KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

不祥事続きでありながらまだ安倍政権支持が3割ーなぜ? 日本人そのものが劣化したのか

文書改竄、防衛庁隠蔽、セクハラ、加計問題 と不祥事が考えられないほど続く安倍政権

 

報道各紙の世論調査

毎日新聞支持率 30%(3ポイント下落)  不支持率は49%(2ポイント上昇)

(備考:麻生太郎副総理兼財務相が「辞任すべきだ」が51%と半数を超える)

mainichi.jp

読売新聞:支持率 39%(3ポイント下落)  不支持率は53%(1ポイント上昇)

備考:学校法人「加計かけ学園」の獣医学部新設を巡り、首相秘書官だった柳瀬唯夫氏が愛媛県職員らと会い、「首相案件」と発言したとされる記録について、柳瀬氏が「記憶の限りでは会っていない」とし、安倍首相も柳瀬氏を信頼していると説明していることに「納得できない」は82%に上った。

www.yomiuri.co.jpANNテレビ朝日支持率 29%(3.6ポイント下落)  不支持率は55.2%(0.3ポイント上昇)

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備考:「いつまで政権を担ってほしいか」聞いたところ、「今年9月の自民党総裁選まで」が38%と最も多く、「すぐに辞めてほしい」が23%で、約6割の人が早期に退陣すべきとしています。また、麻生財務大臣については、森友文書の改ざんや財務省の福田次官の辞任などの責任を取って「大臣を辞める必要がある」と答えた人が51%

 

news.tv-asahi.co.jp

世論調査というのは調査の仕方、設問、その他統計の誤差で多少数字が違うのは仕方ないが だいたい平均すると安倍政権を支持しないがいずれも過半数を超えているもののまだこの時点で支持している層が3割近くいるということだ。

公文書の改竄、とか隠蔽(特に国会で「ない」といっていたことが結果として嘘であったことが判明した事実は重い)本来はどちらか1方だけでも政権が吹っ飛ぶ話なのにまだこの時点で安倍政権を支持する層が3割もいる、というのはやはりどうしても信じがたい

反安倍政権の立場を一貫して維持してきた日刊ゲンダイで次のような分析がある

予断許さぬ最終攻防 まだ3割もいる安倍シンパたちの正体

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/227334http://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000125705.html

これによると安倍政権の支持層は大きくわけると3つあるそうだ。

1.財界 

安倍政治はハッキリ言って財界の言いなり。『世界で最も企業が動きやすい国にする』と言って法人税を引き下げ、アベノミクスの株高・円安政策で大企業はウハウハ。裁量労働制の拡大は断念したとはいえ、財界の要望通り人件費抑制の『高度プロフェッショナル制度』を盛り込み、『働き方改革』に邁進。『生産性革命』や『人づくり革命』も大企業に都合のいい人材育成策です。経団連が官製春闘を受け入れ、企業献金の呼びかけを復活しても、お釣りが来るほどだ

 

さらに新自由主義者と称する「利権屋」が「岩盤規制の打破」を掲げ、政権に近い「お友だち」だけが、規制緩和がもたらす「甘い汁」に群がる。スパコン補助金不正事件も、モリカケ問題も根っこは同じ。安倍サマと親密となり、盲目的に“崇拝”すれば億単位の利益を得られる

2.若い世代(特に20代)

30代以下は49・3%と実に半数近くが支持している。

若年層の高支持率は『新・階級社会』と呼ばれるほどに進んだ格差の固定化と無縁ではない。今や25~35歳の労働者の4人に1人は非正規雇用。台頭する排外主義の背景には、低賃金にあえぐ彼らが日頃の不満のはけ口として求める側面もある。中韓両国や北朝鮮に強気のポーズを続ける安倍首相が、格好の憂さ晴らしの存在となり、若者の支持を集めているのではないか。『裕福な人々はより裕福に、貧しい人々はより貧しく』というアベノミクスの格差政策の“被害者”である若者が政権を支えているとは、何とも皮肉

 ちなみにこの構造、かつてネット住民の新自由主義者が小泉新自由主義を支持している構造と全く同じである。自分たちが切り捨てられる存在でありながら、その自分たちを切り捨てる政策が「自分たちの味方」と勘違いをして支持する。

あとこの世代の特徴として、例え改悪でも「何かを実現する」ことを無条件に支持する傾向があり、かくして憲法9条含む護憲ではなく例え日本が戦前のような自由のない社会に戻ろうが彼らは改憲を支持する。そのことによってどういうことになるか、などという後先のことなど一切考えない。それゆえ平和主義、自由、場合によっては民主主義を否定することすら、彼らにとって「新しい時代を作る」ということで無条件に支持する。それがどういう結果をもたらすか、ということに対する想像力などこの世代は働かない

ちなみに20代ー30前後はいわゆる「ゆとり世代」にほぼ一致する。「ゆとり世代」に安倍政権支持者が多いのである

3.ネトウヨ

憲法を変えて戦前回帰のような社会にしたい日本会議にとって、中国の台頭や北朝鮮の脅威にかこつけ、9条改憲を目指す安倍政権ほど都合の良い政権はありません。そのため、日本会議シンパの学者やジャーナリストらは『視聴者の会』なる報道圧力団体までつくり、政権に批判的なコメンテーターを降板に追い込み、政権に都合の悪い報道は全部フェイクニュースだと騒ぎ立てる。それを新聞購読率が低く、現状を打破してくれるなら中身を問わない若年層が真に受け、安倍政権を支持する悪循環です」

立正大名誉教授の金子勝氏(憲法

だが上記3つを含めても果たして3割という数字になるだろうか?

ゆとり世代は既に少子化が始まった世代でもあり全人口に占める割合は10-15%くらい その中の半数が安倍政権支持だとしてもせいぜい7-8%に過ぎない

財界関係者といっても新自由主義は1%の人間しか幸せにできない経済政策であるといわれる、1%は大袈裟にしてもせいぜい全人口の2-3%に過ぎないだろう

ネトウヨネトウヨ研究家の古谷経衡氏によるとせいぜい全人口の2%程度しかいないという

ということは上記3つを合わせても多く見積もってもせいぜい12-13%程度にしかならず3割支持の半分にもならない。

となると残りの半分はいわゆる「消極的支持」ということになろう。

とはいえこの時点でまだ安部支持に固執している人たちの考えはおそらく次の2つのいずれかと思われる

1.安部晋三以外の「代役」が思いつかない

2.「アベノミクス」というまやかしの幻想に取りつかれている

3.何も考えず「取りあえず自民党だから」という支持

のいずれかだろう。

1.の代役など実はいくらでもいるのだろうが、安倍が他の内閣より良さそうという洗脳を受けているために他の支持に踏み切れないのかもしれない

とはいえ、3割の半数以上がまだ「消極的支持」であるのならまだ下がる余地はあるだろう。2割でいわゆる「危険水域」2割を切れば「退陣水域」である

そこまであともう一息というところか

 

 

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