にしたが、改めて強い印象を受けたのは、当時の写真に写る「ナチス従属者たち」の晴れ晴れとした笑顔と充実した表情。権威への服従という道を選び、権威と一体化して自分の価値も高まったという錯覚をしてしまったドイツ国民の姿である

これはまさに今ネットを我が物顔で荒らしまくるネトウヨの姿そのものではないだろうか? 

思考停止、権力への服従、日本人であることを唯一のプライドとしてヘイトスピーチをばらまく連中

それを考えると日本人に対するここまでの洗脳はかなり前から周到に準備されていたことかもしれない。どこにもいる普通の人間が「国体」に洗脳されネトウヨと化す、そんなことが起きている

考えようによっては安倍政権の不支持がまだ支持を上回っている、過半数が支持しないに回っているのはまだマシだったのかもしれない。「国体」とその権益にすがる連中による洗脳がそこまでいっていなかったということ。

しかし奴らは国民の3割ー4割を洗脳するのには成功している模様だ、これはやはりゆゆしき事態であることに変わりはない

最後に先日ガンで逝去された毎日新聞岸井成格記者の「国体」に洗脳され、社会正義より自分たちの権益に固執し、権力への従属によって思考停止させられた国民の一部を嘆いた一文である。

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「これだけ酷い安倍政権にいまだ三割の支持がある事に危機感を感じる。それは理念に基づいた支持ではなく森友や加計あるいは日報などをめぐりどう見ても社会正義からは許されない事ばかり、なのに国民が正義を追及しないことである。民主主義の危機どころか権力の不正・腐敗に怒りを表さない、むしろ自分もやらなきゃ損・・・それほど社会の質が落ちている気がする」

 私も岸井さんと同じ気持ちである。

思考停止と権力への従属願望によってすっかり質が低下してしまった日本人。

私は右翼でもなんでもないが、この現状を見ると憂国という言葉を使いたくなる