KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

心のケアを軽視する日本とコミュニケーション下手

■“心の風邪”では片付けられないうつ病をどう乗り越えるか
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0906/27/news004.html

私は「うつ病」で友人を既に2人亡くしている。
知り合いレベルになると、更に多い。

そもそもうつ病を「心の風邪」などという言葉で片付けること自体驚きである。こういう「心の病」というものを軽視する風潮がここにも見える。

うつ病が日本に多いのは

1.カウンセリングを始めとする「心のケア」のサポート体制が殆ど皆無に等しい

特に日本は「カウンセリング」というものに対する偏見は根強いし、そういった症状に対するサポート体制は欧米に比べても貧弱というか、殆どないに等しいといっても過言ではない。
カウンセリングを受けているというだけで、白い目で見る風潮も根強くある。真面目な人ほど自分の問題を抱え込む傾向があり、その重圧に耐えかねて「うつ」に行ってしまう傾向がある。

2.日本人のコミュニケーション下手

日本は「あ、うん」のように言葉でないコミュニケーションがかつで存在したし、「沈黙は金」といってあまり言葉を多く使うのはよくないことである、という雰囲気がある。古い価値観に染まっている人ほどそういう傾向が強い。(つまり地方に多い)
しかし時代の変遷とともにそうしたものは失われ今は「あ、うん」の呼吸なるものは殆ど絶滅寸前といっていい。
つまりもともと「言葉を使った」コミュニケーションというものを日本人は得意としていない部分があり、かくして外国語を覚えるのも他国民と比べて極端に下手なのもそうした体質があるのが原因のような気がする。そのためかつては「言葉が存在しなくとも」世代間で受け継がれていた文化というものが今や受け継がれにくい状態になったのは否めない。

詳しくは
情報社会の落とし穴(3) コミュニケーション不足の構造 http://d.hatena.ne.jp/KyojiOhno/20081102

加えて大都市に生活する人間は近所付き合いが少ない、また職場や住んでいる家の近所の人間関係が希薄な方が心地よい、と考える人間も多い。確かに下町や田舎のようにそういった人間関係を煩わしく思う気持ちもわからないではないが、自分の気持ちやストレスのはけ口がなくなっていくという意味では精神衛生上決してよいとはいえない。 モーツアルトを聴けばうつ病が治る、なんていうそんな単純な話ではない。

いずれにせよ日本社会の現代の体質を変えない限り「うつ病」が減ることはないだろう。

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