KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

終戦記念日とそれに伴う諸々のことについて

8月15日ー60年前のこの日に第二次大戦が終わった。この頃になると日本は戦争についてさまざまな議論が行われる日でもある。

今日の日本が第二次大戦中に死んだ多くの日本人の犠牲によって成り立っていること云うまでもない。またあの戦争の意味についてさまざまな見解が出ているのも承知しているし、歴史の評価を一元的にとらえるべきではないと思う。しかし私自身はあの戦争に関する日本の責任を軽減させようと考えている一部の人たちの見解と同意することはできない。

靖国神社参拝の問題についていろいろおいわれているのは周知のことと思う。
なぜアジア、特に中国や韓国がこんなにもこの問題にナーバスになるのか? そのことを理解しない日本人が多いようだが要は連合国側の裁判で「A級戦犯」と呼ばれる人たちが合祀されているからである。小泉首相は「罪を憎んで人を憎まず」などというわけのわからないことをいっているが、もしドイツの首相がヒトラーの墓参りをしたらヨーロッパ中蜂の巣をつついた大騒ぎになるだろう。それと同じとはいわないが、少なくともあの戦争で何百万の人命を失った中国や韓国の人には限りなくそれに近くみえるようだ。
 「A級戦犯」とは連合国が勝手に決めたもので実際には意味がないと考える人たちがいるようだがそれは違う。彼らは理由があるから「A級戦犯」になったのである。絞首刑になった人たちの顔ぶれを見るがいい。この中で唯一広田弘毅だけ疑問があるがその他の人たちはなるべくしてなったといえよう。

板垣征四郎ー悪名高き「関東軍」の司令官(人体実験で有名な731部隊も含む)満州事変の実行者で中国や朝鮮半島で多くの殺戮を行った

東条英機ーいわずと知れた太平洋戦争を勃発させた張本人。最後の最後まで強硬な主戦論を発していた人物

武藤章ー対米強硬派フィリピン戦線で多くの捕虜の虐待を行った。

木村兵太郎ビルマ戦線司令官、東条失脚後の軍最高司令官。開戦の責任、戦地での責任と2重に戦争犯罪を追及されている

広田弘毅ー平民宰相ともてはやされたが、軍の暴走を止められなかった責任を問われた。しかしこの人物はA級戦犯の中で唯一戦争に反対していたといわれる

土肥原賢二ー軍のいわば「工作員満州国建国や中国内でさまざまな陰謀を行った。

松井石根ー上海戦線司令官、中国内でのさまざまな戦争に参加
南京大虐殺の首謀者といわれる

あの戦争が起きた政治的背景を無視するつもりはない。しかし真実として諸外国にもそして日本国内でも数え切れない人命が失われたということである。上記の7人はその流れを止めることができたにもかかわらずそれを怠った。この責任は重くないとどうしていえるのだろうか?

昭和館」の仕事をしていて日本の戦時中についていくらか調べたからわかるが、当時の日本はまさに今の「北朝鮮」と殆ど同じ社会だった。みんな心の中では戦争は嫌だと思いつつも誰も云いだせなかったのだ。云えばたちまち「非国民」といわれ下手すりゃ牢獄行きだった。そうした中大西中将なる人物(この男も靖国に合祀されている)が特攻隊なるものを提唱し、かくして若い命をあたかも消耗品のように扱う戦術を強行した。当時の若者は北朝鮮モードで洗脳されていたから、誰一人その戦法に疑問を持たなかったといわれる。さしずめカルト教団の殉教者のように「お国のために死ぬのが美徳」などという恐ろしい価値観が蔓延した。前途ある若者がオウム真理教のように実質的なマインドコントロールを受けていたのである。当時の政府にとって国民の命ほど安いものはなかったのだ。そうしたことを推進した連中にどうして罪がないなどといえるのか。私は一人の人間としてこうした見解にどうしても納得がいかない。

少なくとも私はA級戦犯が合祀されている限りは靖国神社に参拝することはないだろう。千鳥が淵には参拝すると思うが....

「正しい戦争」という見解を持ちたくはないし
日本を「普通に戦争ができる国」にはしたくないと思う。
終戦記念日は8月15日だけでたくさんである。

(元mixi日記掲載)