ルーブル美術館展
打ち合わせでみなとみらい方面に出かけたので、折角だから4月のときに見そびれた「ルーブル美術館展」を見る。ここのところ文化活動といえるものがあまりなかったのでよい機会である。
ルーブルは14年前にベルギーフランスの出張に行ったとき入ったが午後それも短い時間しかなかったので、結局一部しか見れなかった。だいたい本物のルーブルは1日かかっても見切れるものではないが...
今回もヨーロッパのロマン派の作家を中心なので全体のコレクションからすれば当然ごく一部である。アングル、ドロクロワ、シェフェ―ル、コローといった人たちの作品。
自分はどちらかというと近代から現代アートが趣味ではあるがこういったものもたまにはいい。
やはりドロクロワの実物を見れたのはよかった、ドロクロワはロマン波とはいえ色彩や光の扱い方、表現力は群を抜いている。淡い光の効果は後の印象派さえ連想させる。
もう1点はコロー、"Le Natur avant tout"(何よりも自然を)というコロー自身の言葉通り、コローの絵は何か安心した安らぎさえ覚える。自然に黒をベースにしているがそれでいて絵が少しも暗くないのだから不思議だ
あとダビッドの「マラーの死」の実物を見れたのもよかった。歴史的な事件だけに感慨がある。
今回の「目玉」といわれるアングルの「トルコ風呂」や「泉」だが実は僕はあまりアングルは好きではない。確かに綺麗ではあるが、人間の肉体を何か機械か人形のように規則的というか法則的に描きすぎて何か生命感とかを感じない。たとえが悪いが音楽でいえば退屈なロココ風(モーツアルトやハイドンの時代の)の交響曲を聴かされているようだ。まあ好きな人もいるだろうからこのくらいにしておこう。
とにかく最近よくない傾向だが文化的な活動があまりできないでいる。今日は少しはできたかな。ちなみに横浜美術館は常設でブラックやゴーギャンの版画や、ピサロの作品も展示されている。そう数は少ないがピカソもあった。
たまにはこういうのもいいだろう
(元mixi日記掲載)