KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

情報社会の落とし穴(1) モノを知らない人が増えている

10月も今日で終わり、気が早いですが今年もあと二ヶ月あまり、一年が過ぎるのは早いものです。

ところで明日から連休ですが最近ーインターネット等やネット社会、ホームページやBBSの書き込み等を見てかねてから気になっていた点がいくつかありましたので、この機会に書きたいと思います。

現代は情報化社会、というよりも情報過多といってもよい時代です。このように情報がたくさんある時代で人は毎日膨大な量の情報に接し、人はより「知識」も豊富になるのでは、と思いがちですが実は寧ろその逆の状況が生まれているのではないか、そんな気がしています。

以下はBBSやmixi等のSNSで実際に目にした書き込みです。

・映画で「ソ連」とか「ナチス」と書いているけどそれって何ですか?

・アナウンサーなんてただしゃべるだけでしょ? そんなの誰でもできるよ

・奇数と素数って同じ意味でしょ?

織田信長って、あ、ゲームのキャラクターだよね。

・廉価盤← これってなんて読むんですか? どういう意味ですか?

まだまだたくさんありましたけど、いずれも冗談ではないかと思うくらい目を疑う発言でした。しかし書いた本人はマジメなようです。しかもこれらが本当にマジメに書かれた発言だけに背筋を寒くなりました。

実は最近特に若い人を中心に「モノを知らない」−それもかなり常識的なレベルの知識を知らない、そんな人が増えている気がしています。最初、いわゆる「ゆとり教育」の影響かとも思いましたが、これらの発言は必ずしもいわゆる「ゆとり世代」の人間の発言とも言い切れないような気がします。勿論なかにはそういう人もいたかもしれませんが、寧ろこの現象の原因は別にあるように思います。

実は最近感じるのは、情報の数ー量は確かにものすごく増えました。しかしYahooやSNSmixiでの「ニュース」やコラムを見てもいわゆる「ヘッドライン」のみで非常に情報が断片的なものであることがわかります。そしてYahooでもmixiのニュースに関する読者の書き込みを見ても記事の詳細を読んで書いたとは思えない書き込みが多く目立ちます。つまりニュースのヘッドライン等の「断片的な情報」のみで判断してはいないだろうか? そう思わざるを得ない人がネットを見るとかなり多数いるような気がします。

これはメデイアや情報のリテラシーという面からするとものすごく危険な気がします。いわゆる「断片的」な情報のみで「わかった気になっている」ということで実は私は勝手に「わかったつもり症候群」と呼んでいます。実はこの「わかったつもり症候群」がかなりいろんな面で社会、文化、といった面に悪影響を及ぼしている気がします。これから何回かに分けてそのことについて書こうと思いますが、明日はこの「常識レベルの知識を持たない」原因について引き続き書くことにします。

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