KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

ネット選挙3回ー選挙情勢に殆ど影響力がないネット

一昨日、インターネットの中の選挙活動が解禁された二度目の国政選挙である第47回衆議院議員総選挙が終了して、史上最低の投票率である52.67%(推定)に終わった。

昨年7月の参議院選挙からインターネットでの選挙活動が解禁され、これが投票率の向上につながると期待されていたが、残念ながら今年初めの東京都都知事選挙も含め投票率はいずれもお寒い限りである
第23回参議院議員通常選挙   投票率 52.61%
・2014年東京都知事選挙     投票率 46.14%
・第47回衆議院議員総選挙(昨日)投票率 52.67%

これらのことからインターネットでの選挙活動解禁は投票率アップに全くつながっていないことは明らかである。

ではインターネットの選挙活動が選挙情勢にどれだけ影響を与えたのだろうか?

私自身も当ブログの記事を始め、facebook twitter等を活用したが、

しかし残念ながら結論として得られた実感は、

インターネットは選挙情勢に殆ど影響を及ぼしていない

というのが正直な印象だ

実際それは今年初めの都知事選挙に立候補したIT界の寵児といわれる家入一真の選挙状況を見れば明らかだ。この都知事選挙では残念ながらインターネットがいかにリアルな選挙情勢に対して無力であるかを露呈してしまった。

実際仕掛け人であるホリエモンこと堀江貴文にせよ神田敏晶といった名だたるIT論客が大々的に応援したにもかかわらず結果は全体の得票率の1.83%にとどまった。当然供託金は没収である。

つまり残念ながらインターネットが現在リアルな政治状況に及ぼせる影響などそんな程度なのである。

前にも当ブログに記事を書いたが、東大の研究グループが前回の参議院選挙でネットの情報をどれだけ参考にしたかという研究が発表された。昨年の参議院選挙におけるネットの政治状況への影響を分析したものである。

参院選、「ネット情報に接した」人は2割だけ 東大調査
http://www.asahi.com/politics/update/0723/TKY201307230341.html

これを見ると政党や候補者が発信したネット情報に接したのは2割だけ

というデータが出ている。

これも以前の記事に書いたが
スイスに本部を置く国際団体「ワールド・ワイド・ウェブ基金」が世界61か国のインターネット利用環境・影響力のランキングを発表した。

■日本のネットは政治影響力が低い!インターネット利用環境・影響力ランキング日本は20位

1位:スウェーデン 100 100 96.76 82.02
2位:アメリカ合衆国 97.31 91.07 94.98 100
3位:イギリス 93.83 87.86 94.07 94.69
4位:カナダ 93.42 90.64 84.17 92.22
5位:フィンランド 91.88 86.44 95.78 88.53
 . . . . . . . . . . . ..
 . . . . . . . . . . . ..   中略
 . . . . . . . . . . . ..
18位:スペイン 72.12 66.97 79.18 72.4
19位:チリ 69.55 71.82 65.86 55.81
20位:日本 68.56 64.5 71.24 70.4

これらのデータを見ても日本国民の大半は8割はマスメデイアの情報の方を信用して、ネットの情報をあまりあてにしていない、ということがデータでも明確になった。日本のネットの影響力は何と独裁国家発展途上国のチリよりも低いのである。

実際このデータは非常に納得できる。実際我々はブログだけでなくfacebook twitter等で選挙、投票を促す呟き、コメントをいずれの選挙でも大量に書いたが、投票率の上記のようにお寒い限り。はっきりいって殆ど効果がなかったといっていい

これらを見るとネット選挙って一体何なのか? とも思ってしまう

勿論ネットで自由に選挙活動、や政治家に対して活発な議論等を行うことは意味があることだと思う。それを否定するつもりはない。しかし問題はそれらが少なくても日本では選挙の状況に対して影響力がほぼ皆無という現実である。

ネットで見ると確かに政治家のtwitterアカウントで政治家にじかにからんでいるネット住民のつぶやきをよく目にするが、感心するのは与野党関係なく一人一人にかなり丁寧にみな応対している。選挙期間で炎上するとマイナスイメージになるからだろうが、おそらくそうした熱心に政治家のアカウントや掲示板とかで書きこんだネット住民のおそらく大半はおそらく実際の選挙には行っていないだろう。

お暇なネット住民からすれば「カマってくれる」政治家や有名人などは「荒らし」「炎上」の格好なターゲットだろうが、彼らの殆どはネットでは元気でもリア充どころかリアルな行動自体に踏み切れない人間が多い。
非常にきつい表現だが、一種の行動障害といっていい。

そんな連中が支配するネットの情報は信じるのがバカ、という風に大多数の人が思ってしまっても不思議ではない。まだマスメデイアの情報の方が信頼できる、と ただでさえメデイアリテラシー意識の低い日本人だけにそう考えやすいだろう。そして残念ながらそう思われても仕方がないのだ。

そういうイメージを持たれているのも、今までのインターネットの情報の質、インターネットのありかた自体に大きな問題があった、ということだろう。

しかしこのままでは選挙期間のインターネットは単なる暇人おバカさんたちの「政治のお祭り」以上のものにはならなくなってしまう。

ネットでの選挙運動の意義、ありかた、というものを少しでも有意義なものにするには何か根本的な発想の転換が必要、ということなのだろう。