KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

「愛国」ではない、偏狭なナショナリズムだ。

実はここ十年くらいの中国の学生たちの海外に対する抗議運動を見ると私は殆ど恐怖を禁じえない。先日のチベット弾圧に抗議するフランスの発言に関する、過剰ともいえる反仏運動。CNNの記者の発言に関する抗議運動(発言の内容はともかく)世界の常識では言語道断のことをしているのは中国政府なのだが、海外の空気にある程度触れている留学生であるにも関らず、彼らが中心になって過激な抗議活動を行い、興奮した一部は破壊活動までしている。

また数年前の重慶をはじめとする中国諸都市での反日運動、日本食レストランの破壊活動などはまだ記憶に新しい。漢民族の国民性ではあるが興奮すると見境がなくなってしまう一面である。この反日運動は当時の小泉首相靖国参拝が原因だが、その是非と抗議活動に伴う破壊活動は全く別の次元で論じないと本質を見誤る。

人種のるつぼのアメリカと同じで数え切れないほどの少数民族を抱える十三億の人口の国としてはこうした「愛国教育」の方が束ねやすいということだろうが、あえていわせてもらえば今の彼らを見ているとある意味戦前の日本の軍国主義者以上に危険である。

加えて知的財産権に対する無理解、他の製品の丸ごとコピーを作ってもそれが「悪いこと」であるというのが理解できない国民が大多数の国、あの国を見ていてわかるのは「愛国教育」以前に「世界の常識」を理解させるのが先決だと思うのだが、中国政府はそれには否定的に見える。

そして昨日の某有名大学を実質「一日中国自治区」化、それを許した政府も大学当局者の良識を疑う。これじゃ冗談抜きに近いうちに完全に日本は中国の属国に成り下がるだろう。

偏狭なナショナリズムが台頭してよい結果になった例は歴史を見れば一度もない。それは下手をすれば、戦争、内戦、動乱といった悲劇しか生まないのだ。決して歴史を肯定的な方向には動かさない。そして最悪なのはこれによって日本の右翼勢力が台頭し、偏狭なナショナリズム同士の対立になる... 悲惨だ。

しかし今の中国の若者の様子を見ているとあと十年ー二十年後が恐い。
恐ろしいことにならなければいいが...


愛国主義教育」中止を要求=ダライ・ラマ側が中国に(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2008050800700

蛇足だがナショナリスト愛国主義は、明らかに違うものだ。

パトリオティズム(愛国主義)・・・
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%BA%E3%83%A0