KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

夏休み中に地上波を見て...マスメデイア衰退の気配

既にこのブログでも何回か書いているように1−2つの番組を除き私は殆ど地上波のテレビを殆ど見ない。報道に関しても最近地上波のニュースは殆ど見ず、CNNかBSニュース、そしてインターネット(今や完全にこれがメイン)の方から主な情報を得ている。

夏休みになるとネットの時間も少なくなり、まして家族旅行などではノートPCなどわざわざ持っていかないから、ホテルなんかにいると結構手持ち無沙汰、というか暇になってしまう。(特に夕方近くなると)そんな中仕方なくテレビをつけて夕方のニュースを見ていて、何かすごい違和感を感じてしまう。まず10chのアナウンサーの語り口ー何か子供に語りかけるような語り口でニュースをしゃべっている感じで、てめえ俺を馬鹿にしとるんか、という不快な気持ちになった。正直いってみるに耐えられなくなり、他のチャンネルに回したが他局のニュース番組も似たようなもので、しかも「ニュース」なのにグルメの情報や旅行の情報か、はっきりいって「ニュース番組」というよりは「バラエテイ番組」といってよい。仕方なく子供が見るNHK教育にしたが、はっきりいって今NHKの教育の子供番組の方が他局の変なバラエテイ番組なんか見るよりはるかに面白い。「日本語であそぼう」(最近の日本語の怪しい若者はこれを見てもう一度日本語を勉強した方がいいのでは?) 「からだであそぼう」「クインテット」などはおすすめである。結局子供とずっと見てしまうことになった。

なんにしてもそうだが、今のテレビは「ドラマ」を除いたらほぼ全て「バラエテイ番組化している」といってよい。しかしどの番組も「バラエテイ化」したら見る方ははっきりいってげんなりである。かつてフジ(CX)は深夜に数多くの実験的番組を作り古くはカノッサの屈辱」や「ボキャブラ天国」「やっぱり猫が好きなど多くの名番組が生まれたが、最近の番組制作にこういうエネルギーが感じられないのが残念である。制作費がカットされているという背景もあるだろうが、地上波のテレビの衰退が始まっているのは残念ながら事実であろう。実際はっきりいって今のテレビ業界の現状は13年前の音楽産業の状況に本当に酷似している。

こうした衰退の状況に加え、大手メデイアの「視聴率優先」の論理が報道内容をかなり捻じ曲げているケースがここ数年目立っている。もともと例の「記者クラブ制度」自体がかなり問題なのだが、しかし特に小泉政権の時期辺りからロコツな情報操作や目に余る捏造が見て取れる。これはテレビ産業の衰退を示す点でもある。昨日もTBSはまたあきもせずこんなことをやっている。

■ボクシング:WBCフライ級タイトルマッチ 亀田興毅選手の登場、TBSに批判90件
http://mainichi.jp/enta/sports/general/archive/news/2008/07/31/20080731dde041050085000c.html

例の亀田興毅のあのロコツなまでに視聴率を優先した茶番試合の批判に懲りずにまだやっているが。「ハプニング」とTBSは説明しているが、なぜ因縁の内藤の試合に亀田がリングサイドにそもそもいたのか、そして本来ならガードマンがいて一般人が入れないリンクに簡単に上がれたのか、「誰かが」手引きをしてこういう「演出をした」と考えるほうが自然である。そしてこの局の思惑通り、瞬間視聴率は31%を超えたという。

本当にどこまで視聴者をバカにすれば気が済むのか、という感じだが、しかし結果的に31%なる瞬間視聴率を出させたのは他ならない視聴者であり、結果的に「亀田を出せば視聴率が上がる」というオプションを結果的にTBSに視聴者は与えてしまったのである。これじゃどんなに抗議の電話がTBSに入ろうが、「高視聴率」という麻薬の前には、痛くもかゆくもないであろう。結果的にTBSに馬鹿にされるだけの素材を視聴者は提供しているのである。

日本人は残念ながらいわゆる先進国の中ではメデイアリテラシーは最低の水準であろう。私が[http://d.hatena.ne.jp/KyojiOhno/20080715:title=小泉関係の記事]でも書いたようにいわゆる「B層」といわれる「小泉政権を支持するIQも社会的地位も低い人々」が社会の大半であることを考えると仕方のないことかもしれない。私も含め、マスコミやメデイアをかなり批判しているが、結果的に我々がどんなにメデイアを批判しようが結果的に彼らの番組を「見て」しまうことは結果的にメデイアの情報操作やひどい場合の記事の捏造を容認しているのと同じことである。

また仮にメデイアがどんなに「情報操作」や「捏造」を行おうがそれに惑わさる方がはっきりいって「馬鹿」なのである。みのもんたがどんなにえらそうに司会やコメンテーターしてもそれを鵜呑みにして信じる方が「馬鹿」なのだ

確かに情報化社会といわれる現代では、最近特に目に余るマスメデイアの情報操作や「真実を意図的に伝えない」行為ははっきりいって暴力といってよい。しかし残念ながらいわゆる「B層」を始め、多くの視聴者がそれらの番組を「見る」こと、そしてマスメデイアの情報の煽りにいとも簡単に操られることは、結果的にこの暴力を感受し容認していることと同じことである。

しかし少しずつだけど、ネットを通してマスメデイアの意図的な情報操作の部分が見えてきてマスメデイアのことを何でも鵜呑みにする人が少なくなっているようにも感じる。いわゆる「B層」といわれる人が若者やワイドショーの視聴者である主婦に多いが、そういう人たちも少しずつではあるが減ってきているという期待がある。

マスメデイアが視聴率獲得にやっきになり、番組の質よりもセンセーショナリズムに走っている姿は13年前に「売れセン」と称して左から右まで同じようなアーチストを出していた時代の昔の音楽業界の姿に本当に良く似ている。このままではテレビ産業も今の音楽業界と同じ運命を辿る可能性が非常に高い。となると今以上に視聴率主義、意図的な情報操作や歪曲した報道が増えていくのは目に見えている。TBSの姿を見れば既にそうなり始めているといっていいだろう。

そういう時代にわれわれ日本人は「B層」を含めどれだけ賢くなることができるだろうか?