KyojiOhnoのブログ

作曲家、編曲家、ピアニストそして製作会社の経営者ですが、ここでは音楽以外の社会一般のことの雑感について書きます。

貴乃花と相撲協会に関するマスコミの報道と世間の反応にみる日本人の「ムラ社会」の病巣

私はワイドショー的な話題は本来なら興味ない。特に毎日朝から晩まで貴ノ岩の暴行事件の報道をこれでもかとたれ流してワイドショー系には正直うんざりしていた。

何故被害者が悪者扱い?

だがそんな私も絶えずその報道には何か違和感を感じてきた。というのも本来なら被害者側であるはずの貴乃花貴ノ岩に対するバッシングがマスコミ、ならびに世間一般から流れてきて、被害者の方が完全に「悪者」扱いされていたからである、

 

そして今日ノンフィクションライターの窪田順生氏によるこの記事を読んで今回の一連の動きに関する概要が見えてきた。フリーになった人間の方がジャーナリズム精神を堅持しており、問題の本質をきちんとついていることがわかるからである。

 

貴乃花親方バッシングに見る相撲協会とマスコミの「狂気」

diamond.jp

この記事で今回の一連の騒動の問題の本質が見えてきた。

単なる酒の席の諍いではなく、もし貴ノ岩の証言が事実であればこれは「集団リンチ事件」である。それも横綱2人が関与している(うち一人は完全な加害者)という事態。

その問題の本質は上記の窪田氏の記事にも書いてあるように日本社会の「ムラ社会的」な体質のなせる業であるという点。これは読んでいて実によくわかる。物事の正しいか正しくないではなく、「ムラ」の秩序を乱す者は、組織の総力を挙げて潰すという論理だ。

所属する「ムラ」のためならすべてが正当化される異常社会

だから大横綱がからむ「集団リンチ」の真相究明ではなく、「組織への報告がない」ことを問題視する。少しくらいの不正、少しくらいの暴行などを行っても、それが「組織のため」という大義名分があれば、「ムラの功労者」として表彰される。これがまさに今相撲協会で起こっていることだ

それが今やジャーナリズム精神など欠片も持っていない、「ムラ社会の一員=サラリーマン」化したテレビ局、新聞記者などが相撲協会が流す「ムラ社会の正義」をそのまま垂れ流し、世界でも最低レベルのメデイアリテラシーしか持たない純粋でピュアな日本人はマスコミが流す「貴乃花けしからん」論を鵜呑みにし、そしてバッシングに便乗するという構造だ、

それが当然ながら日本社会に蔓延するパワハラ、いじめ(セクハラも当然含む)を誘発している。上記引用文章に書いてあることをそのまま引用させていただく

働き方改革を謳っても過労死やパワハラがなくならいのも、多様性が大事だと謳ってもセクハラや差別がなくならないのも、「組織に対する盲目的な忠誠」というものが、宗教のように我々の心に刷り込まれているからではないか。

「従順と奉公」が正義とされる社会では、「上」に逆らうものにはどんな手を使ってでもこの正義を分からせなくてはいけない。では、どう分からせるかというと、罵詈雑言を浴びせたり、白鵬のような説教をしたりして精神的に追いつめて従わせるか、力づくで従わせるしかない。これが日本社会に蔓延するパワハラや「いじめ」の正体だ。

 極めて不健康で気持ち悪い構造といわざるを得ない

日本の「ムラ社会体質」が日本を後進国にする

私は欧米社会で育ったのでその面普通の日本人と違うのかもしれない

欧米では何よりも「個」としての意識が優先するし「自分の意見を持つ」「自分の意見を云う」のが一人前の人間として見られる条件だ。だが日本ではそういう人間は「出しゃばり」「異分子」と煙たがられるのが普通だ。だから世間もマスコミも貴ノ花親方のようなタイプの人間は大っ嫌いなわけだ

江戸時代に実際に討ち入りを行った赤穂浪士は「忠臣蔵」などといまだに讃えられ、組織に対する滅私奉公こそが最も美しい生き方かのような受け止め方などはアメリカ育ちの私には違和感しか感じない。

だがそういう「ムラ社会」を絶対視する日本の風潮はグローバルな情報化社会ではどのように受け止められるのか。

■「日本で暮らせる人ってすごい」 海外移住者が語る理由に反響

sirabee.com■日本の社会がゆっくりと息苦しくなっていくメカニズム

www.huffingtonpost.jp

今ネットを通じて世界中の人とつながっている。日本社会だけの狭い「ムラ社会」で押し通せる時代はそれでよかったが、世界中がつながっているグローバル社会ではそうはいかない。

どうもこれは日本人のDNAレベルにまで浸みこんでいるようなので難しいかもしれないが、そろそろ「ムラ社会」を日本社会も卒業しないとグローバルなインターネット社会では大きく遅れをとってしまう、これはハードウエアやシステムの話でなく日本人の意識の問題だけに事態は深刻だ。このまま日本人が「ムラ社会」的論理に固執すればグローバルなネット社会では完全に後進国になってしまう。

 その一例を示そうと思う。

ちなみに日本のマスコミ人の殆どがそういう認識を持っていないだろうが日本のマスコミ人は既に外国からバカにされている。それは日本の低い報道ランキングを見てもわかる

日本は72位である

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https://www.reddit.com/r/MapPorn/comments/68f1vs/freedom_of_press_map_2017_by_reporters_without/?limit=500

Media freedom in Japan has been declining ever since Shinzo Abe became Prime Minister again in 2012. What with controversial dismissals and resignations, growing self-censorship within the leading media groups and a system of “kisha clubs” (reporters’ clubs) that discriminate against freelancers and foreign reporters, journalists have difficulty serving the public interest and fulfilling their role as democracy’s watchdogs. Many journalists, both local and foreign, are harassed by government officials, who do not hide their hostility towards the media. Members of nationalist groups on social media also intimidate and harass journalists who dare to question the government or tackle “controversial” subjects. Despite UN protests, the government continues to refuse any debate about a law protecting “Specially Designated Secrets,” under which whistleblowers, journalists, and bloggers face up to ten years in prison if convicted of publishing information obtained “illegally.”

 訳をすると以下の通り

安倍晋三が2012年に再度政権を取ってから報道の自由度は著しく衰退した。海外からも問題ありとされている「記者クラブ*1フリーランスジャーナリストや海外の報道関係者を締め出し、ジャーナリストは公共の利益となるはずの「民主主義の番犬」の役割を果たせなくなり、多くのジャーナリストは政府から迫害を受け、政府もメデイアに対する敵意を隠さなかった。ネトウヨを始めとする右翼もソーシャルメデイア等でジャーナリストへの攻撃に加わり「都合の悪い」質問をする記者を攻撃した。

国連が日本政府のこのような姿勢に抗議したにも関わらず「国家機密法」を制定し「政府が違法だ」と制定したジャーナリストやブロガーを最大10年の懲役刑に処す等の法律を制定した

 この問題と貴乃花の報道は一見無関係に見えるが本質は同じである。

要は「記者クラブ」という「ムラ社会」の論理をジャーナリストとしての社会的使命よりも優先させた結果、このように報道の自由度が下がっている点

救いがたいのはそのことに対してジャーナリストとして恥ずかしい、といった考えを露も持っていない報道関係者が大多数な点だ。

72位、もはや先進国のマスコミとは到底言えない順位である。そしてそのことに対して恥をしらないマスコミ関係者。ジャーナリストの社会的使命よりもマスコミのムラ社会」の犬であることを優先しているからだ

彼らを報道関係者と呼ぶのもおこがましいかもしれない

ウーマンラッシュアワーのMANZAIはお笑いの本来のあるべき姿、風刺というものを理解できない日本人こそ恥ずかしい

ネットでも話題沸騰のウーマンラッシュアワーの12月17日オンエアのTHE MANZAI 2017

(注:youtubeでは安部政権の圧力かどうかわからないがアップされては削除というイタチごっこが続いているので、保存した動画をここで貼り付けます)

 

私は最近のお笑いブームには興味ない、というかウンザリしているくらいなのだが久々に骨のある漫才コンビを見た。

特に最近の日本の政治状況や日本社会の風潮に対して悶悶とした日々を過ごしていたのだが、久々にこれを見てスカッとした。

見ていない人のために書き起しをこちらにも引用させていただく

というのも上記の動画、政治権力にとって極めて都合の悪いことを話しているためいつ削除されるかわからないためだ。

特にこのウーマンラッシュアワーの漫才だけなぜか、コメンテーターのコメントが番組でカットされていたことからもわかる。 これは放送局の政治的意図を感じざるを得ない

 日本のマスメディアほど権力に従順なメディアはないからだ

Q. 小池百合子が大切にしていることは?
A. 都民ファースト
Q. 都民ファーストなのにどうした?
A. 希望の党を作った
Q. 希望の党を作ったということは?
A. 国民ファーストを目指した
Q. でも希望の党が負けるとわかったら?
A. 代表を降りた
Q. だから結局あの人はただの?
A. 自分ファースト

Q. 現在沖縄が抱えている問題は?
A. 米軍基地の辺野古移設問題
Q. あとは?
A. 高江のヘリパッド問題
Q. それは沖縄だけの問題か?
A. 日本全体の問題
Q. 東京で行われるオリンピックは?
A. 日本全体が盛り上がる
Q. 沖縄の基地問題は?
A. 沖縄だけに押し付ける
Q. 楽しいことは?
A. 日本全体のことにして
Q. 面倒臭いことは?
A. 見て見ぬ振りをする
Q. 在日米軍に払っている金額は?
A. 9465億円
Q. そういう予算をなんていう?
A. 思いやり予算
Q. アメリカに思いやりを持つ前に?
A. 沖縄に思いやりを持て!

Q. 現在熊本の仮設住宅に住んでる人の数は?
A. 4万7000人
Q. 東北の仮設住宅に住んでる人の数は?
A. 8万2000人
Q. 2020年東京で何がある?
A. 東京オリンピック
Q. 何ができる?
A. 新国立競技場
Q. いくらかかる?
A. 1500億円
Q. 国民はオリンピックが見たいんじゃなくて?
A. 自分の家で安心してオリンピックが見たいだけ
Q. だから豪華な競技場を建てる前に?
A. 被災地に家を建てろ!

 Q. 現在アメリカと一番仲がいい国は?
A. 日本
Q. その仲がいい国は何をしてくれる?
A. たくさんミサイルを買ってくれる
Q. あとは?
A. たくさん戦闘機を買ってくれる
Q. あとは?
A. たくさん軍艦を買ってくれる
Q. それは仲がいい国ではなくて?
A. 都合のいい国

Q. 現在日本が抱えている問題は?
A. 被災地の復興問題
Q. あとは?
A. 原発問題
Q. あとは?
A. 沖縄の基地問題
Q. あとは?
A. 北朝鮮のミサイル問題
Q. でも結局ニュースになってるのは?
A. 議員の暴言
Q. あとは?
A. 議員の不倫
Q. あとは?
A. 芸能人の不倫
Q. それは本当に大事なニュースか?
A. いや表面的な問題
Q. でもなんでそれがニュースになる?
A. 視聴率が取れるから
Q. なぜ数字が取れる?
A. それを見たい人がたくさんいるから
Q. だから本当に危機を感じなければならないのは?

被災地の問題よりも
原発問題よりも
基地の問題よりも
北朝鮮問題よりも
国民の意識の低さだ!

 ここで一番最後、あえて赤文字にした台詞は日本人全員に考えて欲しい

自分が興味があること、自分が本当であった欲しい情報(たとえウソでも)ばかり見てそれ以外の情報には徹底的に無関心、沖縄も原発も被災地も「自分には関係ないこと」「面倒くさいこと」だと考え見て見ぬふりをする。それが今に安部政権にいかにやりたい放題させているか。

このウーマンラッシュアワーの漫才パフォーマンスはネットメデイアではなく地上波のテレビというマスメデイアの中でどうどうとフルに放送されたことに大きな意味があると考える。

今の日本の政治権力にとって極めて都合の悪いことが凝縮されていく

当然ながら政治権力に迎合する勢力、ネトウヨ(そもそもこいつら「風刺」という言葉すら意味を理解できんだろう)などの圧力が出てくると思うが、負けずに是非頑張ってほしいものである

ウーマンラッシュアワーの風刺漫才が大反響 賛否両論、批判が相次ぐ事態に
https://sirabee.com/2017/12/18/20161422240/

賛否両論? 風刺というのはそもそもそういうものである。そしてお笑いの原点は本来風刺にあるのだ。そこをどうも日本社会は忘れていると思う。

こういう政治権力を表立って批判したり、自分と意見が違うものを許容しない最近の日本は要するに「批判」と「誹謗中傷」の区別がつかない人間が多いためだ。

アメリカのように皮肉(sarcasm) を基調とするスタンダップコメデイが定着しているのはアメリカの学校では「デイベート」の時間をもうけ、自分と意見の違う人間を許容する教育ができているためだ。

この違いは大きい。そしてそれが情報化社会において日本が世界から大きく後れをとってしまう要因になってしまっている。

今回のウーマンラッシュアワーのパフォーマンスがそうした日本の風潮に少しでも風穴をあけていくことを期待する。

「女城主直虎」一年の感想

「女城主直虎」が日曜日に最終回

正直いって前半は殆ど見ていなかった。なぜなら「歴史大河」というよりはまるでホームドラマのノリで作られているようにみえたので、これは「花燃ゆ」の悪夢再来か、という印象があったためだ。

 

それが変わったのは小野政次の衝撃的な貼付けシーン

kyojiohno.hatenadiary.com

この衝撃的なシーンと合わせ、松平健扮する武田信玄等の戦国武将の動き(松平健の「死におった」サンバは笑えたが(^^;)) とかが出てきてようやく毎週見るようになった。

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この「嫌われ政次」は8月だったので実質半分も見ていないので「感想」とはいっても後半部分のみになる。大河ドラマというのは基本歴史ドラマという伝統があるので歴史人物の生き様、考え方を人間ドラマとして描くというのが醍醐味であると私は考えるので、奥様のホームドラマのようなものを見せられると正直ゲンナリする。

しかし後に井伊家を彦根30万石の大名にまでにする井伊万千代(直政)を中心に描いたのがやはりよかった。既に城も領地すらもなくなった井伊家が徳川に仕えで出世していく様を人間としても成長ながら描いていく、これこそが大河の王道だと私は考える

 演じた菅田将暉、なかなかよかった。この俳優将来が本当に楽しみだ。

阿部サダヲ演じる徳川家康はどこか頼りなく、覇気がない人物として描かれているものの天下人への道を歩んでいく様を描いている。でも確かに家康は何をするにも慎重な人物で、その点信長や秀吉とは違うのだが天下人になれたのは周囲の人間の後押しというのもあるのかもしれない。関ヶ原の戦いは家康が齢60ー還暦の時であり当時としては既に高齢である、その年齢に人生の勝負に出たわけでそれを考えると60でもまだ手遅れではない、という訳のわからない希望も出てくる。

来年は西郷隆盛の一生を描いた「せごどん」

www.nhk.or.jp

幕末というのはあまり視聴率がよくない(一部の人にはわかり辛いようだ)というジンクスがあるが、幕末⇒明治というのは日本史上でももっとも社会がドラステイックに変化した時代であり、その意味では期待も大きい

来年は明治維新150年にあたる年というのもあり、日本人にとって明治維新とはなんだったのか、ということを考えるきっかけにもなるのではないかと思う。

「本能寺が変」はやはりタイトルとして変だろう。というわけで『本能寺の変」謎解き最新情報

それにしても「直虎」

先週は「信長、浜松来たいってよ」

今週「本能寺が変」

このテンションのないタイトルは何なんだ、と思ったけど、今回は戦国時代最大の謎の本能寺の変

云わずと知れた信長の家臣 明智光秀が信長を本能寺で奇襲、横死させた事件です

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明智光秀は信長の家臣の中でも指折りの智将で、しかも戦国武将の中でも合理的な考え方の持ち主でした。それでなぜ本能寺の変という後世の時代からみても軽挙といわれても仕方のない行動を取ったのか、そして本能寺の変以降の明智光秀の名将らしからぬ戦いぶりを見てもいろんな意味で謎といわれています。これは以前の記事でも述べました、

そこで本能寺の変の最新情報でいくつか資料が出てきました。

 密書の原本発見 本能寺の変直後、反信長派へ

 

mainichi.jp

また本能寺の変には「黒幕」説があります。どれも決め手はありません

1. 羽柴秀吉

徳川家康

3朝廷説

4光秀の怨恨説

そして最近はこの説が有力になってきています

明智光秀はなぜ「本能寺の変」を起こしたのか - 新史料を三重大が発見

news.mynavi.jp

つまり室町幕府将軍の足利義昭が黒幕という説です。

明智光秀は確かに以前は室町幕府の家臣だったためありえない話ではないですが、合理的な思考の持ち主といわれる光秀がいくら、元家臣とはいえ時計の針をわざわざ戻すことを果たしてするのか? 私的には疑問です。もう実権などとっくになくなっていますしね

ちなみに「直虎」で光秀を演じたのは光石研さんですが、光秀の生年を1528年説をとっても本能寺の変ではまだ54歳

いささか老けすぎではないか、と思ったのは私だけでしょうかね?

 

来週はいよいよ最終回です

会津藩士の「埋葬禁止令」覆す新史料で「定説」に異を唱えたことが正しいことが証明された件

ようやく一段落してブログ記事を書く余裕ができたのだけれど、殺人的な多忙の時期に当ブログの記事に関連する歴史的事実が報道されました。

 

戊辰戦争会津藩士の「埋葬禁止令」覆す新史料見つかる 
会津戊辰戦死者埋葬の虚と実―戊辰殉難者祭祀の歴史

 虚構だった「埋葬禁止令」!新発見史料で今、明かされる50年目の真実。会津藩士は埋葬されていた!

 ご存じの方もいるでしょうが当ブログにはこういう記事があります

■八重の桜ー鶴ヶ城開城ー会津戦死者埋葬についての「定説」に異を唱え

kyojiohno.hatenadiary.comきっかけは歴史研究科の大山格さんのブログ記事からですが、大山さんは大山巌元帥と会津の山川家から嫁いだ大山捨松の子孫で、そのためこの方は会津と薩摩両方の血をひかれています。現在大山夫妻の墓地の修復作業を行われております。その分析が実に冷静で客観的な分析だったので私は極めて信頼できるものだと考えておりました。

■なぜ遺体は埋葬されなかったか?
http://www3.ocn.ne.jp/~zeon/maisou/maiso.htm

私の母方も会津藩士の流れを組む家で、会津藩士の埋葬を長州がさせなかったといった話を聞いたことがありますが、正直にわかに信じられませんでした。

実際に「遺体埋葬禁止」ではなく「遺体埋葬の遅延」は生じていました。しかしそれは次の大きな理由からです。

1.会津戦争当時の会津領内の治安の悪化、農民一揆や略奪の頻発による作業の遅延
2.冬になり降雪が多く遺体の埋葬作業が遅れたこと

この二点です。

「遺体埋葬の遅延」の象徴的な存在は飯盛山で自刃した白虎隊の遺体の埋葬です。白虎隊は会津の悲劇の象徴的な事件として伝えられたためにこの「遺体埋葬の遅延」がかなり曲解されてしまったようです

 それにしても現代のネット時代でもそうですが、こうした不確かな情報ーデマーを鵜呑みにして子孫代々まで受け継ぐということが昔から行われたというのは残念であります。

野川信一さんのこの本、ご興味ある方は是非ご一読を

希望の党 小池代表が辞任 リベラル勢力結集はどうなる?

業務で相変わらず多忙な折、昨日ようやく殺人的多忙さが一段落した

 

政治の状況で野党の状況は選挙後相変わらずだが、予想されたこととはいえ昨日「希望の党」の小池百合子代表が辞任した。

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www.huffingtonpost.jp

そもそも国政選挙の開票日に日本にいない、などということ自体普通はありえないのだが、都民ファースト含め実質一年持たなかったわけだ。本当に一瞬のブームにすり寄った浅はかな政治家たちの末路は暗いといわざるを得ない。希望の党はこれで終わりで 文字通りもはや絶望の党だ。空中分解⇒解党はもはや時間の問題だろう

まがりなりにも野党第二党だが、もはや先が見えてしまった党だ

そしてできたばかりとはいえ、いきなり野党第一党立憲民主党

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立憲民主党の枝野代表は衆院選大躍進も「永田町の数合わせには与しない!」と明言

市民レベルの支持によって大躍進したことを誰よりも理解している枝野代表としてはこの姿勢は基本的に正しい

とはいえ今回立憲民主党の候補者数が支持の大きさに比べ少なかったことが問題だったように最終的には立憲民主党を中心にリベラル結集をしていくであろう。

だが間違っても細野豪志前原誠司立憲民主党には加わるまい。この勢力は「希望の党」もしくはその亜流でまとまり、実質的には自民党の補完勢力になるしかあるまい。

だが簡単ではないだろう。現在旧民進党は「立憲民主党」(以下、立民)、「希望の党」「民進参議院」「無所属の会」の4分裂状態だ、こmの中で「無所属系」の議員は護憲、安保法制、そして「草の根からの政治」という方針に同調できればハードルは低いと思われるが、

取りあえず今後はこんな感じで模索していくと思われる

民進党が4分裂 枝野立憲民主党のジレンマと岡田氏主導の野党再々編が浮上

 

https://dot.asahi.com/dot/2017102800029.htm

だが岡田克也がどう動こうが市民の支持がある限り主導権は立憲民主党にある。

民進参議院とて、一年8か月後の参議院選挙にこのまま入れば惨敗するのは目に見えている。そのため最終的に苦しい立場に追い込まれるのは民進党の方である

あと希望の党出身者で立憲に入るというのが一番難しいだろうというのは素人でもわかる。ここは紆余曲折あるだろう

いずれにせよ1年8か月後の参議院選挙の時には自公政権を惨敗させられるように持って行かなくてはならない

最終的には市民の支持、無党派層の支持をどれだけ広げるか、だ

街頭演説にこれだけの人を呼べるのは立憲民主党しかない

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衆院選挙 民進党は「野党共闘」をぶちこわした前原を即刻除名せよ!! そして当選した無所属議員とともに立憲民主党の元に再結集せよ

全くもって腹立たしい選挙だった

与党は若干議席を減らしたとはいえ殆ど元の木阿弥。

森友、加計に殆ど説明らしいことを行わず国会追及も逃げに逃げた与党に再びこれだけの議席を与えるとはなんという愚かな国民だ。これで安部晋三「国民の信任を得た、森友加計ももはや議論する必要はない」と言い放つに決まっている。

台風の影響もあって投票率は前回を上回ったものの低い水準のまま

投票率を低いままに抑えたい自公と安部政権は本当に悪運が強い、としかいいようがない

 

全ての戦犯はこの男である

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野党共闘をぶち壊し民進党を事実上分裂させたA級戦犯前原誠司

前原は選挙後にこんなことをいっているが

■前原氏、民進の希望合流案を断念 将来的に代表辞任

www.asahi.com

辞任ではない、これ以上この男に余計なことをさせるな

民進党は前原を即刻代表解任、そして除名せよ!!

この男のやったことは万死に値する。

野党共闘をぶち壊し、結局与党に3分の2の議席を維持させた諸悪の根源といっていい

そしてさし当り以下の動きが考えられる

1.前原を代表解任、除名後民進党を正式に解党 野党第一党となった立憲民主党に合流

2.リベラル系無所属や希望の党に既に離党の意向を示している旧民進党議員も民進党に合流せよ

特に希望の党は選挙当日に小池代表が国外にいる等、運営システムをみてももはや政党の体をなしていない。こんな政党に所属し続けていてもメリットはない。

細野とかは残るだろうが、改憲や安保政策に内心反対の議員も多い、もはや勢いも失い希望の党に無理して残る理由などないであろう。立憲民主党の方がよほど自由にできるはずだ

このことによって立憲民主党の勢力は100の大台に乗るはずだ

今回の選挙で唯一の救いは立憲民主党の出現だ。残念ながら時間がなく候補者の数が十分でなかったのは無念だが、一般市民が心から支持できる政党の出現である」

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立憲民主党 枝野の演説。わかりやすい言葉で今までにないリベラル勢力を印象付ける

右でも左でもない、前への政策。下からの政治、草の根、庶民派。飾らない、でも熱意と誠実さを感じるブレない。一部の富裕層だけの政治ではなく、99%の人々のための政治。 そんな思いが伝わったのだ。

次回の選挙では間違いなく与党にとって最大の脅威となろう

 

あともう一点。今回有権者の間にまだ「野党共闘」というのが浸透していないことも感じた、

どうも日本人は「少しでもマシな」候補に投票する、ということができない国民で自分が何から何まで完全に支持できる政党でないと投票しないようである。実際野党共闘といっても社民党共産党に投票することに「心理的抵抗を感じる」という有権者も少なくない。ここをどうしていくか、が今後のカギである

何にせよ大山鳴動してネズミ一匹というのが今回の選挙だ

ただそのネズミが大きな船を将来沈没させることを祈ってやまない

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