KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

Facebookとmixi の違い

新聞等でも記事なっているようだが(1月18日朝日新聞:ネットではなぜか記事としてアップされていない)Facebookが日本に攻勢を強めているという。Facebook社長はFacebookが制覇していない(No.1になっていない)国として日本、中国、韓国、ロシアを揚げ特に日本をメインターゲットとして攻勢を強める姿勢を表明したという。

日本はご存じのとおり「ソーシャルネットワーク」としてmixiがあるが、多くのITジャーナリストは"facebookこそが真のSNSであるかのように考えているようだ。典型的な記事としてITメデイアの昨年の9月の記事だが次にようなものがある。

コムスコアによる最新Facebook未制覇国チャート
http://blogs.itmedia.co.jp/saito/2010/09/facebook-f534.html

まあこれなどは日本のITジャーナリズムのまさに典型的な記事でPC経由のものでないと真のSNSでないといわんばかりである。相変わらず日本の携帯のインフラを見下していて、携帯のSNSの利用を「ゲームのみ」であるかのように考えているようにみえる。もしそうだとしたら日本のSNSについてあまりにも無知すぎる。そのため日本をSNS後進国などと決め付けているが、はっきりいってここまでくるとお笑い草だ。

いわゆるITジャーナリストの多くはシリコンバレー」がこうだから日本もこうあるべきだ、的な論法に走りやすいがこのような観点で日本のSNSを論じたら全くとんちんかんな議論しかできない。何でも「日本はアメリカを始めとする欧米と市場の特質も方向性も同じでなければならず、それこそがグローバリズムのあるべき姿である」などといった見解は全くの的外れである。いい加減こういう短絡的でばかげた記事を掲載するのをやめたらどうなのか?

私は日本市場が欧米やその他の国の市場の本質と違うことは少しも悪いことだとは思わない。寧ろ当然のことである。ITジャーナリストの多くはそういうと「それだから日本は遅れている」みたいなことをいうがそれは自分が日本の市場のマーケテイング調査能力がないと自分で言っているようなものである。実際欧米の企業でも日本の市場のマーケテイングをきちんとしたところは成功しているが、(Macdonald, Amazon etc)「他の国で成功したから日本でも成功するはずだ」などと考えたところはほぼ例外なく失敗している。(Ebay Paypal etc)

さて、それをふまえて書くがFacebookmixi両方使っている私の実感でいうとFacebookはたぶん日本でトップになることはないと思う。そもそも同じSNSでもmixiFacebookは全く違うものである。そして前者の方が多くの日本人にとって気軽に使えるものだ。だからこそあれだけ普及したのだ。

Facebookmixiの一番大きな違いは実名を使うかどうかである。そしてこれは両者を全く本質的に違うものにしている。日本、特に日本の女性は「実名」を始めとする自分の情報を「公開」することに抵抗感を示す。その点mixiは例えよく知らない人間に対しても「気軽に」コミュニケーションやメールを出せる便利なツールである。と同時に「知らない人」に対して一定の距離を保つこともできる。こういう「匿名性」のコミュニケーションの方が日本人にとってなじみやすいし安心して使えるという面もある。

それに対してFacebookは実名で自分のありのままを出す。このことによって自分の仕事の成果、実績といったリアルな内容を書くことができる。いってみれば「ソーシャルネット」で自分の履歴書を公開するようなものだ。これは必然的にmixiとは全く本質的に異なるコミュニケーションツールになる。

つまり同じSNSでも両者は全く別のものなのだ。先のITジャーナリストのようにFacebookが真のSNSmixiがそうでない、などという論じ方はあまりにも短絡的であり全くの的外れである。

この両者はどちらも一長一短がある。単純にどちらが自分にとって使いやすいかを自分で決めればいい。簡単に自分の実感を通して両者の長所、短所をまとめるとこうなる。



SNS 長所 短所
mixi 1.匿名性なので安心感がある
2.携帯を通して使えるので友達どうしでも気軽
3.情報の「公開」「非公開」の選択肢が多い。
1.スパムや「荒らし」「業者関係」が多い
2.匿名性なので情報の信頼性、信憑性が低い場合がある。(デマや噂等のゴミ情報も多い)

3.商用、ビジネスのツールとして使い辛い
Facebook 1.実名なので自分の情報に責任がもてるしプロフィール情報もある程度信頼できる。
2.商用、ビジネスツールとして利用できる(mixi規約のようなうるささもない)
3.実名のためmixiと比べるとアヤシイ業者、スパム。「荒らし」が少ない。
1.自分の行動がリアルに反映されるため情報掲載はかなり注意が必要
特に「アクテイビテイ」機能で自分の一挙一足が表示されるためにうかつに公開しないように気をつける必要がある。

2.mixiと比べると情報の公開、非公開の選択肢が少ない

実はmixi使った人ならわかるがmixiFacebook「アクテイビテイ」機能と同じものを導入しようしたことがある。その時にユーザーから猛反発を受けて、現在はその「アクテイビテイ」機能使用を選択できるようにしている。どれだけの人が使っているかわからないが、私の知る限りmixiのユーザーでそれを使用している人はおそらく少数派といっていいだろう。よくも悪くもそれが日本のSNSのマーケットの特質なのだ。そこを理解した上でないとSNSについて正しい議論ができない。

ただFacebookは実名を使う関係上「大人のSNS」ということはできるかもしれない。またmixiと違い本当に世界中の人とネットワークを組めるので海外でこれから仕事をしたいと考える人には有益なSNSということができるかもしれない。



だからというわけではないが私はこの2つのSNSを完全に使い分けている。mixiは日本語=日本人のみ(実は外国人のミュージシャンもマイミクにいるのだが..)Facebookは世界に情報を発信するために英語のみに原則している。


どちらか二者択一ではなく使い分ければいいのである。繰り返すが両者は同じSNSでも全く別のものだからだ。

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