日本社会を閉塞させている連中ー足を引っ張る人たち
こんな記事を目にした。まさに今の日本がいかにダメな国になってしまったかを象徴する記事である。
■足を引っ張る人
http://kunisawa.txt-nifty.com/kuni/2013/03/post-b4f1.html
自動ブレーキについて書いたら、今の日本のダメさ加減を痛感させられるコメントが多くなってきた。いわゆる「足を引っ張る人」ですね。「自動ブレーキ」という言い方がアカンとか「運転支援システム」じゃなく「緊急支援システム」にしろウンヌン。「自動車」と日本語を考えた人にも文句言うべきだ。クルマの技術に夢を持てない?
「悲惨な事故を無くしたい」という”目標”を素直に考えられないのだろう。私はアイサイトじゃなく、ボルボ方式の自動ブレーキシステムでも良いと書いている。目標に到達出来れば(性能だけでなくコストも重要)、どんなシステムだっていい。ここで重要なのは「すでに実現し、魅力ある価格で売ってるメーカーがある」ということだ。<中略>
10回の事故のウチ、8回でも未然に防ぐことが出来れば素晴らしいでしょ。しかし夢の無い人は、2回のミスをあってならないことと考えるようだ。ゼロよりいいのに。アイサイトは使いたくない、とライバルメーカーの技術者が考えるのはOK。だとしたら、同じ頒価で同等の性能の装置を作ればいい。出来ないのに「アイサイトはダメだ」ということに問題あると私は書いている。学者なら「否定」も問題ないです。でもビジネスだと負けだ。自動ブレーキは近年最大の「発明」だと思う。
第2次世界大戦末期、政府側に居た日本の頭脳達は(航空機関係には技術系の頂点が集まっていた)「プロペラ機で音速を超えられない」という後ろ向きの論文ばかり書き、戦略や戦術を練る側はそもそも読み間違いを連発。やがて根性論に終始してしまう。プロペラが限界ならジェットエンジンだと欧米は考えた。
ちなみにアイサイトは自動車業界では非常の貴重な純国産技術である。外来技術の改良じゃない。文句を言う人は、一度ジックリ乗ってみてからどうぞ。
この文章の内容は最近の日本の風潮を象徴しているように思う。
>>「悲惨な事故を無くしたい」という”目標”を素直に考えられないのだろう。
つまり「否定形」ばかりいって「じゃあどうするの?」ということを考えない。自分では何をするわけじゃなく他人の粗探しや揚げ足ばかりとる。
そして都合が悪くなると「保身」が始まる。以前の記事にも書いたが。霞が関の官僚だけでなく、日本社会ーとりわけ最近の日本経営者(特に大企業の経営者)に顕著な「ことなかれ主義」
こういう流れが今の日本に多すぎるし、これが日本社会を閉塞させている。もはやこの国にはパイオニア精神なんてものはどこかに消えてしまったのか?
本田総一郎や井深大といった日本の昔の経営者には明らかにパイオニア精神があった。絶えず新しいことにチャレンジし、仮に失敗してもそれをノウハウに変え財産としていった。
今の日本社会は「失敗」というものを認めない風土が強い。当然「失敗」の存在を認めないのだから「失敗から学ぶ」という発想がない。
ことに大企業の経営者は「自分の任期」さえ問題もなく過ごせればいい。面倒くさいことは一切しない^「ことなかれ主義」
これが本当に日本という国をダメな国にしてしまった気がする
これを考えると今OA中の「八重の桜」での佐久間象山が山本覚馬に云った言葉が思い出される。まさしく今の日本にあてはまる言葉だ。
「何か新しいことをしようとすると、必ず何もしない奴が邪魔をする。蹴散らして進め」
ー佐久間象山
まさにそのとおりだ